息子の緘黙・幼児期2~3歳(その4)

息子、犬恐怖症に陥る

3歳になる少し前のこと。いつものように、日本人の友達母子と一緒に近くの公園に出かけました。

楽しそうにちょこちょこ走りまわる息子たちの後を、彼のママとお喋りしながら歩いていた時です。低木の茂みの中から、いきなり3匹の犬が飛び出して来ました! 犬に追いかけられ、悲鳴をあげて泣きながら走りだす子どもたち。

あまりに突然のことで、びっくりして咄嗟に声が出ず…。私たちは一瞬顔を見合わせて、すぐ息子たちのところに走りよりました。同時に、遠くで飼い主の声がして、犬たちは疾風のように走り去って行きました。

飼い主は私たちのところに謝罪に来ず、気づいた時には既に犬を連れて立ち去っていました。子どもの多い公園で犬を放しっぱなしにするなんて、マナー悪すぎ!(息子たちが小さかったので巨大に見えましたが、犬たちは小・中型犬でした。もしかすると、まだ仔犬で子どもたちにじゃれてたのかもしれませんね。それにしても、監督不行届きですが)

息子は割とすぐに泣きやみましたが、それ以来というもの、大の犬嫌いになってしまいました。それまでは、積極的に犬に近づくことはなかったものの、私が一緒なら撫でたり・触ったりしていたのに…。犬を見つけると、私の影にかくれたり、手をぎゅっと握るようになり、極力近づかないように。

イギリス人は犬好きが多く、ベビーカーを押しながら愛犬を散歩させてる人も多いし、公園の遊び場のゲートに犬がつながれていることもしばしば。特に、公園内は犬だらけなので、避けて通るのは楽ではありませんでした。また、息子が目ざとく見つけて警告するので、「あーまたか」とため息が出ることが多かったです。

うちの息子だけかもしれないんですが、不安の強い抑制的な気質の子どもは、恐怖症に陥りやすいんじゃないかと思っています。これまでに犬恐怖症と水恐怖症(水泳プール)を経験(ありがたいことに、どちらも治りましたが、まだ苦手意識はあるかも)。また、極度に緊張するとお腹が痛くなったり、トイレが近くなる時期がありました。

ちなみに、息子の犬恐怖症が治ったのは、仲の良い友達が犬を飼いはじめた10歳のころ。犬がいる友達宅に遊びに行くか・行かないか — 究極の選択に迫られ、遊びに行く方を選んだのです。

友達の家のラブラドールは、偶然にもとても臆病で淋しがり屋の性格。ママ友からは、「○○君(息子の名)に似てる」と言われてました(笑)。

彼女は子ども達がまとわりついても、いきなりシッポを掴んでも、決して吠えないんです。実に気立ての優しい良いワンコだったので、息子は徐々に慣れて一緒に遊べるようになりました。そのお陰か、息子はボクサータイプの大型犬がいる別の友達宅にも行けるようになり、それほど犬が怖くなくなったよう。

友達は違う学校に進み、もっと郊外に引越してしまったのですが、彼の犬には本当に感謝しています。

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