手洗いとマスク

新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延し、肺炎によって多くの命が奪われている毎日。私の住むイギリスでは、ここ数週間のうちにまさに世界が一変してしまいました。多分、コロナ以前の暮らしというか、社会の在り方はもう二度と戻ってこないのではないかという気がしています。

3月1日の時点では、イギリス全国の感染者は51人。イタリアで爆発的な感染が始まっていましたが、3月上旬はまだ対岸の火事だった訳です。それが、15日には総感染者数が1500人強、20日には4000人強、25日には9500人を超えました。その後、毎日3000人近くが加算され続け、世界で8番目に。なんと31日の今日は感染者の総数25,150人、死者の総数が1,789人に跳ね上がりました!怖すぎ…。

イギリスで全国的なロックダウンが始まったのは、今月23日のこと。春のうららかな陽気の中、外を出歩く人の姿は殆どありません。目抜き通りに行くと、ところどころ開いているスーパーや薬局などに並ぶ人々の列が。でも、みんな黙りこくっています…。

スーパーなど大型店では人との距離が保てますが、小規模な店では無理…

こちらでも買いだめパニックはありましたが、外出禁止令が出る前に収まりました。各店舗で入店人数を制限しているため20分ほど待つものの、人が少ない店内で大体のものは買えます。イギリスではマスクをつける習慣がないのですが、2週間くらい前からマスク姿の人もちらほら。

現在のところ、家を出ていいのは必要不可欠な買い物と1日1回の運動のみ。私は外に出る際、自作の布地マスクとラテックス手袋をつけて出かけています(花粉防止用メガネは曇っちゃうのでXでした)。マスク、特に布マスクは予防効果がないと解ってはいるものの、つけないよりマシかと…サージカルマスクはネットで購入できますが、短時間の買い物毎に1枚使うのも効率が悪いので。

新型コロナの感染経路は、主に飛沫感染と接触感染といわれています。マスクは感染した人が咳やくしゃみを飛沫させて第三者に感染を拡大させない予防効果あり。でも、感染を防ぐ効果はあまり期待できないよう。私はこれまでマスクの取り扱いについて大きな誤解をしていたので、念のためみなさんにもお伝えしますね。

マスクの正しいつけ方(厚生省のサイトから)
https://www.youtube.com/watch?v=VdyKX4eYba4&feature=emb_logo

<注意>

  • マスク装着後はマスクを手で触ったり、顔を触ったりしない(ドアや手すりなどからウイルスが手に付着している可能性あり)
  • マスクを外す際は、耳に近いゴム部分を持つ
  • マスクを外したらビニール袋に入れて捨て、すぐに手を洗う(私はマスクも即洗います)
  • 原則、マスクの使い回しはしない

帰宅したら、まず20秒手を洗います。それから、除菌ワイプやスプレーでドアノブや手で触ることが多い場所を除菌。もし外でスマホやタブレットを使ったら、これらも除菌(鍵も)。お金にウイルスが付着している可能性もあるので、なるべくコンタクトレスのカードを使用するようにしています。

BBCより正しい手の洗い方は00:41から01:14まで。Happy Birthdayを2回歌うと約20秒です

人は無意識のうちに1時間に23回も自分の顔に触れるそう。ウイルスのついた手でマスクを触って、そのマスクを次も使おうとすれば、感染の危険が高まってしまいますよね…。

ロックダウンの成果は来週明けに判明するようですが、なんとか感染拡大が減るよう祈るのみです。

みなさんも、どうぞお気を付けて。

息子の緘黙・幼児期5~6歳(その17)緘黙息子の仮装大会

全世界で新型コロナウィルスが猛威をふるい、欧米では歯止めがかからない状態ですね…。私の住むイギリスでは10日間の間に感染者が5.6倍も増え、17,089名まで膨れ上がりました。ジョンソン首相やチャールズ皇太子も罹患し、死者数も増加する一方。

こちらでは3月23日(月)から外出禁止令が出て、必需品の買い物と運動(一日一回)を除き、外に出られません。ロンドンの街だけでなく、イギリス全土がロックダウンしている状態です。この1か月のうちに、あっという間に世界が完全に変わってしまいました…。

日本でもジリジリと感染者数が増えているようなので、皆さんも本当にお気をつけて。

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さて、息子の緘黙話の続きです。1年生の1学期だったか2学期だったか忘れてしまったのですが、息子の学年で仮装イベントが企画されました。

開催日には生徒がそれぞれ好きなキャラクターに扮して登校し、各クラスで仮装大会を楽しむというもの。

男子は『スパイダーマン』や『バッドマン』、女子は『白雪姫』や『美女と野獣』など、映画や物語の主人公に扮する子が多かったかな。これだったら既製品のコスチュームが販売されているし、既に持ってる子は楽ですね。

息子はというと、なんと「サンダーバード2号になりたい」、と!

T2パイロットのバージル・トレーシーじゃなくて、緑の大型輸送機サンダーバード2号になりたい、というのです…。

    

オリジナルのサンダーバードは懐かしの人形劇。息子の部屋にはまだ当時のコレクションが残ってました!

何故『サンダーバード』だったかというと、2004年夏に実写版の映画が公開され、当時の人気グループBustedによるテーマソングとともに子ども達に大流行。玩具類も新発売され、息子は中古も含めて3種類のトレーシーアイランドを持っていたのです。最新版はボタンを押すと出動指令や発射音が出るもので、これで英語が鍛えられたかも(^^;)

(ちなみに、息子のマイブームは、3~5歳頃『サンダーバード』、6~9歳頃『ドクターフー』(10代目ドクター、デヴィッド・テナント期)、9~10歳頃『スターウォーズ』という感じでしょうか。昔からマシンに心惹かれていたようです)

2004年実写版映画のテーマソング『Thunderbirds Are Go』

え~っ!どんな衣装を着せたらいいの?!  もちろん、そんなの売っているハズもなく、自分で考案して手作りするハメに…。

まずカーキー色のTシャツとオレンジ色のフェルト生地を購入し、前にThunderbird 2の文字、背中には特大の背番号2を縫い付けました。それからネットで検索して、ボール紙で作るサンダーバード2の被り物を発見!

数日かけて立体模型を作り、下部にボール紙の輪っかを貼りつけてT2帽子が完成。息子も大喜びしたのです(私の中では最高傑作のひとつでしたが、写真を撮るのを忘れてしまい、後で大後悔…)。

当日、息子はT2シャツを着込み、帽子は袋に入れて学校に持っていきました。登校途中で出会った子ども達のコスチュームは、色とりどりでとっても華やか。

息子を校舎の入口で見送り、クラスで楽しめるといいなと思いつつ、私は帰宅。そして午後お迎えに行ってみると、教室から出てきた息子の頭にはT2帽子がない??

「あれっ、帽子は?!」と訊くと、「コートハンガーのとこ…」とポツリ。

教室へと続く廊下の手前にコートをかけておく場所があるのですが、どうやらコートと一緒に帽子の袋もそこにかけっぱなしだった様子…。

あんなに時間をかけて、一生懸命作ったのに!! なんでかぶらないのよ~!!

ぐっと怒りをこらえ息子と一緒に帽子の袋を取りに行くと、たまたまそこに担任が通りかかりました。せっかくなので袋からT2帽子を取り出して見せると、

「あら、すごいじゃない!どうして皆に見てもらわなかったの?」

その担任の言葉に息子はバツが悪そうでしたが、先生に見てもらえてまんざらでもない様子。

結局、帰り道に絶対クラスメイトとは出会わなさそうなところまで来て、やっと帽子をかぶる気になりました…。

「そんなの意味ないじゃん!!」と、心の中で思いつつ、うちの子の心理を理解するのは難しい、緘黙児の母は辛い…とひとり呟いたのでした。

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緘黙児の気持ち

新型コロナウィルスの感染が全世界に拡大し、今やヨーロッパが最大の感染地になってしまいました。2週間足らずのうちに、イギリスでは感染者が2600人を超える勢い。

「多くの家庭で本来の死期よりも早く愛する人々を失うことになるだろう」

そう語ったボリス・ジョンソン首相は、総人口の60%が感染し死亡率は1%程度だろうとも…。

イギリス政府の方針はウィルスの封じ込めではなく(その時期は既に通過)、感染ピークを遅らせることでピークの高さを下げ、被害を最小化させるというもの。この方法で医療崩壊を回避し、高齢者と最も脆弱な人々を守るというのですが…。

簡単にいうと、様々な規制を実施してピークを下げながら、特効薬やバクチンが開発されるまで集団免疫をつけていくとのこと…。

今後は発熱・咳などの症状がある人(と同居する家族)は家で自己隔離。症状が悪化した場合のみ、NHS(国民保健)に連絡せよというお達しです。

WHOが掲げる「疑わしいケースはすべて検査を」というアドバイスは?と疑問に思っていたら、今日3月18日の首相会見で、毎日25,000件の検査を目指しており、今後は家庭で検査ができるようなシステムを考えているとのこと。

これからどうなってしまうのか…本当に心配でたまりません。自分が生きているうちに、こんな時代が来るなんて!

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息子が4歳半で小学校に入学してから、とても不思議に思っていたことがありました。これは緘黙とは関係ないかもしれませんが、同じタイプの緘黙児も多いかもしれないと思い書いています。

小学校幼児部(インファント4~7歳)の頃、学校ではよく母の日やクリスマスなどにカードを作らせていました。お迎えに行くと、教室から出てきた子ども達が「はい、ママ!」と嬉しそうに手作りカードを手渡してくれるのです。

あちこちで親子の笑顔が輝き、キスや感嘆の言葉が飛び交う微笑ましい光景。でも、こういう時の息子は気後れしているというか、無表情というか…。

カードを開けると、中に書いてあるメッセージは――極端に短い!

「母の日おめでとう」「メリークリスマス」など、決まり文句の後に続く文章が、ほんの一行かそこらなんです…。

どうして???

心の中では「これだけ?」と思いながらも、笑顔・笑顔。でも、息子はそんな私のリアクションに対しても、恥ずかしそうにしているだけで、今イチ反応が薄いというか。

ママ友たちにカードを見せてもらうと、「ママ大好き」「いつもありがとう」などメッセージがいっぱい。たどたどしい筆跡に子どもの気持ちが詰まっていて、ああ羨ましい!

息子の小学校(公立)では、教科書やノートは学校に置いてあって、保護者が子どもの学習ノートを見られるのは観懇談会の際くらい(学年が終わると家に持ち帰ります)。国語のノートを見て、「何でこんなに書いてある量が少ないの??」といつも疑問でした。

英語はかなり上手したけれど、書字能力に問題がある???

私は息子の日本語をキープすべく、就学までは主に日本語で話していました。そのうえ、早生まれ組で2学期に入学しため、アルファベットを習い始めたのが比較的遅かったんです。それでも、小2になる頃には国語のドリルが普通にできるようになっていました。

それが、中等部(ジュニア8~11歳)にあがった頃から変化があり、学校で書く文章の量が息子比でぐんと増えました。

「創作ストーリーを書かせてみたら、こんなに書けるようになりました!」と、4年生の時の担任が嬉しそうに伝えてくれたことを今でも覚えています。

それはモンスターの話だったんですが、なるほど今までとは比べ物にならない量(^^;)

そういえば、小2の頃から家でマンガを描き始め、吹き出しにセリフをいっぱい書き入んでたっけ…。

単に息子の作文能力が伸びただけなのかもしれません。でも、それまでは自分のことや自分の気持ち・意見を書く課題が多かったような。

息子の中では、人に「自分のことを知られたくない」という気持ちが大きかったように思うのです。加えて、自分の気持ちを表現するのが苦手だったような気がします。

幼い頃から、家で幼稚園や学校での出来事を聞いても話したがらない子でした。でも、話したくなると、自分からベラベラ説明してくれるという…。そういう時でも、自分のことではなく、出来事や人のことが中心でした。

こういう緘黙児、他にもいるような気がするんですが、どうでしょう?

買い物作戦

前の記事を書いてから、既に10日以上経ってしまいました…先月の中旬頃から、毎日毎日インターネットで新型コロナのニュースとにらめっこ。場面緘黙関係の大きな仕事がコロナのせいで延期となり、本当にガッカリしています。

それに追い打ちをかけるように、今イギリスの感染者がどんどん増えていて、学校が閉鎖になるのではと不安でたまりません。受け持っている日本語の生徒さん、5月の国家試験はどうなってしまうのか…。

心配しても仕方がないとはいえ、ニュースを見れば新型コロナのことばかり…。買い物にいけば空っぽの棚が嫌でも目に入るし、どこかに出かけよう、友達に会おうという気持ちにもなれず。世界中に不安が広がる中、人々の心が疲弊して元気を失ってしまわないことを祈りたいです。

  

 時は春。そこかしこで球根花や樹木の花々が春の到来を告げています。公園や地区のグリーンに群生するラッパ水仙の黄色に元気をもらいましょう。

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私は学校の外でできるスモールステップの取り組みのひとつとして、買い物作戦を実践していました(『息子の緘黙・幼児期5~6歳(その5)学校外でのスモールステップ』をご参照ください)。

大型スーパーや息子の欲しいものがある玩具屋/ 文具店などでチャレンジ。注意する点は、

  • まずは学校から離れたお店で
  • 子どもがスモールステップにチャレンジできる心理状態であること

まず大型スーパーから始め、慣れてきたら小規模なショップに移行しました。大型スーパーと小規模なショップを比較すると、

大型スーパー

  • 人が多く、周囲がガヤガヤしているので、声を出しても聞かれない安心感がある
  • 知らない人ばかりのうえ、話しかけられる心配もないので、気持ちが楽
  • レジは流れ作業風なので、注目されない
  • 支払いの際、声を出さなくてもOK

小規模なショップ

  • 周囲に人が少なく、店員と顔を見合わせるシチュエーションが多い
  • 「ありがとう」など、言葉を交わす必要性が高い

大型スーパーでは、

1.   チョコなど好きなお菓子をひとつ買って、レジに持っていく

2. レジで会釈する(その際に、私が「ありがとう」をいい、一緒に会釈)

3.   私と一緒に、小さい声で「ありがとう」を言う

4. ひとりで「ありがとう」を言う

1.から4.への移行に少し時間がかかりましたが、小1(6歳になる前)の2学期ごろに声は小さいものの、クリアできたと記憶しています。

小規模なショップでは、最初にレジでお金を払うだけでも躊躇。やはり店員に見られているという自意識から、緊張が強かったようです。

ただ、小2にあがった頃からTVで『ドクターフー』が始まって大ヒット。息子も毎週楽しみに観ていて、学校ではその話でもちきりに。男子の間でドクターフー・カード集めや交換が大流行したのです。

そのためか、自分から「カード買ってもいい?」と聞くように。レジに持っていって会釈できるようになった後、「ありがとうって言えたら買ってあげる」とハードルを上げてみました。すると、割とすぐにできるようになったのです。

カードが「欲しい」という気持ちが、「怖い」に勝ったんでしょうね(^^;)  買収じゃないけれど、様子を見てできそうだったら、時には背中をぐっと押してみてもいいと思います。ただし、無理強いは禁物。

いつも子どもの近くにいる母親だからこそ、子どもがチェレンジする気持ちになれるかどうか、微妙なニュアンスを察知することができるような気がします。

息子の場合は、「やってみる?」という問いに「嫌」と答えても、絶対拒絶の「嫌」ではないのです。最初は「嫌」と言っても、私が促すと「しょうがないな」という感じで同意。できた時はちょっと得意そうで、徐々に自信をつけていくことができたよう。

そのうちに、「ありがとう言うから、カード買ってもいい?」と自分から訊くようになり、ステップアップをゲーム感覚で楽しんでいるようでした。それだけ自信がついたんでしょうね。

子どもの様子をよ~く観察して、性格やリアクションを考慮したうえで、次のステップを決めることが大切だと思います。

スモールステップの取り組みで注意すべきは、常に少しだけ高いステップに挑戦すること。そして、継続して行うことです。抑制的な緘黙児は、しばらくやらないと元の状態に戻ってしまうことが多いので要注意。

取り組みに慣れてくると、子ども自身が次のステップを自分で考えて、実行できるようになっていきます。そうなったら、克服への道はあと少し。