緘黙のティ―ンが2、3週間で話し始める?!

 

マギー・ジョンソンさんの『小学校中・高学年&ティーンの支援』(その13)

前回から随分間があいてしまいましたが、マギー・ジョンソンさんの年齢が上の子の支援について再開します。この講演は昨年3月のSMIRAコンファレンスで行われたものなので、既に丸1年が経ってしまいました~。講演の翻訳はもう終わりに近いのですが、今回はその続きではなく番外編をお届けします。

SMIRAの講演では、支援方法やセッションの進め方を中心に話が進められました。そのため、ジェイ君がどの時点でマギーさんに話し始め、学校でどのように変化していったかという説明はありませんでした。

小学校中・高学年以上の緘黙の子ども達は、幼稚園や小学校の低学年から学校でずっと沈黙を守り続けていることが多いと思います。支援を受けた子ども達(多分、11歳以上の子が多いと思います)は、マギーさん、もしくはマギーさんの指導を受けた支援者と何回目のセッションで話し始めたのか?それがとても気になり、昨年秋にマギーさんにメールで質問しました。そして、下記のような回答をいただきました。

1) 長期間緘黙してきた子ども達は、大体何回目のセッションで話すようになるのか?

大体このくらいというような目安はない。子どもへの対処の仕方、信頼関係、子どもが持つ困難に対してどんな説明が行われたか、またセッションの頻度にもよる。でも、私が担当する学校支援者に限っていうと、全員のティーンが2、3週間で支援者に口をきくようになっている。

2) 各セッションの長さと場所は?

各セッションは、最後に両親と話す時間も含めて1時間半ほど。ジェイ君の場合は、クリニックではなく自宅で行った。

3) 「声をだして読む」課題はだいたい何回目のセッションから始めたらいいのか?

初回から読める子もいれば、もっと回数を経ないとできない子もいる。ジェイ君の場合は、2回目のセッションでできた。すぐに話し始める子には、「声を出して読む」課題は必要ない。子どもによってペースが異なるので、よく観察してどんな課題を与えるか判断する必要がある。

「全員のティーンが2、3週間で支援者に口をきくようになった」ときいて、正直ものすごく驚きました。学校で何年間も沈黙していただろう子どもが、たった2、3週間で話すようになる?! 本当なんでしょうか?しかも、ジェイ君の場合はマギーさんが彼の自宅でセッションしましたが、学校支援者は場面緘黙が起こっている現場の学校内で支援を行っているはず…。

どうしてそんなに早く話せるようになるのか、次はその理由を考えていきたいと思います。

春の兆し

1月の初めに日本から戻って以来、五里霧中のような感じで
何をするにも現実感が薄い毎日
霧の中にすっぽりと囲まれてしまったようで
出口を見つけようともがいていました。

久しぶりに帰った我が家では
キッチンのオーブンが壊れて使えず
今年で15年目になる車も故障中
そのうえ、予期せぬ爆弾のようなメールが届いて
ただでさえ沈んでいた気持ちが、さらに降下することに。

そんな時に話を聞いてくれた友達と
いつもマイペースの家族がいてくれて
何とか心のバランスを保つことができたような気がします。

TAの仕事には戻れませんでしたが
単発の仕事が舞い込んできて
急に忙しくなったのも良かったのかもしれません。

でも、いったん仕事が切れたら
やっぱりモヤモヤは晴れてなくて
またまた無力感に襲われる日々。

これではいけない、何とかしなくちゃと焦り
気分を上向きにするために
自分の好きなこと、今やりたいことを
とにかく実行してみようと思い立ちました。

偶然にもネットでアイスショー”Art on Ice”のチケットを譲りたいという人がいて
試しにコンタクトしてみたらトントン拍子に話が進み
ローザンヌへ一泊の旅にでかけることに。

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ロンドンからジュネーブまで飛行機で1時間半、ジュネーブからローザンヌまで電車で40分ほど。
知り合いが誰もいない土地にひとりで行くなんて、何年ぶりのことか…。

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まずホテルに荷物を置いて起伏の多い街をぶらぶら観光。まだ雪が残る中、陽光が暖かかったので外で遅いランチを摂りました。何の変哲もないサンドウィッチだったのに、ライ麦パンとマスタードがめちゃ美味しかったです。

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カフェから階段を上がるとすぐローザンヌ大聖堂。小高い丘の上にあり、街を見降ろせました。

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夜は無事にアイスショーを鑑賞。結構リンクに近い席で高橋大輔、ステファン・ランビエール、カロリーナ・コストナー、ジョアニー・ロシェット、ボロソジャル&トランコフ等をガン見してきました。チケットを譲ってくれた熱烈なフィギュアファンの女性と少しおしゃべりも。彼女はVIP席で公演後のパーティにも参加したそう。

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翌日は曇り空の下でレマン湖付近を散策

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オリンピック博物館を通りぬけてエリゼ写真美術館に行く途中、シュールな彫像がいっぱい。写真の彫像は何かルネ・マグリッド風じゃないですか?

ラクレットチーズをお土産に、夕食の支度に間に合うようにロンドンに帰りつき、ふたたび日常に戻りました。

ちょうどバレンタインの日から
息子の学校のハーフターム(学期中間の1週間休み)が始まったので、久しぶりに主人の実家へ。

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主人と息子からのチョコとカードに感激

どういう訳か義父と義母が順番に風邪(インフルエンザ?)で寝込んでしまい
1週間ずっと家事を担当するはめになりました。
帰国中に息子を預かってもらったので、少しはお返しができたかも。

天気はあまり良くなかったのですが
空気に春の兆しが感じられ、早春を告げる花々が咲き始めていました。

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こんな風に季節はまた巡り、新しい生命が芽吹いていくんですね。自然の力はすごいです。

私のひとりごとに最後までお付き合いくださった方、ありがとうございました。次からやっと、緘黙の話題に移れそうです。