7月もすでに後半に入りましたね。先週金曜日から学校が夏休みに入り、大学のある町に残っていた息子もやっと帰省ました。家族が一人増えただけで、家の中はがぜん賑やかです。
庭の敷石の汚れを息子にジェットウオッシュしてもらうため、先週から敷石と敷石の間に敷いた砂を取り除き始めたんですが、これがけっこう大変…。
庭仕事といえば、今春の厳格なロックダウンの間ガーデニングに熱中した人は多かったよう。先日、お向かいさんが「中庭見に来て!」と熱心に誘ってくれたので訪ねたところ、そこはもうジャングル(笑)!! ユリもひまわりもバラもコスモスもデルフォニウムも、トマトも芽キャベツもイチゴもトウモロコシも、花と野菜が混じりあって元気よく共生していました!
細い通路をのぞき、庭は色とりどりの花と植物だらけ。多くは種から育てたそうですが、4月から6月まで好天が続いたので驚くほどよく成長したとか。
今まであまりガーデニングに興味のなかった友人も、庭仕事に精を出すように。「自分がこんなにガーデニング好きになるなんて、想像だにしてなかったわ」と笑っていました。
世界的なコロナ禍で悪いことばかりのような毎日ですが、こういった小さい愉しみを大切にしたいものですね。
好天に恵まれ、我が家でも鉢植えのブルーベリーと苺が豊作でした
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さて、マギーさんの講演の続きです。講演の中で、3歳の入園時に場面緘黙を発症し、ティーンになるまで引きずってしまった女の子の話が出てきました。本人がマギーさんに語った内容から、周囲の気づきがいかに大切かを思い知らされた気がします。
彼女は3歳で入園するまで、社交範囲は近い親戚や近所付き合いくらいだったそう。ある日、広い講堂で大勢の子ども達が一緒に活動するような幼稚園へ。近くに母親がいたため安心して遊び始めたところ、ふと気づいたら母親がいない!(教諭は子どもが早く園に馴染めるよう、母親をこっそり帰宅させた旨)。
パニックに陥った彼女は、身体が固まって何も言えない状態に。半日間(イギリスの公立幼稚園は1日2時間半ほど)ほとんど動けずに過ごし、母親が迎えに来た時にやっと言葉を発することができたとか。
(その日園のテーブルの上に置いてあったパズルの絵柄を今でも覚えているそう…)
幼稚園側は、彼女がパニック状態になっているとは全く気づかず…。誘うとトイレには行き、泣かずに大人しく座っていたため、初日はこんなものだろうと解釈。迎えに来た母親は、「いい子にしていましたよ」という園の報告を真に受けて安心したそう。
いつまで経っても園に馴染めず、口もきけず――さすがにこれは変だと気付いた頃には既に緘黙症状が固定化。彼女はセカンダリースクール(12~15歳)まで緘黙症状を引きずることに…。
マギーさんの治療を受けるようになって、初めて自分の体験を告白できたのです。
入園前にも見知らぬ人の前で固まることがあったのかどうか、彼女が抑制的な気質だったのかどうかは定かではありません。でも、緘黙児は自分から人に働きかけることが苦手です。また、目立つことを嫌って自分の感情を隠そうとするため、困っていても外からは判りにくいのです。
ただ、幼稚園の教諭や学校の教師に場面緘黙の知識があれば、彼女は10年近く(以上?)沈黙の学校生活を送らずに済んだのでは?
マギーさんによれば、通常は緘黙のせいで話し言葉・言語・コミュニケーションの発達に遅れがでることはないということ。これは、子どもが学校で話さなくても、家庭などで普通に話すことができるため。
ただ、もともとこの分野に苦手や問題があって緘黙になっている場合もあるので、注意が必要です。また、緘黙の期間が長引くと、パニック障害など他の二次的な不安障害を引き起こすケースも。
いずれにしても、早期に発見して緘黙が固定化する前に介入できれば、早い回復が望めます。それには、やはり教育の場に場面緘黙の正しい知識を広めることが重要だなと思います。
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