すでに先週末のことになってしまったのですが、ロンドンのリトルベニス(Little Venice)に行ってきました。パディントン駅の北に位置し、2つの運河が交差する水辺の観光スポットです。
イギリスの運河は、産業革命が残した遺産のひとつ。18世紀末に、北イングランドの工業地帯から物資を運ぶため、主要交通網として運河が張り巡らされたといいます。19世紀半ばには鉄道が取って代わりましたが、時代を経た今では人々の憩いの場として愛されています。
「カナルフェスティバルがあるから来て!」と、主人の友達が誘ってくれたので、日曜日の午後に家族で出かけました。彼女はリトルベニスに停泊するカナルボートに住んでいるのです。
橋から見たフェスティバルの様子。当日は雨の予報でしたが、午後から天気が良くなりかなりの人手でした
水際にある公園には出店やエンターテイメントが
運河の両側には住居として使われているボート(Canal Boat ともNarrow Boat とも呼ばれています)がびっしり。ボート内には水道も電気も備えられていて、なかなか快適です。通路のスペースに花壇を作っている人も多く、郵便も届くとか。主人の友達は右手前の紫のボートに住んでいます。エンジンがないそうなので、本当に住居用なんですね。
瀟洒な住宅街の中にあるので治安も良いそう。このボートの庭には見事な藤棚が
友達のボートの上で寛ぎながら、運河を行き交うボートを見物。目が合うと手を振り合います。(ちなみに、リトルベニスからカムデンまでは観光用のボートが行き来しています)
私達もこの小さなボートに乗って運河を探検しました
主人の友達はクロアチア出身で、イギリス暮らしもかなり長いとか。この冬1ヶ月の休暇をとって、伝統的な手法で造ったオランダ製の木の帆船に乗り込み、サザンプトンから喜望峰まで旅したという兵です。イギリスには本当にいろいろな国の人が住んでいて、世界は広い、こんな人もいるんだ、と驚くことがいっぱいあります。