ただいまSENTA(特別支援補助員)の修行中

私は昨年9月から自閉症児専門の小規模な私立校で、週に1回TA(教育補助員)の研修をさせてもらっています。できれば緘黙児の支援をしたいんですが、緘黙だけでは予算がおりないため、学校が専属の支援員を雇うことは殆どありません。ASD児に対する支援員の需要が多いのと、ASDの二次障害として緘黙を発症するケースが知られているため、まずはASD児支援の現場で経験を積みたいと思いました。

この学校には8歳~18歳まで、30名ほどの子ども(殆どがアスペルガー症候群)がいますが、SM児はひとりもいません。子ども達を見ていると、少人数のためか教師と生徒、生徒同士の交流が多く、子ども達がのびのびしている様に感じます。でも、時々切れて暴れる子もいて、怪我をしないようにパッディングした特別室も…。

私が研修している日は放課後に勉強会を開くことが多く、知識と英語力のなさで落ちこぼれながらも、学ぶことがいっぱい。ふと気がついてみれば、今週からもう3学期に突入…。緘黙児にも使えそうな支援も多いので、忘れないうちに書き留めていきたいと思っています(話題があっちこっちに飛び、解りづらくてすみません)。

その前に、まずざっとクラスの説明を。配属されたのは、小学校高学年の男児ばかり5名のクラスです。全員が高機能自閉症で、うち4名はアスペルガー症候群ということですが、自閉の度合いも性格も千差万別。これらの生徒5名に対して、クラス担任に加えTAが2名。その他、言語療法士、作業療法士、音楽療法士など専門家も勤務していて、大人の人数が圧倒的に多い!

まず子ども達に接してみて驚いたのは、いきなりやってきた謎の東洋人の私に対して、すんなり馴染んでくれたこと。少人数で落ち着いた学校生活をおくっているためか、はたまたスタッフへの信頼が厚いためか…。いきなり「ねえ、これ見て、見て!」とよってくる子が多く(われ関せずという子もいましたが)、みんな友好的で嬉しかった!どの子も本当に可愛いくて、今では身内になったような気分です(笑)。

教室のレイアウトから時間割まで、子どもの特性や能力、年齢に合わせて、こんなにきめ細かな学習&生活支援をしてるんだと驚ろくことばかり。彼らは日々成長していて、急にぐーんと伸びることも。それを見て驚きと喜びを感じるとともに、何も変わっていないようにみえても、毎日の積み重ねが大事なんだなと思い知らされます。

私はASD児に対して、

  • 視線が合わないことが多い
  • 変化を嫌い、初対面の人には馴染みにくい
  • 他人に対する興味が薄い
  • 会話がなりたたないことが多い
  • 社会性がなく、友人関係が育ちにくい
  • 話し言葉やイントネーションにクセがあることが多い
  • 表情が乏しいので何を考えているのか判りづらい
  • 積極奇異型、受動型、孤立型などがある

こんな知識を頭に入れていたのですが、実際に接してみると、視線は合うし普通に話せるおしゃべりな子が多い。ぱっと見ではASDと判らない子も多いです。スペクトラム(連続体)なので、そんなに単純明快に特徴が分かれている訳じゃないんですね。

ネットで調べてみると、高機能自閉症の定義は知的な発達が正常で、アスペルガーの場合は言語の発達においても遅延や遅滞が見られないというもの。でも、5人いれば5通り、本当にそれぞれ違うんです。これは緘黙児も同じですよね。だからこそ、それぞれの子どもの特徴や性格を把握して、一番合う支援をすることが大切なんだなと痛感しています。

(私はASD関連の知識が殆どないので、トンチンカンなことを書いているかもしれません。間違いがあったら、指摘してくださるとありがたいです)。