「思いやり」が育ってない?

以前も触れましたが、息子が生まれた2000年にイギリスの国営放送BBCで『Child of Our Time』というドキュメンタリー番組が始まりました。ロバート・ウィンストン教授の解説で、数年毎に2000年生まれの25人の子どもたちの成長を追うもの。周りのママ友達はみんなこの番組を観ていて、よく話題になったものです。

2003年に放映されたプログラムでは、3歳くらいになれば親に何かあったら心配するようになることを実証。例えば、母親が怪我したりしたら、3歳児でも心配して普通は「ママ大丈夫?」と言ってくれますよね?

でも、それまで息子が「大丈夫?」と言ってくれたことはありませんでした。じゃあ、息子には人の気持ちが解らないのかな、思いやりが育ってないのかな、とめっちゃ不安になったのを覚えています。

が、ある日そうではないことが判明しました。何が原因だったか覚えてないのですが、私と主人がケンカ(口論)していた時のこと。息子は主人が私を虐めてると思ったのでしょう。泣きながら主人の脚にくらいついて、「ダメ!」と抗議してくれました。

あっ、息子が私のことを心配してくれている――その時の感激は今でも忘れられません。

その後、普段は丈夫な主人が風邪をひいて寝込んだことがありました。息子の様子をうかがうと、主人の側に近づこうともせず、何だか避けているような…。それに、いつもより私に纏わりついてくるんです。どうして?

二人になった時「どうしたの?」と訊いてみたら、「ダディ、違う人になったみたいで恐い」と言うのです。そういわれてみると、主人は体調が悪いためかブスっとして口数も少なく、ネガティブな雰囲気を撒き散らしていました(笑)。息子はいつもと違う主人の様子を敏感に感じ取り、怖がっていたんですね。

それから徐々に、どうやら息子は細かいところまで色々気づいているけれど、自分の気持を口や行動に出すのは苦手なんだなということが解ってきました。

DVDで一緒に『ムーミン』の映画を観た時、息子は登場人物たちがスニフの臆病な行動をからかう場面にものすごく反応して、「かわいそう…」と。変なところで反応するな、とその時は不思議に思ったんですが、息子にはスニフの気持ちが良く解ったみたい。

また、私にだけ癇癪を起こすことが多いのは、どうも「マミーは自分のことは何でも解ってくれているはず」との思い込みがあったよう。息子が小3くらいの時にそれに気づき、「マミーはあなたじゃないから、頭の中で何を考えているかは解らない。ちゃんと言葉で説明してね」と話すようにしました。私のこと、一心同体だと思ってたフシがあります。

息子が自分の意見や気持ちを口にする様になったのは、小学校の高学年になった頃からだったでしょうか。私が息子の友達に言った言葉や何気なくとった行動を、後からたしなめられたりすることも…。とても友達思いのところがあることに気付かされました。

そして、今年16歳になった息子は、人の気持ちを考えすぎて、なかなか「No」と言えません。そんなに自分が我慢せず、もっと自分勝手でもいいのに、と思う今日このごろです。

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息子が初めて育てた世界で一番小さい(?)トマト

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「ごめんなさい」がいえなくて

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「ごめんなさい」がいえなくて

たいていの緘黙児は、例え話せる人にでも「こんにちは」や「さようなら」などの挨拶がなかなかできません。親しい間柄でも「ありがとう」の言葉が出にくいようです。何か間違いをしたとき、家族にでさえ「ごめんなさい」と言えないことが多いかもしれません。

その理由を考えてみると、これらは日常の挨拶や習慣の言葉で、「言うのが当たり前」だからじゃないでしょうか?

子どもが、「この子はこう言うハズ」と予期している相手の空気をいつも感じているとしたら、結構なプレッシャーじゃないかと思うのです。多分、子ども自身は「ここで言わなきゃいけない」と明確に意識してる訳じゃなく、漠然と場の空気を感じてるだけだと思うんですが。

また、一度言えなくて注意されたとすると、次はその記憶が手伝って余計言えなくなるということもあるかもしれません。

子育てをする上で、特に母親は子どもの行儀作法をしっかりしつけたいと願うものです。子どもが小さい頃、「ありがとうは?」「ちゃんとバイバイしようね!」などと、頻繁に促してませんでしたか?

私は――やってました。今思えば、息子には細かいところまでかなりガミガミ言ってたと思います…。新米母親だったし、ちゃんとしつけなきゃと一生懸命でした。超敏感な子どもの性格なんかお構いなしに。

緘黙の子どもの中には、感覚過敏がある子が多いという統計がでています。今はそれほどでもないですが、うちの息子もそうでした。触覚、聴覚、嗅覚、味覚などが、めっちゃ鋭い。それだけでなく、周囲の反応や雰囲気、場の空気に対して、とても敏感に反応することが多かったように記憶しています。観察力もけっこう鋭い。(この特性は場面緘黙がASDと混同されてしまう理由のひとつと思うのですが、それはおいておきます)。

この周りの空気を感じ取る敏感さが、緘黙児が挨拶できない要因のひとつになってると思うんです。それと、息子についていえば、頑固というか、すごく意固地なところがありました。

親が「○○しなさい」というのは当たり前とはいえ、今思うとうちの子にとってはガミガミ言うのがすごくマイナスだったような…。やらせようとすると、「やらせられる」と敏感に感じとって、意固地になってやりたがらない。幼児のプレイグループでは、私は子ども達に何かやらせるのが結構うまかったんです。他の子はみんなやってるのに、自分の息子だけやらないという…。

息子が4歳か5歳の頃だったと思うんですが、ある日何かの拍子にコップに入っていたジュースを大量にこぼしてしまったことがありました。私が「あ~、こぼれちゃた!」と大声を出し、慌ててキッチンペーパーを持ってきて拭いている間、息子は何もしないんです。「ホラ、一緒に拭いて」と言っても、動かない。

あれっと思って見ると、その場で固まってました。こぼしてしまったショックから全然立ち直ってなくて――こぼしてしまった自分に唖然としている感じ。私の態度や場の空気が急に変わって、「怒られる」と思ったのもあったかもしれません。

「あ、この子は私が思ってるより、もっともっと繊細だったんだな」と気付きました。

片付けてから、「こぼれちゃったのは仕方ないね。こういう時はすぐ『ゴメンナサイ』っていおうね」とゆっくり話しました。それまでは、息子の状態をしっかり見ずに、「ゴメンナサイは?」「駄目じゃない」と叱っていたかも…。

このことがあってから、私は小さいことでも頻繁に「ありがとう」や「ごめんね」を言うようにしました。主人に対しても、息子に対しても。そうしたら、これらの言葉に対する息子の抵抗が、徐々になくなっていったような気がします。

「押し付けられた」と感じると意固地になっちゃうし、プレッシャーと感じると殻に閉じこもってしまう――息子の小さい頃はそんな難しさがありました。

敏感な子どもには、その子どもに合ったしつけや対応の仕方が必要かもしれません。

 

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声を出す練習を!

場面緘黙の人は、自分から話しかけるのが苦手です。でも、自分から言葉を発しないと、話す機会がかなり減ってしまいます。学校で話せない分、家で家族と話せているでしょうか?

中学生にもなると、親と話すのはかったるいかもしれません。干渉されたくない気持ちも強いでしょう。でも、兄弟姉妹とは気軽にオシャベリできていますか?学校外でもあまり話さないでいると、だんだん自分が話せないような気持になってしまいませんか?

私は緘黙ではありませんでしたが、ものすごい恥ずかしがり屋でした。特に、小学校の頃は授業中に発言するのが怖ろしく、緊張して声が小さくなりがちでした。先生に、「もう少し大きな声で」と言われると、余計恥ずかしくて、声がくぐもってしまうことも…。休み時間に親友と話している時は普通なのに、先生が近づいて来たりすると、途端に小声になったり。今思うと、意識しないうちに、身体が緊張してしまっていたのかな…。

緊張すると、音量の調整をするのが難しくなるような気がするんです。シャイな人にとって、適切な音量でハッキリ発音することって、結構難しいんじゃないでしょうか?私は大人になって随分面の皮が厚くなりましたが、まだたまに「えっ、聞こえない」と言われてアセルことも。

緘黙になる人は不安が強いため、あまり話さないでいると、人に話しかけるのが余計に怖くなる傾向があるよう。話しかけるタイミングとか、音量とか--自信がないので、うまくできないような気持ちに陥ってしまうのです。

少しずつ自信を回復するには、やはり実際に声を出して話す必要があると思います。家でも黙っていることが多い人は、なるべく意識して声を出してください。勉強してる時は声を出して暗記したり、教科書や本を音読したり、歌でもいいんです。

あと、声を出す練習に、携帯やPCの音声操作アプリが使えます。私が知ってるのは、iPhoneとiPadのSiriとOK Googleくらいですが、もっとありますよね?これらのアプリを操作するには、ハッキリものを言わなければなりません。自分が言った言葉が即座に文字化されるので、目で確認できます。特に、Siriは返事が返ってくるので、会話の練習にはちょうどいいのでは?なかなか面白い返事がかえってきたりして、結構楽しめます。 

アプリで話すことに慣れてきたら、次はあまり家の近くじゃない、気軽に入れるお店(コンビニ、本屋、ドラッグストア等)に行って、頑張って店員さんに話しかけてみましょう。「すみません」「○○はどこにありますか?」「ありがとう」という感じで。

これを何度か繰り返し、自信がついてきたら、もう少し長い質問をしてみたり、言葉を増やしてみてください。駅に行って観光地までの行き方を訊ねるとか、電化製品のお店で新しい製品について訊ねるとか、図書館で本を推薦してもらうとか。

知らない人に何かを訊ねるのは、知っている人より気楽だと思うのですが、人によってそれぞれです。まずは自分が一番楽な人・方法を探してみてください。(良かったら、サキ君のビデオを参照してくださいね https://www.youtube.com/watch?v=lA4-GSJxUac)。

今は誰もが携帯やPCを持ち、電話でオシャベリすることも減ってしまいました。でも、リアルで会話をすることは、本当に大切だと思います。

もちろん、SNSで友達などとメッセージのやり取りをすることも大切。コミュニケーションの手段を色々使いこなして、少しずつ緘黙を克服していけるといいですね。

 

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癇癪が悪化-息子の緘黙・幼児期4~5歳(その1)

またまた記事の更新が遅れてしまいました。息子の緘黙記、やっと4歳に突入します。

イギリスでは5歳になる年から小学校が始まります。新学期は9月からなので、8月生まれの息子は学年でも一番若い早生まれちゃんのひとり。入学予定の小学校では、6月以降に生まれた子ども達を、9月ではなく翌年1月に入学させるいうシステムでした。そのため、幼稚園にもう1学期だけ行くことに。

ラッキーにも、4歳になった9月から週に2回延長保育してもらえることになりました。イギリスでは公立幼稚園の保育時間は1日2時間半。延長保育だと朝9時半から午後3時半まで預かってもらえるので、仕事で外出しなければならない時は大助かり。

園にいる時間が2倍になって、初めての給食も食べることになったのですが、割とすんなり順応できました。日本人の親友T君が一緒だったので、不安が少なかったと思います。また、夏休み中に、お弁当持参でT君、M君と一緒にサマープレイグループ(幼児を預けて、様々な活動を楽しませるもの)に参加できたのも、プラスになったかもしれません。

ただ、4歳を過ぎた頃から、家で癇癪を起こすことが多くなりました。夕飯前に遊んでいて切り上げるように促すと、嫌がって大泣きしたり、外出させようとするとものすごく抵抗したり――ささいなことで頻繁に腹を立てていたような…。何がそんなに嫌なのか、どうしてそんなに抵抗があるのか訳が解らず、私のほうが困惑して腹を立てることも多かったです。

これについては、「息子の緘黙・幼児期2~3歳(その1)」でも触れましたが、息子は行動や場面を切り替えるのがすごく苦手でした。自分のこだわりが強いとき――「こうしたい」「こうなるはず」と思い込んでいる時や、その時の状況が気に入っている場合は特に。

まあ、子どもだから当たり前といえばそうなんですが、癇癪が激しすぎ…。そして、癇癪をおこすのは、だいたい家にいる時や家族と一緒にいる時に限られていました。今思えば、幼稚園や友達の前では我慢していたのかな。あるいは、公の場でそんな大それたことはできなかったんでしょうね。幼稚園に長くいるようになって我慢することが増えて、それが家で爆発してたのかも…。

今でもハッキリ覚えているのですが、一度だけ園の前庭で大癇癪をおこして、周囲にいた子どもやママ達を驚かせたことがありました。園を出たところでミルクを飲もうとして、パックにストローを刺したら、曲がって入らなかったんです。見かねて代わりに刺してあげたら、いきなり大泣き!大人しいと思われてる息子がめっちゃ大声でわめいたので、皆さん目が点になってました(笑)。

後日、幼稚園で心理士の講演があり、癇癪について相談してみたら、次のようなアドバイスをしてくれました。

  1. 子どもは急に切り替えをするのが難しいので、事前に警告する
  2. 癇癪を起こしている間は何か言っても無駄。落ち着いてから、静かに話をする

大人でも何かに夢中になっている時、いきなり制止されたら頭にきますよね?だから、子どもが何かしてる時には、傍まで行って顔を見ながら「ご飯だから、もう少しで遊びはお終いね」と警告するといいそう。「あと1回ゲームしたら終りね」という風に、具体的に言ってあげると解りやすいですね。

また、泣き叫んでいる時に、なだめたり怒ったりしても、子どもは聞いてません。少し距離をおいたり、黙っている方が早く泣き止むそう。少し落ち着いたら、必ず声をかけて泣いた理由を訊いたり、子どもの行動が何故いけないかを話すといいようです。

切り替えが苦手なのは、新しい場所や行動に対する不安もあったと思います。ただ、実際にその状況に遭遇すると、割と平気なんですよね。「こうなったらどうしよう」と考えすぎてものすごく不安になるものの、イザやってみたら「な~んだ」と安心するパターンが多かったような。

心配性というか、想像しすぎというか――子どもなのに取り越し苦労が多い…。なんかとっても損な性格だなと思うのですが、考えてみると息子ほどではないにせよ、私もその傾向が強かったです。

子どもが癇癪をおこすと大人は困りますが、自分でどんな風にコントロールしていくのかを、学んでいく過程でもありますよね。うまく援助してあげられるといいですが、なかなか難しいです。

 

 

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北欧の夏休みーストックホルム編(その4)

ロンドンはもうすっかり秋の気候ですが、北欧の夏休みの続きをハイライトで。

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現国王一家の住居、ドロットニングホルム宮殿(Drottningholms slott)はストックホルムの西側、メーラレン湖の畔にあります。フェリーでも行けるんですが、友達が車を出してくれることになり、この日は庭園でピクニック。城内の見学は有料なものの、バロック庭園を含む広大な庭は無料で一般公開しています。今回の北欧の旅で感心したのは、観光スポットも公共交通機関も、大体18歳まで子ども料金が使えるところ。子どもの教育のためと思うのですが、随分助かりました。

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    左は宮殿内のチャペル。「北欧のベルサイユ」と呼ばれているそうですが、コペンハーゲンのフレデリクスボー城と比べるとごくシンプル

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窓の向こうはメーラレン湖

フォーマルなバロックガーデンを超え、小さな丘の上に敷物を広げてさあピクニック。友達は何やら重そうなリュックを持ち歩いていたのですが、中から大きなメロンと30cmくらいあるナイフ、コーヒーポット、ミルクのパック、スモモなどが出てくる出てくる..。イギリス人も同じですが、重くて嵩張るのをものともせず、家で使ってるのをそのまま持ってくるんです。大らかというか、あまり気にしないというか…。ちなみに、イギリスでは化粧品やら歯磨きやらの旅行用ミニサイズが登場したのは、ここ10年位のことなんです。

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6羽ほど子どもを連れた白鳥カップルに遭遇

庭園内には中国風の離宮があって、ちょうど時間が合ったのでガイドツアーに参加。アドルフ・フレドリク王が、1753年に妃の33歳の誕生日のサプライズとして建てたんだそう(当初は木造、後に石造りに)。こんなに大きな建物を長期間隠しておけるって、いかに庭が広いかが解りますね 。2階はプライベートな空間になっていて、窮屈なコルセットもクリノリンも着けずに寛げる空間だったとか。1階で食事をセットし、舞台装置のごとくテーブルごと2階に吊り上げていたそうです。

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シノワズリ趣味の離宮の壁紙が素敵でした

市内に戻る途中、夏季しか営業しないという人気のオーガニックアイスクリーム店に立ち寄りました。なんの変哲もない田舎の町並みに、いつも長蛇の列ができるとのこと。

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ヘーゼルナッツとブルーベリーのダブル。濃厚な味でとっても美味

私たちが滞在したソーダマルム島の東側にある写真博物館は、私設のためか何と午前1時までオープン!併設しているレストランの閉店時間に合わせたのかな?メインの展示会はイギリスの写真家、ニック・ブランドの”INHERIT THE DUST”。埃っぽいアフリカの都市部や開発中の荒れ地に、かつてそこに生息していた野生動物の巨大パネルをセットした白黒写真がパワフルでした。ミュージシャン、ブライアンアダムスが撮影したセレブの友人たちのポートレート写真も印象的。

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  夕食は伝統的なスウェーデン料理店で。やっぱり量が多い

モダンアートが好きな方には、シェップスホルメン(Skeppsholmen) 島にある現代美術館もお勧め。数は多くないですが、印象派からダダイズム、アバンギャルドまで20世紀のアートを無料で鑑賞できます。

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小さめのフェリーで出発

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庭にあったピカソの彫刻

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マン・レイとデュシャン(レプリカ)などダダが充実。ムンクもありました

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    中庭のカフェはシナモンロールなどケーキ類が豊富。主人が注文した海老のオープンサンドはとんでもない量でした~

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スウェーデンの嫌われもの、カナダ系ガチョウ。可愛いと思うんだけど…

最後の日に出かけたのは、ノーベル賞の記念晩餐会が開かれるストックホルム市庁舎。毎日河(というかメーラレン湖でした)のこちら側から見ていたので、やっぱり行くべきかなと。朝ボートでガイドツアーのチケットを予約しに行き、ホテルに戻ってパッキングを終えてから、家族全員で出かけました。
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   晩餐会が開かれる青の間。壁につけた星のレリーフを見ながら降りると、姿勢よく見えるんだとか

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              天井の梁と壁の模様が特徴的な市議会場

 

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    晩餐会のダンス会場となる2階の黄金の間は、金箔のモザイクの壁が眩しい!右の食器類は晩餐会で使われるもの

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   おまけ。ストックホルムのアロットメント(市民農園)。イギリスでは野菜や果物畑が中心なのに対し、スウェーデンでは寛ぐための小屋に力を入れているような…

これで、北欧の夏休み紀行はおしまいです。長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。

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北欧の夏休みーストックホルム編(その3)

 

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北欧の夏休みーストックホルム編(その3)

ふと気づけば既にもう9月。イギリスでは8月末には夏らしい気候が戻ってきましたが、昨日から急に気温が下がり、今日は午後に入ってから雨が降り始めました。夏休みもすっかり終わってしまいましたが、今しばしお付き合い下さい。

ボートで島めぐり

市内からストックホルム群島を巡るボートツアーは地元民にも人気。私たちは、フェリーで一番近いFjäderholmarna島(なんと読むのか不明)へ行ってきました。複数のレストラン、ガラスや陶芸などの工房、手作りチョコのショップ、地ビール醸造所やパブ、小舟の展示館などがあって、30分もあれば一周できる大きさ。夏は海水浴を楽しむ人も多いそう。

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   島行きのフェリー。ガムラ スタン(Gamla Stan旧市街)の船着場から25分ほど

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昔の漁民の生活が忍ばれて

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船の形をした滑り台

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       趣のある可愛らしい工房が7、8軒並んでいます。動物の編みぐるみや、洋服、絵なども販売

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     お土産に購入した 小皿は少々 難ありで60クローネ(約 800円)。きざぎざ部分でニンニクをおろし、オリーブオイルと香草を混ぜてパンのソースに

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海に面したレストランでランチ

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息子はサーモン、私たち夫婦と友達はサバのサラダを堪能

夕方、ソーダマルム島の南のÅrstaにある友達のアパートへ。郊外の田園都市というか、緑豊かな公園の中に小さなアパート群が点在している感じ。かつて王家の果樹園だった土地で、近くには森や池がある自然保護地区なんだとか。今年は、森の野生のブルーベリーが豊作だと言ってました。

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    どことなくIKEAを連想させる居間と愛猫のコスモス君

スウェーデンでは何かお祝いごとがある時は、ニシンの酢漬けの前菜にミートボールというメニューが定番だそう。前菜にニシンの酢漬け3種類、メインはミートボールと茹でたジャガイモ、デザートは息子くんが作ってくれたブルーベリーパイをご馳走になりました。

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お肉が柔らかくて美味しかったです

翌日、友達が「しまった~、今ザリガニ解禁の季節だから、ザリガニ料理にすればよかった!」と…。レストランで注文すると5、6000円するので、近くで見つけたスーパーのデリでサラダと一緒に購入。イギリスでもよく見かける食材ですが、海老とはまた違った味わいがあって大好きです。

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北欧の夏休みーストックホルム編 (その2)

ボートで島めぐり

スウェーデンの首都ストックホルムは、14の半島や小島で構成されています。市の面積の30%が運河、30%が公園や緑地なんだそう。主な半島は橋で繋がっていて、バス代わりにひょいとボートに乗れば、お隣の小島まで約10分という手軽さ。

一番印象に残った島は、かつて王家の別荘地だったというユールゴーデン島(Djurgården)。ここには遊園地やスカンセン野外博物館など主要博物館が林立してるんですが、私達が向かったのは森の奥にあるローゼンダールガーデン(Rosendals Trädgård)。私の花好きを知っている友達が、「この庭とカフェは絶対行くべし」と教えてくれたのです。

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私たちはボートを使いましたが、トラムでも行けます

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森の入口

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ワイヤーで書かれた文字は何て書いてあるのかな?

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5000平方メートルの庭園内に、花畑や果樹園、菜園などが広がります。

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  自分で花を摘めるPYOガーデンは、100gにつき36クローナ(約440円)という値段。友達のウエディングブーケを作っていた女性に写真を撮らせてもらいました

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温室の中にカフェあって、温室内外にテーブルが並んでいます

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      採れたてのオーガニック野菜のサラダなど、日替わりのランチは3種類。焼きたてのケーキも美味しかったです(でも、量が多い!)

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   カフェのお隣のガーデンショップPLANTPODにはセンスのいいガーデングッズや雑貨がいっぱい

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    果樹園では真っ赤なリンゴがたわわに実って。主人は落ちてるのを勝手に食べてました。ピクニック用のベンチも並べてあります

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    庭園を後に、1時間ほどお散歩がてら北側のDjurgårdsbrunn にあるテレビ塔へ。途中こんな可愛らしい家を発見

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IMG_8114   テレビ塔から見たストックホルム市の展望。夜フィンランド行きのフェリーに乗船すると、翌朝到着するんだそう

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北欧の夏休み-ストックホルム編(その1)

旅行3日目は特急列車を使ってコペンハーゲン空港からストックホルムへ。朝、空港へ向かう電車が途中で15分も停止し、焦りまくり…。そして、空港の売店でミネラルウォーターを買おうとしたら、硬貨は使えないといわれ…なぜ、何故??

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とにかく、何とか間に合ってスウェーデンで3番めに大きい都市、マルメ行きの列車に乗り込むことができました。ここで乗り換えた特急の車内は、座席の手すりやテーブルが木製。4人向き合うタイプの座席にはコンパクトな木製の延長テーブルが。シンプルで機能的、かつ温かみのあるデザインは北欧ならではです。

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   車中からノルウェイの森ではなく、スウェーデンの森

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  マルモの駅で買ったお昼ごはん。サンドイッチのサイズも具の量も半端ない…。

ストックホルム中央駅まで友達が車で迎えに来てくれたのですが、もうすぐ13歳になる息子さんの身長が180cm位まで伸びててビックリ!3年前会った時はまだ小っちゃかったのに、子どもの成長は早いですね。北欧の建物は天井も鴨居も高いんですが、それでも「2mまでは伸びないよう祈ってるの」とのことでした。

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「北欧のベニス」とも言われるストックホルムは、水に囲まれた島群といった印象。バルト海は内海なので津波の心配も全くなく、気候も夏はイギリスと変わらない感じでした。夜になってもそれほど冷え込んだりしません。

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まずは、ホテルで荷物をおろすために、ソーダマルム島(Södermalm)へ。今回選んだホテルは岸辺に停泊している船。ハイシーズンなのでホテル代が高く、どうぜ狭い部屋なら記念に船内に泊まってみることにしたんです。対岸にあるクングスホルメン島への船着場がすぐ傍にあって、とっても便利でした。

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    レセプションで「部屋が狭いから、上階のレストランを気軽に使って」と言われてちょっと不安…でも閉所恐怖症になりそうな狭さではなかったです

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ホテルの朝食の写真もついでに

ホテルからガムラスタン(Gamla Stan 旧市街)までは歩いてすぐ。友達母子の説明を聞きながら、古い石畳の路地をブラブラお散歩しました。

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     中央の緑のボックスはかつての公衆電話。右はストックホルムで一番狭い路地ですが、落書が…

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王様の公邸、ストックホルム宮殿。近衛兵の青いユニフォームが素敵

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     聖ジョージとドラゴン像。街の中心にあるストールトルゲット広場は、1520年に多くの貴族が虐殺された「ストックホルム血浴」の舞台だったとか

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     紅茶専門店で久々のアイス・フルーツティーを楽しみました

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夕暮れ時になるとホテルのレストランに灯りが

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対岸にあるクングスホルメン島の風景

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暗くなってくると、レストランの電飾がより華やか

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北欧の夏休み-コペンハーゲン編(その1)

北欧の夏休み-コペンハーゲン編(その2)

 

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北欧の夏休み―コペンハーゲン編(その2)

コペンハーゲン2日目は、スウェーデン人の友達が「絶対行くべき」と勧めてくれた、ルイジアナ近代美術館(https://en.louisiana.dk/visit-louisiana)へ。都心部を通り抜けて電車で北へ40分ほど。Humlebæk駅で降りると大勢の人が同じ方向にゾロゾロ歩いていて、道に迷う心配は全くありませんでした。

12分ほど歩いて「やっとついた~!」と思ったら、門の外まで長蛇の列が…。でも、コペンハーゲンカード(公共交通機関乗り放題&主要観光スポットが無料)を買っておいたお陰で、並ばなくてすみました。

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    海辺の丘に建つ個人の邸宅を改造・増築したという美術館。正面から見ると小さそうですが、回廊が延々と繋がっていてすごく広いんです

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        草間彌生のインスタレーション『Gleaming Lights of the Souls』。一度に4人しか入れないため列ができていました

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     目の前に海がキラキラ光っていて、芝生の上でのんびりする人もいっぱい。複数のドアから簡単に外に出られるようにデザインされています

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     海が見えるレストランのビュッフェランチは129DKK(約2000円)でお代わりもOK。海老のカクテルと野菜が美味でした

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ポップアートの作品も充実

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ピカソのコレクションもありました

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彫刻の庭にあったミロの作品。右は湖へと下っていく小径

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戸外の自然と融け合うような建築デザインが印象的

次の予定が迫っていたため全部周ることができず、途中で切り上げて駅へ。雨に降られながらも、電車とバスを乗り継いでなんとかフレデリクスボー城(http://www.dnm.dk/UK/Frederiksborg_Castle.htm)に到着できました。17世紀初頭に建てられた王宮は、現在国立歴史博物館になっています。

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 パラス湖に浮かぶ小島に建てられた、北欧最大のルネサンス様式の宮殿

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荘厳な「勲位のチャペル」は地元の教会として使われているとか

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     豪華絢爛だったのですが、宮殿内の見学時間が1時間しかなくて、ほとんど早歩き…。右の大ホールが圧巻

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広~い部屋の真ん中に豪華な天蓋付きベッド。こんなところで一人で眠るのは緊張しそう…

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      上は宮殿内から見たバロック様式のフォーマルガーデン。庭は公園になっていて誰でも自由に入れます

この後、電車で市内に戻って、前日ボートから見たペーパーアイランドでストリートフードの夕食を楽しむ予定でした。が、遠出して家族全員が疲れてしまい、地下鉄ノアポート駅近くの屋内マーケット”Torvehallerne KBH”で食料を買い込んで、ホテルに戻ることに…ああ、残念。

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        2011年にオープンしたコペンハーゲンのグルメスポット。地下道の壁には食をテーマにした写真が

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      パンとスイーツ、チーズ、サラダ、惣菜から新鮮な花、果物、野菜まで何でも揃うマーケット。見ているだけでも楽しい

ホステルに戻って、買い込んできたパンやチーズ、完熟トマトとシーザーサラダ、苺とブルーベリーでピクニック風の夕食。イギリスだとホテルには必ずケトルが常備されているので紅茶のパックを持参したのですが、北欧はそういう風習はないよう…。ロビーのドリンク販売機まで行くガッツもなく、早々とシャワーを浴びて就寝したのでした。

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北欧の夏休み-コペンハーゲン編(その1)

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北欧の夏休み ― コペンハーゲン編(その1)

今年の夏休みの家族旅行は、かねてから希望していた北欧に行ってきました。私が初めてロンドンに来た時、ホステルで3日間だけスウェーデン人の女の子と部屋をシェアしたんです。それ以来20年以上も交友があり、彼女がロンドンに来た際に何度か再会。会う度に「ストックホルムにも来て」と誘われてました。

それで「今年こそ北欧へ!」と思いたった訳ですが、とにかく物価が高そうなのが心配の種。彼女から「ノルウェーは物価が高くて、フィンランドは食事がマズイ」ときかされ、憧れていたフィヨルドの旅とムーミンランド行きは即却下(笑)。

結局、消却法でコペンハーゲンに2日間、そこから特急列車でストックホルムに移動して6日間を過ごす計画を立てました。5月に決めて飛行機のチケットとホテルを予約したんですが、航空運賃はなんと3人で往復4万円ちょっと!(今円高なのも影響してますが)

ご存知のように、6月にEU離脱が決まった途端、英ポンドが下落!その前に予約しておいて、大正解でした。でも、旅行中は為替レートが悪かったので、どっこいどっこいかな。世の中、いつどうなるか分からないものですね…。

北欧の夏は日が長いことを想定し、午後2時過に着く便でゆっくり出発。空港で48時間使えるコペンハーゲンカードを購入し、まずはホステルへ(似たような価格の他のホテルに比べると間取りが断然広いという理由で、空港に近い市街のホステルを選びました。ロンドンも宿泊費が高いけど、北欧も相当です…)。

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空港のカートがおしゃれ。自動運転の地下鉄は車内が広くてゆったり

荷物をおいてちょっと休憩した後、地下鉄で5駅くらいの中心部へ。月曜日だったので博物館などは休館のところが多く、お城などの観光名所もだいたい5時で終わり。まず、クルーズボートに乗って運河からざっと観光することにしました。

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      運河のクルーズツアー発着所を探して街中をウロウロ。右側は現在国会議事堂になっているクリスチャンスボー城。時間切れで行けず…

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やっとボートに乗り込み出発。尖った塔は証券取引所

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ちょっと剽軽なガイドさんが英語とフランス語で解説

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デンマーク建築センター。行きたかった~

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倉庫街ペーパーアイランドにある人気のフードコート

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カステレット要塞付近には軍艦も

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有名な人魚姫の像

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中央はフレデリック教会のドーム

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個人所有の豪華なボートやヨットがいっぱい

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      螺旋階段で塔のてっぺんまで登れるという救世主教会を通りすぎ、最後の橋の下をギリギリ通り抜け、拍手喝采でツアーは終了

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次は、アンデルセン像を探してチボリガーデン付近をウロウロ

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   8時まで開いてたアンデルセン童話館に入るも、「子供だまし」と家族に大不評

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さすがに9時近くになると夕が暮れ始めます

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    北欧最大の会議場Bella Centreに隣接する、めっちゃ奇抜な建築が売りのベラ・スカイホテル。私たちが泊まったホステルはその向かい側。他はな~んにもない辺鄙なところでした(笑)

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