9月の夏休み(その1)

息子の学校では、2016年の完成を目指して校舎の建て替え工事が行われています。そのため、去年から夏休みが他校より3、4日長くなることに。9月に入ってそろそろ学校が始まる時期ですが、うちは8月30日からイングランド南西部に位置するサマセット州の西側で1週間のコテッジホリデーを楽しんでいます。

土曜日の朝ロンドンを出発し、最初のストップは温泉で有名なバースの南東にある小さな市場町、ブラッドフォード・オン・エイボン(Bradford on Avon)。小高い丘に古い石造りの住居が並び、町の中央をエイボン川が流れる、人口1万人弱の可愛らしい観光地です。

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主人の大学時代の友達2人の家族と合流して、まずバートンファーム・カントリーパークで、タイズバーン(Tithe barn)と呼ばれる有名な14世紀の穀物倉を見学。

IMG_5635     教会みたいな外観と思ったら、教会の所蔵でした。当時は農場の農産物の10分の1を教会に収めていたんだとか。その規模の大きさに、教会が一大勢力を振るっていた時代が忍ばれました

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      散歩の後は、橋の袂にあるティールームThe Bridgeへ。お茶とケーキの味もさることながら、16世紀の建物と、ヴィクトリア王朝風のエプロンドレスを身につけたウエイトレスが売り

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   伝統的なヴィクトリアスポンジケーキ。ケーキもマシュマロ入のホットチョコレートも半端ない大きさ!

午後6時に他の家族たちと別れ、我々はグラストンベリーの町を抜けて、夕日の落ちるなか海に向かって西へ西へと車を走らせました。8時半過ぎに、やっとダンスター(Dunster)の村にたどり着き、ちょっと迷いながらもコテッジを見つけることができました。

IMG_5728      中世の家並みが残る小さな村。写真左上がダンスター城、右端に見えるのは聖ジョージ教会の塔

翌日は、まずナショナルトラスト所有のダンスター城(Dunster Castle)へ。小高い丘の上に聳えるこのお城は、中世に建てられたノルマン王朝時代の要塞。何度か改築が重ねられ、現在の建物は19世紀にルトレル家のカントリーハウスとして改造さたものだそう。

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IMG_5709広大な庭園の北側には川が流れ、水車小屋もあります

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ついでに近くにあるコニガーの森(Conygar Wood)も散策

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頂上には18世紀の塔の廃墟がありました

イギリスはすっかり秋です

イギリスでは8月上旬まで夏日が続きましたが、中旬から気温が下がり始め、今やすっかり初秋の気候です。いつもの散歩コースでは、もう秋の花が咲き、ブラックベリーが熟し始めていました。1週間前の土曜日、友人との散歩の後に家族で再び出かけ、3つの袋にいっぱいになるほど摘んできました。

IMG_20140816_152230IMG_20140816_150959ブラックベリーの茂みだらけ。よく熟しているのは甘くて美味です

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       大量に採れたので、鍋でグツグツ煮てお砂糖少なめのブラックベリーソースを沢山作りました。スーパーではもう少し大きな実でひとパック£2(約340円)くらい

 

先週末から今日まで、3連休を利用して主人の実家に滞在。先に泊まりに来ていた姪と甥に合流し、久々に一緒の時間を過ごしました。

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          義母の庭ではフルーツ類が大豊作。2mくらいの樹にりんごが鈴なり。イングリッシュローズ、ジェネラスガードナーも元気でした

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義父が通うゴルフ場でレッスンを受ける息子と従兄弟たち

イギリスの田舎では殆どの土地が私有地なのですが、Public Footpassと呼ばれる公共の細い散策道があちこちにあります。道といっても、林や草原、誰かの畑のあぜ径や牧場の脇を通らせてもらうという感じ。

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        草ぼうぼうの小径をイザ行かん。大抵は白丸に黒い矢印で進行方向を表示。柵を越えるためのステップ(石もしくは木)が設置されています

IMG_5560IMG_5559        羊が放牧されている牧場の中を、ちょっと失礼。牛や馬の牧場だと結構怖いです

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日曜日の午後には、義理父と一緒にノーサンプトン(Northampton)からマーケットハーボロ(Market Harborough)へと続く自転車道へも散歩に行きました。ここにもブラックベリーがいっぱい。

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かつて鉄道が通っていた道なので、真っ暗なトンネルが複数あります

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ローストディナーを作りながら留守番していた義母に、野の花のお土産

息子の14歳の誕生日

今日は息子の14回目の誕生日でした。ちょうど夏休みのど真ん中なので、多くの友達がバカンスに出かけて不在の時期。小学校時代は休みの始めか終わりに誕生会のイベントを行っていたんですが、セカンダリーに入ってからは仲間と連れ立って映画+食事という感じ。でも、今年は見事なまでに誰もロンドンに残っておらず、しかも火曜日…。

どうしようかなと考えていたところに、友達一家が娘の21歳の誕生日に親戚を招いてリッツホテルでアフタヌーンティーを楽しんだという話題が(こちらでは、21歳で成人になったお祝いをします)。そしたら、息子が「僕、アフタヌーンティーって経験したことがない」と漏らしたんです。

それをヒントに、今年の誕生祝は私と2人でアフタヌーンティーを体験することにしました。ついでに、今までに一度も行ったことがない(赤ちゃん時代を除く)、フォートナム&メイソンとハロッズにも寄ることに。まるで女子会のノリですが、まあ何事も経験ということで。

IMG_5423              夏休み中は自分で朝ごはんを準備する約束ですが今日は特別。            プレゼントはゲームソフトとお小遣い

リッツは高くて無理なので、割引券を使ってGreen Parkのヒルトンへ。家の近所では、私と一緒のところを同じ学校の生徒達に見られるのを嫌い、他人のふりをする息子。でも、家や知ってる子のいないところでは、まだまだ甘えんぼうです(少々心配)。

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IMG_5446            3段のティースタンドに、フィンガーサンドイッチ、スコーン、プチケーキ各種と紅茶で一人16ポンド(約2800円)くらい

サンドイッチから食べ始め、クロテッドクリームとジャムをのせたスコーンを1個食べたところで、すでに満腹感が…。息子は大好きなスコーンを2つ食べ、ケーキはメレンゲとゼリーで終了。私はもう1個のスコーンを主人へのお土産にして、ゼリーとマカロン、キャロットケーキまで食べ進みました(笑)。

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食後の運動に、まずフォートナム&メイソンへ。ラクシャリーな高級食料品が芸術的に並んでいて、息子もすぐに「ここは特別!」と察したよう(笑)。いつも行くスーパーとの値段の違いに驚いてました

IMG_20140812_165105地下のフードホールへと通じる階段が豪華

IMG_20140812_165348可愛いオリジナルクッキーを発見

Piccadilly Circusから地下鉄でKnightsbridgeに移動。久しぶりに足を踏み入れたハロッズには、F&Mよりもさらに多くの観光客が。黒いベールを纏ったリッチなアラブ系のご婦人が多かったです。

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         1階のフードホールと3階のクリスマスコーナー!オリジナルギフトのコーナーはめちゃめちゃ混んでました

 6時半に主人と待ち合わて食事に行く予定でしたが、まだお腹はいっぱい….。結局、Wasabiという日本食のファーストフード店のカフェに入り、私と息子は寿司弁当をシェアして帰宅しました。

ここ1年の間に、息子は大人達のグループの会話にも入れるようになってきたように思います。私や主人の友達から「ちょっと会わない間に成長したね」と言われ、気づかないうちに少しずつ大人への階段を上がってるんだなと実感しています。

 

海辺の家の週末

今週末は、3年ぶりに南イングランドのサセックス州に住む友達の家に遊びに行ってきました。彼女の家は海岸に建っていて、中庭にあるアトリエを出ると、そこはすでに砂利の浜辺なのです。

IMG_20140810_135624文字通り海に面した家(写真のアトリエの奥に家があります)

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満潮のときは水際までわずか10数メートルたらず!

土曜日の1時ごろ着いてランチをご馳走になり、食後のコーヒーの後で浜辺に出たのが3時頃。ちょうど引き潮で、かなり遠くまで浅瀬が続いていました。観光地ではない小さな町なためか、天気がいいのに人出はまばら。泳いでいるグループとウィンドサーファーが数人、散歩している人がちらほら、という感じ -- まるっきりプライベートビーチ状態でした。

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       海水に足をつけると、思いのほか暖か…。浅瀬には柔らかそうな藻や海草がプカプカ。引き潮で出現した中州(?)まで歩くと、緑の藻(写真右)がいっぱい張り付いてました

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中州から岸側を見た風景

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          海岸沿いに散歩していたら、かわいいパステルのBeach Hut(海小屋)が並ぶ風景に遭遇。この小屋を借りて着替えたり、休んだりできます

夜は近くのLittlehampton という町にあるシーフードで有名なレストラン、East Beach Cafe に行ってきました。海辺に突如現れるフランスパンを切ったような斬新な形のレストランです。

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地元産のビールとシーフードで乾杯(って、私は飲めないんですが)

今日の日曜日は、アメリカで猛威を振るったハリケーン「バーサ」が勢力を弱めながらもイギリスに上陸ということで、各地に警報が出ていました。サセックス州にも警報が出ていて、海が荒れるかもと、土曜の夜からドキドキ。朝5時ごろ風の音で目が覚め、何度も窓から海を眺めました。7時頃に真っ黒な雲が地平線に垂れこめ、暴風に加えて雨も降り始めて、「いよいよ高波が押し寄せてくるかも!」と待ち構えていたのですが、その後もあまり変化なし…。午後2時頃にはカラリと晴れ上がり、もう一度まったり散歩を楽しんでからロンドンに戻ってきました。

IMG_20140810_135654午後からも波が高く水が濁ってました

 

オリンピックパークに行ってきました

2012年のロンドン五輪いえば、エリザベス女王がジェームス・ボンドにエスコートされ、パラシュートでスタジアムへ降下するという演出が記憶に残っているのではないでしょうか?

その瞬間を、私は日本の実家のTVで観ていました。オリンピック開催中ずっと帰国していたので、せっかくロンドン開催だったのにもかかわらず、実際に見る機会はありませんでした。

ちなみに、ロンドン市民はオリンピック税を徴収されたんですが、何ら恩恵はなし…。各学校でチケットの抽選会をしたものの、クジ運のない息子はまたもやハズレ。スポーツに殆ど興味がない夫と息子は、地元を通過した聖火リレーと、自転車男子ロードレースをロンドン中心部に見に行ったのみだったそう。

それが、先週日曜日に地下鉄で東ロンドンを通過した際、五輪の建築物がチラリと見えて、息子が「行きたい」と興味を示したんです。偶然にも、久しぶりに会う友達親子からの提案と重なって、一緒に出かけてきました。

オリンピックパークの入口までは、Stratford駅から徒歩5分ほど。Westfieldsという大型ショッピングセンターを通り抜けると、正面にオリンピックスタジアムが見えてきます。

今年4月に『クイーンエリザベス・オリンピックパーク』と改名され、中央にリー川が流れる2.5k㎡の美しい公園としてリニューアルオープン。メインスタジアムと水泳会場など4つの競技施設を残し、家族で散歩やピクニック、スポーツや遊びを楽しめる場となっています。そぞろ歩きで1時間半もあれば1周できる大きさでしょうか。

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         スタジアムは今も改造工事中。2016年に地元のサッカープレミアリーグ、            ウエストハム・ユナイテッドのホームスタジアムになる予定

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       スタジアムの隣はロンドン五輪のシンボルタワー、アルセロールミッタル・オービット(Arcelormittal Orbit)。全長約115m、2つの展望台があります

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            スタジアム前の広場では、水着姿の子ども達が歓声をあげながら遊んでいました。       地面から吹き上がる噴水が名物です

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              左側の建物は水泳競技会場だったアクアティクスセンター。一般利用もできますが、時間帯が不規則なので予約してから行くのがベター

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息子、クライミングウォールに挑戦中。至るところにモダンなアートワークや建造物が

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              公園内は美しく整備され、川縁には野草風の花や植物が生い茂っています。            五輪前は廃棄物処理施設が建ち並ぶ荒廃したエリアだったとか

公園内のあちこちに売店がありますが、我々は北東側のカフェ『ティンバーロッジ』でお昼を食べようと楽しみにしていたんです。でも、行ってみたら何の変哲もないサンドイッチ中心の軽食メニューしかなくて、う~ん…。周りを見回してみると、ピクニック派が圧倒的に多く、納得という感じでした。

「何か美味しいものが食べたい!」と食い意地の張った母親2人(特に私)は、文句を言う息子達をなだめつつ、カフェが沢山あるショッピングセンターへと歩いて戻ったのでした(笑)。

IMG_5398            M&Sのカフェでやっとランチにありつきました!3種類のサラダに大きなローストチキンが        ついて4.50ポンドはかなりお得。ラズベリーとザクロのジュースも美味でした

たくさん歩いて、美味しいものも食べて、大満足で家に戻ったんですが、かなりヘトヘト。運動したから痩せたかもと、翌日体重計に乗ってみたら何と1.6kgも太ってました~。最近、ちょっと食べすぎかも…。

地下鉄のアクシデント

昨日の日曜日、古くからの知り合いの誕生パーティに家族で呼ばれ、地下鉄で行くことになりました。我が家はロンドン中心部から30分ほどかかる郊外で、地下鉄が地上を走っています。

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知人へのプレゼントはパープル系の花束とチョコレート。これらに加えて、前日ホリデーに出かけた友達から譲り受けた蘭の花も持参することに。で、その蘭の花を息子に持たせたのが事件のはじまりでした。 IMG_20140803_132048

電車に乗り込んでふと息子を見たら、「あれっ、蘭がない?!」。そうです、置き忘れてきちゃったんです。

電車を待っている間、夫と息子はwifiが繋がる待合室に入って携帯ゲームに夢中になってたんですね。外にいた私に呼ばれて急いで電車に乗ったため、息子は自分が興味のない欄のことなどすっかり忘れてしまったよう…。

咄嗟に「降りよう!」と家族を促し、先に降りた息子に続こうとした時、私達夫婦の目の前でドアがピシャリと閉まりました。次の駅で降りて、「う~ん、あの子が機転をきかせて、次の電車でこの駅まで来れるかな?」と二人で顔を見合わせ、まずは電車を待ってみました。

携帯電話は学校で禁止されているため、息子は携帯を持ってません(友達との連絡はipodで間に合ってるよう)。連絡の取りようがないので、2台待ってみたんですが、やっぱり乗っておらず…。

(小学校時代は、「電車に乗り遅れたり、みんなと逸れた時は、その駅で迎えが来るまで待つこと」が鉄則でした。きっと、小学校のこの教えをしっかり守ったに違いなく、こういうところは生真面目なんですよね)。

仕方がないので夫が迎えに行き、家族が合流できた時には、予定より既に30分以上も遅れてました!(日曜日なので電車の本数も少なかった)。

やっと知人宅に辿り着いた時は、2時の集合時間を45分も回っていたのですが、集まった皆さんは庭でカナペを食べながら和やかにおしゃべり中。3時を過ぎてから、とっても美味しい手料理の数々をご馳走になり、食後はふわりと軽くフルーツたっぷりのクリームケーキとミントティーも堪能。お陰さまで、それまでのトラブルが吹き飛びました。 IMG_20140803_151314

          この写真ではよく見えませんが、お刺身をのせた大皿が2枚あって、握ったご飯に好きなお刺身をのせて食べるという趣向。イギリス人にも大人気でした。

東の郊外から北の郊外まで中心部経由の移動なので、7時前においとまを告げて家に戻ったのは夜の8時半過ぎ…。遅い夕飯を食べながら何となく反省会になり、下記のルールを決めました。

  • 自分の持ち物には必ず責任を持つ → 息子
  • 無茶な電車の乗り降りはしない/させない → 私
  • 誰かが電車に乗り遅れた場合は、次の駅で集合 → 家族全員

ちなみに、息子は、私達が乗った電車を見送ってから、駅の事務所に行って事情を話し、どうしたらいいか相談したんだとか。いつもなら無人駅のところ、昨日はたまたま駅員さんがいて、「事務所で待ってれば?」と誘ってくれたそうです。追記:後から解かったんですが、駅員さんと一緒にCCTVを観ながら、「次の電車で君の両親が来なかったら、隣の駅にアナウンスを入れよう」と話してたんだそう。ひえ~っ、間一髪でした。

こういうところは随分成長したなと思います。しかし、昔からマルチタスクが苦手な息子…大丈夫かな。そういう母親の私も、昔からオッチョコチョイで失敗が多いので、親子で注意せねばと気持ちを引き締めたのでした。

 

親戚のヴィレッジ・フェス

9月から新学期が始まるイギリスでは、夏休み前が学年末にあたります。そのため、7月は学校行事や習い事の発表会など、1年の締めになる行事が目白押し。

また、天候の良さも手伝って、7月は屋外イベントや催しが集中する月でもあります。夏休みに入ると、イギリス人はそれぞれ個々にバケーションに出かけてしまうので、行事はその前にという意図もあるのかも。

先週末は、我が家でも息子のブラスバンド演奏会と親戚の集まりがあり、車で飛び回っていました。土曜の演奏会が終わった後にノーサンプトンの夫の実家に行き、そこでスコットランドに住む義母の姉夫婦と合流して一泊。翌日、車で30分ほどの義母の実家に向かいました。

義母の実家は代々から続く地主で、現在は長男である弟が小さな村の土地や建物を管理しています。その義叔父一家が5年に一度、1週間にわたって村のフェスティバルを開催するのですが、私達は最終日(日曜)の親戚の集いに参加したのでした。

IMG_5137最終日だったのと雨天のため、駐車場も兼ねた野原はガラガラ。キャンプ組はごく僅かでした。

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野草風の可憐な花が咲き乱れる、義母の実家のコテッジガーデン。

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庭にマーキー(大テント)が設置され、テーブル席がしつらえてありました。中央にはステージがあって、音楽会やダンス会場にもなります。テーブルの花アレンジは村の友人の手によるもの。

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当日は、ランチの前に村を散策しながら教会に行き、本家の墓地に木の苗を植える予定。が、あいにくの雨でプランBに変更--3人の義叔父の音楽演奏、海を渡った祖先の話とラテンアメリカからやって来た親戚の紹介、などで盛り上がりました。

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お待ちかねのローストランチは定刻の1時から(初めてイギリスに来た当時は、12時にお腹がすいて困ったものです)。メニューはローストビーフ&ターキーとポテト、付けあわせの野菜が3種類。この他、ポーチドサーモンもありました。

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プディング(デザート)はチョコレート&レモンケーキと季節のフルーツ。地元のベーカリーで調達したチョコレートケーキが美味でした~。腹ごしらえをしたところで、ちょうど雨もあがったので村を通り抜ける1本道へ。

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1695年に建てられた村で一番古い家。横から見ると壁が湾曲してます。

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壁に藤やバラなどの吊植物を這わせた家が多数。

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義両親が結婚式を挙げた小さな教会。ちなみに、墓地に植える予定だったのは、キリストの叔父、アリアマテのヨセフに由来するという、高名な「グラストンベリーの聖なるさんざしの木(The Glastonbury Thorn)」の苗木。以前あった木が枯れてしまい、植え替えることにしたんだそう。

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村の端まで行って裏道を歩いて戻ってきた頃には、太陽が顔を出しました。義叔父の息子も大学生になるので、このフェスティバルは今年で終わりにするかもしれないと聞き、かなり淋しい…。わたしたち夫婦は1998年に結婚したので、このイベントに参加するのは今回で3度目。息子達の代まで親戚の輪が広がるよう、ずっと続けてくれたらなと願ってやみません。

 

一般家庭の居間をタイムカプセルに-- The Jeffrye

イギリスの5~7月は社交シーズンと呼ばれ、上・中流階級の人々が集うイベントが目白押し。5月のチェルシーフラワーショーに始まり、ロイヤルアスコット競馬、ウィンブルドンテニス選手権、ヘンリーレガッタ・ボートレースなどなど。最後は、音楽の殿堂ロイヤルアルバートホールで行われるプロムスで、エルガー作の『希望と栄光の国(Land of Hope and Glory)』を歌って幕を閉じるのです。

去る6月19日の朝、Waterloo駅から電車に飛び乗ったら、一瞬「ここは何処?」の世界に…。車内はカクテルドレス姿の着飾った若い女性と燕尾服を着込んだ男性でいっぱい。女性がみな帽子(というか髪飾り的なものが多い)をかぶっていたため、「あっ、今日はロイヤルアスコットか!」と気づいたのでした。

しかし、電車でアスコットに行くんだ~、と驚きでした。というのも、エリザベス女王が黒塗りの高級車で会場入りする様子をTVで観た印象が強く、当然車で行くんだと思い込んでたんですね。考えてみると、駐車場が混み合って大変なんでしょう。

朝からシャンペンボトルを片手に、プラスティックのグラスで乾杯したり、携帯でセルフィーを撮りまくり、写メしまくる女性たち…。Royal Enclosureのバッジをつけて、シルクハットを手にする燕尾服の男性もいるし。ドアの近くで立ったまま観察していると、近くの騒がしい女性達はロシア人でした。

また、ちょうどウィンブルドン期間中にウィンブルドン行きの地下鉄に乗ったら、周りでテニスの話をしてるのは外人ばかり…。パナマ帽をかぶって苺とシャンペンで観戦を楽しむという感じは全くない、半パンにロゴ入のリュックを背負ったダイハードなテニスファンたちでした~。

ちなみに、若者たちにとっては夏は野外フェスティバルのシーズン。マッドスライドで有名なグラストンベリーは終わりましたが、まだまだ多くのフェスが予定されています。そういえば、私も渡英したばかりの頃は、色んなとこに行ってたな~と遠い目になる今日この頃です。

社交シーズンとは全く縁のない我が家では、先週の土曜日に毎年恒例のイチゴ狩りに行ってきました。今年初の収穫は、苺1.8kgとラズベリー、ズッキーニとソラマメ、サヤインゲン、キュウリ。

IMG_5009全部で15ポンド弱だったので、日本円にすると2500円くらい

日曜日は金融街シティにアートの展示会を観にいったのですが、何と開いてませんでした…。その後、バスで今まで行ったことがなかった家の博物館、The Jeffryeへ。ここは一般家庭の居間と庭を時代別に展示しているユニークな博物館です。ロンドンの博物館はたいてい無料なのが嬉しい。http://www.geffrye-museum.org.uk/

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もともとは18世紀に鉄器豪商が地元の貧しい老人達を住まわせた私立の救貧院

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                      1785年に使われていた英国製の磁器ティーセットは、中国製を模倣したもの。当時はまだティーカップに取っ手がついてません

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婚礼を祝う親戚縁者が家に集う様子を描いた絵の一部。19世紀ごろの作品

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薄暗いですが、1890年代の居間です。暖炉の周りのタイルの模様は日本のデザインからヒントを得たものだとか。良くみると日本製(?)の陶器がいっぱい

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家具調度を保護するため屋内全体が薄暗く、途中この大きな窓があってほっとしました

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何故か建物の真ん中にカフェが。苺&チーズ入スコーンと紅茶でひと息

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1998年のロフトスタイルアパートがもう懐かしい感じ…

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ハーブガーデンの植物は実際に薬用や食用にしていたもの

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蕾や枝がモス(コケ)に覆われたようなモス系のオールドローズとアリウム

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庭からカフェを見た風景

家族連れの多い、とってものんびりした博物館でした。

 

リッチモンドのガーデンセンター、Petersham Nurseries

ロンドンはお天気の変わりやすい日が続き、先週まで最高気温は16度くらい。イギリス人って、肌寒い日には暗色のコート、晴天だといきなりノースリーブと、あまり季節感を意識していないよう。日本のように衣替の概念がないため、冬服も夏服も一緒にクローゼットに入っているのでは、と推測しています。

昨日は、午前中のウォーキングで雨に降られましたが、午後から太陽が出て気温が急上昇。今日も朝から青空が広がる中、ロンドン南西部に位置するリッチモンドまで行ってきました。

お目当ては、温室内にあるティーハウスが有名なガーデンセンター、Petersham Nurseries (http://petershamnurseries.com/eat/teahouse)。以前から行きたかったのですが、電車で行くにはちょっと遠いし、ご近所ドライバーの私には運転は無理…。今日は創設10周年記念のイベントもあると知り、家族で出かけることになりました。

町から少し離れた、テムズ河の畔にあるのですが、ロンドンのガーデンセンターの中ではピカいち!シャビーシック風の趣のある建物や温室、植物のセレクションも洗練されていて、秘密の花園といった感じでした。

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趣のあるディスプレイが素敵

花や植物を観賞するだけでも楽しく、花に囲まれてゆったりとお茶やランチできるスポットです。ティーハウスの軽食メニューはイタリアンテイストのヘルシーなサラダ類が中心。今日は8種類のサラダと2種類のキッシュ、そしてサンドイッチ類もありました。お値段は少々高めです。

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 温室の中にあるティ-ハウス、外にもテーブル席が

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手前はズッキーニのキッシュ、中央はモッツァレラチーズ&トマトのサラダとチキンサラダ

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きちんと食事したい時は、こちらのカフェへ

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花を見てるだけで癒されます

創設10周年の記念イベントとして、普段は公開していないキッチンガーデンと隣接する屋敷Petersham Houseと庭園にも入ることができました。

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 バラを絡ませた建物は鶏小屋です。採れたての卵とハーブはキッチンで使用

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       Petersham House の庭園ではブラスバンドの生演奏と地区の劇団の                            パフォーマンスも。プライベートのプールもありました

IMG_4937リッチモンドは、ロンドナーも憧れる自然豊かな郊外の高級住宅地

お天気がいいと、ロンドンの風景はいつもの10倍くらいきれいです。最後までおつきあいくださり、ありがとうございました。

 

 

バラの季節の到来

イギリスの初夏の風景に欠かせない、バラの季節がやってきました。日本でもひと足先に、そこかしこのバラ園で薫り高い花が咲き誇っているようですね。バラの前にはライラックの季節があったんですが、写真を貼りそびれてしまったので、一緒にご紹介します。

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 近所の庭先に咲いていた2種類のライラック

我が家のイングリッシュローズも2週間ほど前から蕾が膨らみはじめ、週末お天気が良かったためか、一気に開花しはじめました。

家の改築工事の作業スペース&ご近所の猫のたまり場になっていた小さな庭を、やっと改装したのが4年前のこと。私はミミズやナメクジが大の苦手で、ガーデニングなんて殆どしたことがなかったんです。でも、せっかくイギリスに住んでるんだからと、一念発起して憧れのDオースティンのバラを植えることにしたのでした。

まず、近所のガーデンセンターで入手したのがMary Roseの苗。Dオースティンのバラは4種類しかなく、多分これらが最もポピュラーな品種だったんでしょう。欲しかったのとは違ってましたが、「まっ、いっか」と思い、その後に枝変わりの白花ヴァージョン、Winchester Cathedralも購入しました。

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 タグについたクォーター咲きの写真を見て、花が咲くのが待ち遠しくて。7分咲きの頃は古典的な美しさ!なのに、満開になると花が開ききって花弁がクシャクシャに。う~ん、騙された…?

次は失敗しないようにと、気合をいれて大規模なガーデンセンターまで遠征。そうしたら、やっぱり希望の品種が無いんです…。とにかくカップ咲きをと、中央がアプリコット系ピンクのThe Alnwick Rose とパーゴラに這わせる白い蔓バラ、Claire Austinを選びました。

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咲き姿がピオニーそっくりのThe Alnwick Rose。最初の1、2年はどういう訳か蛍光ピンクみたいな色でガッカリしてたんですが、その後本来の優しいピンクが戻ってきたよう

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  花が終わる頃は色褪せたピンクに

IMG_4492  Claire Austinの蕾も膨らんできました。ロマンティックな風情のある花ですが、花弁が多すぎ+すぐ散ってしまうのが悲しい。

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   バブルガムのような甘い香りのAbraham Darby。ガーデンセンターの片隅で枯れかけてたのを救出した時には、貧相な花が1輪のみ。それなのに、思いっきり特大の花が咲くようになって、ビックリしてます

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 真紅のバラL D Braithwaiteはもっと枯れそうな状態でしたが、うちの庭にしっかりと 根を下ろし、ぐんぐん成長しました。ロゼット咲きのはずなのに、形が歪ですね…。

 

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       お気に入りのご近所の黄バラ。この位軽やかな方が可愛いかも…あっ、よくみたら、虫君が…。

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塀や家屋にバラを這わせている家がいっぱいあります。