2月も今日で終わりですね。イギリスではやっと変異種の感染拡大がおさまってきて、ここ1週間は毎日の感染者数が1万人を切るように。今日は6,035人まで下がったのですが、なんと昨年の9月以来だそう。
3回目のロックダウン解除の第一弾として、来月8日から大学を除く学校を一斉に再開する予定です。リバウンドが心配なので、来週は感染者数がもっともっと下がるといいんですが。
公園に咲き乱れる黄金色の水仙たち。春の陽気が希望を運んでくれます
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さて、久しぶりに息子の緘黙話の続きです。
2年生に進級するにあたり、小1・3学期のIEP(個人指導プラン Y1・ No2)には、「次に進むクラスの新しい担任たちと良い関係を築き、2年生にスムーズに移行する」というターゲットがありました(詳しくは『息子の緘黙・幼児期5~6歳(その18)』をご参照ください)。
緘黙児が進級したり、新しい学校に進学・転校する際は、トランジション(移行)の準備が大切になってきます。新たな学年・学校では環境が大きく変わるため、まずは子どもが安心して学校に行けることが重要。
抑制的な気質を持つ緘黙児は変化に弱く、新しい環境に慣れるまでに時間がかかります。どの子にとっても不安と期待が入り混じる時期ですが、繊細な緘黙児にとってはかなり試練の時?
新学期の前には長めの休みが入るため、学校環境から遠ざかることで不安が増すことが多いのです。4月入学制の日本では春休み、9月入学制のイギリスでは長い夏休みを挟むので、それまでの進歩が大きく後退したり、停滞したりするかもしれません。
反対に、スモールステップを積み重ねて自信をつけた子、自分を変えたい気持ちが強い子にとって、新たな環境は話し始める絶好のチャンス。新しいクラスの中で、より自分を出せるようになる子もいます。
幸いにも、息子の学校ではクラスは7年間持ち上がり。毎年担任だけが変わる制度で、クラスの顔ぶれがガラリと変わるような大きな変化はなし。それでも、休みの間に学校のことを忘れないよう、家庭でも色々な作戦を考えました。
学校の支援:
息子の学校では3学期(夏休み前)に次学年の担任を発表。クラス全員が早く新しい環境に馴染めるよう、新教室で新担任と交流する機会を作ってくれます。
2年生の担任は、女性教師2人がジョブシェアという形で担当。実は、彼女たちは幼稚園時代の親友T君のクラス担当だったので、あまり評判が良くないということは聞いていました。
(双方とも小さな子どもがいて忙しく、二人の間で密な情報交換ができていないと…。私から積極的にアプローチしないと、1年生のような手厚い支援は受けられないかもと心配でした)。
それでも、1年の担任に「囁き声だけど、新しい担任達にもしっかり返事ができています!」と言われた時には、ほっと胸をなでおろしました。
2006年7月にIEPの見直しが行われた結果、2つターゲットは達成できていました。
<2006年4~7月 IEP Y1・No2>
ターゲット1:TAと一緒にグループでのゲームに参加し、グループの子どもたちの前でTAに囁く
- 達成目標:5回 ← 達成
ターゲット2:次に進むクラスの新しい担任たちと良い関係を築き、2年生にスムーズに移行する
- 達成目標:新担任たちに囁き声で話せるようにし、自信をつけさせる ← 達成
家庭の支援:
- 夏休みは再びB君と一緒に学校で行われるサマークラブに参加
少しでも学校環境を体験でき、同年代の子ども達と遊べる機会を作る
- SENCOに頼んで夏休みでも教室に入れるよう許可をもらう
新しい教室で話す練習をする
- 夏休み中に息子の誕生会れ)8月生を開き、クラスメートを招待
- 休み中も、なるべくB君やS君らと遊ぶ機会を作る
クラスメートとの交流を継続させ、家でも話題にする
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