イギリスのハロウィーンパーティ

たった今、息子の友人宅で行なわれたハロウィーンパーティから戻ってきました。ここの家は毎年凝った飾りつけのパーティをすることで有名で、友達や親類が大勢おしかけます。

家の前庭に泊めてあるキャラバンからはじまり、家中にお化け屋敷風の飾り付けが。庭には墓地まで作ってあるんですが、なんといっても圧巻は二階。家の人が一度に2、3人ずつ案内してくれて、3つの寝室とバスルームを探検します。毎年違う工夫が凝らされていて、今年のテーマは蜘蛛の巣部屋、悪魔の鏡の部屋、悪の料理人の部屋、木枯らしのバスルームでした~(残念ながら撮影禁止でした)。

IMG_3348キャラバンでお迎えしてくれた二人

IMG_3371

ホストのひとり

IMG_3357

ゲストのひとり

IMG_3352

ミイラ作り競争でミイラにされる息子

IMG_3359

秀逸だった今年のおつまみ類。このハムを貼り付けた骸骨君すごくない?

IMG_3362

デザートも凝ってます

IMG_3363

こちらは魔女の指ビスケット

そして、

IMG_3376

一番最後に出てきたのがこれでした~!!

全員が参加してPass the parcel(プレゼントが入った小包を音楽に合わせて手渡していき、音が止まったところで小包を持ってる人が一枚ずつ包装紙を開けていくゲーム)をしたんですが、一番最後が血のついた包み紙になったなと思いきや、開けてみたらこの耳の模型(もしかしてお菓子?)が出てきて、全員がキャ~!!!

イギリスの秋

今年のイギリスの秋は、例年に比べとても暖かな日が続いています。

先週土曜日に夏時間から冬時間に切り替わり、そろそろ冬に突入する時期ですが、まだ朝夕の冷え込みもそれほどではなく、厚手のコートは全く必要ありません。

やっと仕事がひとつ一段落したので、次に入る前に10月の始めに撮った早秋の風景をアップします。(暇な時は本当に暇なんですが、忙しい時は全て重なるというのがフリーランスの宿命かな)

毎週土曜日にママ友と一緒にウォーキングをしていて、これはその道すがら見つけた風景です。これからどんどん寒くなっていくかと思うと、過ぎ去っていく季節が名残惜しい気がしますね。

berryberry3

何の実か分からないんですが、赤い実をいっぱい発見

berry2

これは野生のブラックベリー

IMG_3296

いつものウォーキングコース。こうしてみるとロンドン郊外も田舎ですね(笑)

allotment

アロットメントと呼ばれる共同農場に沿って歩きます。関係者以外は立ち入り禁止の手描き看板

IMG_3300

共同農場は小さく区切られていて、それぞれの借り手が好きな野菜や花などを育てています。週末菜園を趣味でずっと続けている人、養蜂をしている人など、それぞれ個性があります。

autumn

赤く色付き始めた蔦の葉

先々週の土曜日に(時間が過ぎるのが早っ)SMIRAの創設記念21周年パーティで、ミスイングランドのカースティさんとお母さんにお会いしてきたので、次はやっとその話題に入ろうと思ってます。

 

田舎の週末

夫の実家は、イングランド中部に位置するノーサンプトンシャー州のカントリーサイドにあります。義両親は海外転勤族だったんですが、退職後イギリスに戻り、かつてのサナトリウムを改築した家に落ちつきました。

家を買うときの第一条件が「景色の良いところ」だったそうで、庭のむこうにはのどかな田園風景が広がっています。義両親の住む村には郵便局が1軒とパブが1軒あるのみ。

最初は「うわ~、こんな不便な田舎で退屈しないの?」と思ったんですが、二人とも忙しくあちこちを飛び回り、とっても充実した日々を送っているよう。高速(無料)を使って2時間弱の距離なので、2、3ヶ月に一度くらい泊りがけで遊びに行きます。

IMG_2658ヴィレッジグリーンの向こうには藁葺き屋根の家

IMG_2662

雑貨店をかねた郵便局は村人の社交の場

IMG_2538庭の先は見渡す限りの田園風景。手前のバードフィーダーに野鳥がたくさんやってきます

義母の趣味はガーデニングと刺繍。以前はアロットメントと呼ばれる共同農園の一部を借りていたんですが、現在は自分の庭の小さな采園で満足してるよう。

IMG_2314

右から、りんごの木、レタス、アスパラ、紅花インゲン

IMG_2318
温室のブドウ。ここで花の種や苗をある程度育ててから庭に移植します

IMG_2309

窓辺に咲くイングリッシュローズ、ジェネラス・ガーデナー

近所には犬を飼っている家が多く、お隣にはゴールデンレトリバーが2匹。時々ブリーダーもやっていて、ちょうど私たちが行った時に、仔犬が生まれたばかりでした~。

IMG_2345初産のジェマちゃんが産んだ仔犬は合計9匹!

大英帝国が繁栄したヴィクトリア時代には、国中に鉄道ネットワークが敷かれたといいます。義両親の村の近くにも、1950年代まで蒸気機関車が走っていたとか。その廃線になった鉄道の短区間が、10年ほど前に地区のアトラクションとして復活。線路沿いにサイクリング&ウォーキングコースを設け、学校の休みや祝祭日などに機関車を走らせています。

古い施設を修復し、鉄道マニアのボランティアが運営しているので、オンボロ感は否めません。でも、の~んびり、ひなびた感じが、なんともいえずいいんですよね。緘黙の大人が趣味でこういうボランティアができたらいいのにな、なんて思います。

IMG_2596

年に数回の特別イベントで『機関車トーマス』がやってくる時は、家族連れで大賑わい。息子が小さい頃何度か乗ったんですが、実はプラスティック製のトーマスの顔を正面につけただけのハリボテ…それでも、子ども達は大喜びです。ファットコントローラーに扮したおじさんがクイズを出したりして、その手作り感覚が微笑ましいのでした。

IMG_2589ウォーキングコース沿いに厩舎があり、馬達がのんびり草を食べる姿が見られます

IMG_2618

線路沿いの植物からも秋の気配

IMG_2324

沿線で摘んできた野の花

さらば夏の光(3)

今年の夏、日本だと中学1年の息子には、学校からの宿題がひとつもありませんでした。これは別に驚くことではなく、実は小学生の時から夏休みの宿題なんて出ないのです(私立校のことは不明)。

理由は、夏休みの後に新学年が始まるからだと思います。イギリスでは3学期(春期)に重要な試験が行なわれるので、夏休みは羽を伸ばす時期。それに、新学年から担任や教科の担当教師が変わるため、先生達は宿題をチェックしている余裕などないということでしょう。

では、長~い夏休み中、子ども達は何も勉強しないのか?それは親の方針次第。勉強させたい親はさせる、ということなのです。こういうところが、さすが個人主義の国ですね(笑)。

で、我が家はというと、算数と国語のドリル、読書、トランペットの練習は毎日+今年こそは日本語!と息巻いていたのですが--結局、続いたのは先生から指示があったトランペットと何とか算数、時々国語…。息子は昔から宿題でない限りものすごく嫌がるので、小さな頃は自宅学習バトルで本当に大変でした(だって、息子の小学校の宿題って毎金曜日にぽっちり出るだけ。熱心な家庭では早くから家庭教師(塾というものがない)をつけるため、できる子とできない子の差がどんどん開くのでした)。

そんな息子が自ら進んでやったのが”料理”でした。

イギリスのセカンダリースクールでは、調理実習の時間は小グループ制です。ガス台が人数分あるので、各自がひとりで課題の料理を作ることが基本。息子が最初に作って持ち帰ったのがトマトスープだったんですが、これが仲々のお味。先生に褒められたとかで、料理に興味を持ったようでした。持ち帰った料理を家族に味見させて、その感想をPCでチャートグラフにまとめ、レシピを書き込むのが宿題です。

感覚過敏がある息子は、嗅覚や味覚が鋭くなかなかのグルメです。パンやビスケットなど味の違いが判るので、コピー商品を買うとすぐバレてしまう。「これ○○のビスケットじゃない」と怒られ、しかも食べないので、最後は私が食べるか、捨てるか…。乳製品がちょっとあやしい時など、息子に訊けば判るのでとっても便利です。

この夏に挑戦した料理は、

IMG_1844

初めてのオムレツ

 IMG_2399

 パンケーキ(You-Tubeを見ながら)

IMG_2753

今大人気のメレンゲ菓子

9月の初旬、まだ夏休み中の息子の友達を呼んで、庭でバーベキューを楽しみました。息子がバーベキューを担当してくれたので、私はひとりだけ来たママ友とお喋り。夏の終わりの良い想い出となりました。

IMG_2854

 子ども達が好んで食べたのはベーコンを巻いたミニソーセージ

IMG_2906

翌日、残ったチキンと野菜の串で今年最後のバーベキュー

イギリス人の女の子は料理をしない子が多いし、ひとり暮らしでも大丈夫なように、一人前の料理男子に育てたいと思っています(笑)。

さらば夏の光(2)

イギリスには週単位で借りられるコテッジが各地に点在しています。カントリーライフへの憧れや、暮す感覚の旅を楽しめるという理由で、コテッジホリデーは大人気。家族や友達同士でいったり、グループで一緒に大き目のファームハウスを借りて、わいわい騒いだり。

レストランの食事に飽きたらキッチンで手料理を、出かけるのに疲れたら自宅のように寛げるのが魅力。食器や調理器具はもちろん、冷蔵庫や洗濯機、TVなどの家電は大体揃っています。ただ、wifi の普及はまだまだで、辺鄙な田舎だと携帯の電波が届かないことも…。

カントリーサイドの観光スポットは交通の便が悪いので、コテッジホリデーには車が必需品です。私達は今回北ウェールズからリバプール周辺まで足を延ばしました。

ここからは、<北ウェールズのコテッジホリデー>の続きです。

 IMG_1897

コンウィ渓谷にあるウェールズ屈指のイギリス庭園、ボドナントガーデン(Bodnant Garden)。夏休みのイベントで池の生き物をすくって観察する親子連れがいっぱい。覗いてみたら、お玉杓子と一緒に小さなヒルが!

IMG_1995

不思議な治癒力を持つといわれる、聖ウィニフレッドの井戸(St Winefride’s Well)。7世紀から巡礼の地として知られ、今も身体の不自由な信者が訪れています。澄んだ水が滾々と湧き出ていて厳かな雰囲気でした。この井戸にちなんで、町がHolywellと名づけられたそう

IMG_2205

リバプールといえば、やっぱりBeatles。ここはジョンレノンが少年時代に住んでいたミミ伯母さんの家です。ポールやジョージの家と比べて大きく、裕福な地区にあるものの、両親と暮らせず反抗的な少年だったそう

IMG_2136ウールトン地区にあるセントピーターズ教会は、ジョンとポールが初めて出会った場所。墓地には実在のエリナーリグビーのお墓があり、ファンの聖地となっていますが、歌詞のキャラクターとは無関係なんだとか IMG_2142ビートルズの歴史には見向きもせず、ひたすら墓地で見つけたブラックベリーを食べる父子…

そして、イギリスの代表的な食べ物といえば、

IMG_1801

ご存知フィッシュ&チップス。これで小盛です

IMG_2201

と、カレー

かつて植民地だったインドからの移民により、インド料理がしっかり定着。イギリスでテイクアウトといえば、中華料理とインド料理が定番なんです

ホリデー中に出逢った美味しいデザートたちIMG_1953 IMG_2049IMG_2047IMG_2092そして、今は懐かしい急勾配の坂道と海のある風景。また機会があったら行きたいです

IMG_2118

 

さらば夏の光(1)

今年のイギリスの夏は、ここ5年間で最も夏らしい天候でした。

昨年までは、子どもが夏休みに入った途端に天気が崩れ、小雨がパラつくさえない日が続くことが多かったんです。そして、皮肉なことに9月に学校が始まると晴れるという…。

今年は夏休み中それほど雨が降らず、特に最後の3週間は晴天が続いて真夏日(最高気温25度以上)も多くありました。自国の天気があてにならないので、イギリス人は夏を求めてギリシャやスペインに行くんですが、今年は国内でも大当たりだったと思います。

夏休みのレポートをしようと思っていたのに、何やら忙しくなってしまい、いつの間にか夏が終わってしまいました…。先週の木曜日の夕方庭で最後のバーベキューをした後、一気に寒くなって今週は秋雨ばかり。

過ぎ去った夏を偲んで、すこしばかり夏の想い出を。

ロンドンの魅力のひとつは、市内に大きな公園がいくつもあってロンドナーの憩いの場となっていること。8つの王立公園を含め、各地区に公園やグリーンスペースがあります。

私の家の近辺にも小さめの公園が3つあるんですが、時間がある時は車でハムステッドヒースに出かけます。320ヘクタールの広大な森林公園に、歴史的な大邸宅ケンウッドハウス(現在工事中)、野外コンサート場、水泳のできる池などが点在。パーラメントヒルからはロンドンを一望でき、素敵なカフェもあります。

誰でも豊かな緑の中でゆったり寛げる--そんな贅沢な公共の空間や施設をヴィクトリア時代から維持・管理し続けているところが、イギリスという国の豊かさであり財産だと思います。世界に知られるギャラリーや博物館も無料のところが多いんです。

8月の終わり、息子と友だちを連れてハムステッドヒース北部にあるケンウッドに行った時の写真です。

IMG_1632

森の入口で(左が息子です)

IMG_1637

広い芝地で凧揚げ

IMG_1646

緑の中のカフェ

IMG_1647

カフェの近くに咲いていたイングリッシュローズ

IMG_1649

コテッジガーデンの緑が爽やか

IMG_1659

愛犬家の社交場でもあります。写真の巨大犬が2匹も走っていてビックリ

IMG_1655

古びたベンチに座ってゆったり

北ウェールズのコテッジホリデー

暦のうえでは既に秋ですが、日本はまだ残暑が激しいようですね。イギリスは今週から天候が崩れて、もう秋の気配が感じられます。

うちの家族は夏休みと息子の誕生祝いをかねて、先週の土曜日から北ウェールズに来ています。Gwaenysgor(ウェールズ語なので何と発音するのか分からない)という小さなな村でコテッジを1週間借りて、そこをベースに車であちこち名所を訪れたり、近くの海で遊んだり。

コテッジにも、村に1件だけあるパブにもWifiがないので、インターネット無しの健康的な生活(笑)。一日に一度は降る雨の合間を見ながらの、ちょっと肌寒い夏休みを楽しんでいます。今日は近くの町のマックでやっとネットに繋がることができました。

 IMG_1693

一番近くのプレスタティン(Prestatyn)という海辺の町へは、車で曲がりくねった急勾配の坂を下って5分ほど。村はイギリスとウェールズの旧国境沿いを走るウォーキングの名所、オファズダイク(Offa’s Dyke 269km)の通り道にあります。コテッジから牛がいる牧草地を抜け、めちゃめちゃ狭くて険しい小径に沿って丘を下ると、コルウィンベイへと続く浜辺が一望できます。

IMG_1727 日曜の朝、お散歩気分でハイキングに出かけたものの、こんなに岩だらけで狭い崖の径だとは露知らず…。行きは下り坂でまだ良かったんですが、帰りの上り坂が辛い。日ごろの不摂生がたたってゼイゼイ息切れしている私をおいて、夫と息子はどんどん先に行ってしまうのでした(薄情者!)。途中、本格的な登山の格好をしたハイカーとすれ違いざまに、石に躓いてベシっとこけ、最期は息子に手を引っ張られて、やっと崖を登りきりました…。

IMG_1736

     途中にあった炭鉱用の洞穴。やっぱりスニーカーでウォーキングは無理っぽいです

私たちが借りているコテッジは、19世紀に炭鉱夫の家族用に造られた家なのだとか。1階には居間とキッチン、庭側にサンルームが増築され、急な階段を上った2階に寝室が2つとバスルーム。実はこのコテッジ、2軒に分かれていたのを壁を壊して1軒にしたんだそう。居間とキッチンはそれぞれ4mx4m弱くらいなんですが、当時は各1室がキッチン兼居間で、それぞれの家族が生活していた訳です。外に出ると広々とした牧草地が続くのに、何故にこんなに小さな家を建てたんでしょう??日本の貧乏長屋と同じ原理かな。

IMG_1697    サンルームの特等席

IMG_1761

お日様が顔を出すと、山も海もきれい

PYO(Pick Your Own) 農園に行ってきました

昨日の日曜日、息子の友達とお母さんを誘って、車で20分くらいのところにあるPYO農園に行ってきました。写真の貼り付け方が解らなくて、一日遅れのエントリーです(笑)。

この農園は苺狩りで有名なんですが、ラズベリーやブラックベリー、フサスグリ、すももなどの果実類に加え、ズッキーニ、玉葱、ほうれん草などの野菜類も豊富です。

今年は6月まで天候が悪く、作物の発育が大幅に遅れて、苺狩りが解禁になったのは7月に入ってから。8月にまだ苺狩りができるなんて、例年にないことです。

             テーブルトップ形式の苺畑は、かがまずに摘めるのでラクチン

最高気温は23度くらい、からりと晴れて気持ちのいい天候でした。ロンドン郊外にある田舎町の端っこなので、周辺は緑ばかり。どこまで行ってもコンクリートのビル群が続く東京に比べ、ロンドンって都心から少し離れただけで、すぐにのんびりした風景に変わってしまいます。

IMG_1561

 食べごろの苺がたわわに実ってました

IMG_1582

時期が早すぎて熟してなかったブラックベリー

IMG_1586

アカスグリの実は宝石のよう

IMG_1607

小さな子ども連れの家族がいっぱい

IMG_1603

ズッキーニってこんな風になるんですね~

IMG_1574

昨日の苺の収穫は1.5kg。夕方苺ジャムを作りました

IMG_1609

息子が大好きなラズベリーとアカスグリ

広い農園をあちこち歩き回りながら、瑞々しく実った苺やベリー類、野菜を見ているだけで、心がほっこり。のんびりと夏休み気分に浸れた日曜日でした。