リトルベニスの住人

すでに先週末のことになってしまったのですが、ロンドンのリトルベニス(Little Venice)に行ってきました。パディントン駅の北に位置し、2つの運河が交差する水辺の観光スポットです。

イギリスの運河は、産業革命が残した遺産のひとつ。18世紀末に、北イングランドの工業地帯から物資を運ぶため、主要交通網として運河が張り巡らされたといいます。19世紀半ばには鉄道が取って代わりましたが、時代を経た今では人々の憩いの場として愛されています。

「カナルフェスティバルがあるから来て!」と、主人の友達が誘ってくれたので、日曜日の午後に家族で出かけました。彼女はリトルベニスに停泊するカナルボートに住んでいるのです。

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               橋から見たフェスティバルの様子。当日は雨の予報でしたが、午後から天気が良くなりかなりの人手でした

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水際にある公園には出店やエンターテイメントが

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運河の両側には住居として使われているボート(Canal Boat ともNarrow Boat とも呼ばれています)がびっしり。ボート内には水道も電気も備えられていて、なかなか快適です。通路のスペースに花壇を作っている人も多く、郵便も届くとか。主人の友達は右手前の紫のボートに住んでいます。エンジンがないそうなので、本当に住居用なんですね。

IMG_20140504_191113瀟洒な住宅街の中にあるので治安も良いそう。このボートの庭には見事な藤棚が

IMG_20140504_175038友達のボートの上で寛ぎながら、運河を行き交うボートを見物。目が合うと手を振り合います。(ちなみに、リトルベニスからカムデンまでは観光用のボートが行き来しています)

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私達もこの小さなボートに乗って運河を探検しました

主人の友達はクロアチア出身で、イギリス暮らしもかなり長いとか。この冬1ヶ月の休暇をとって、伝統的な手法で造ったオランダ製の木の帆船に乗り込み、サザンプトンから喜望峰まで旅したという兵です。イギリスには本当にいろいろな国の人が住んでいて、世界は広い、こんな人もいるんだ、と驚くことがいっぱいあります。

 

春休みとEaster(復活祭)の大型連休(その2)

復活祭は十字架にかけられて死んだキリストが3日目に蘇ったことを記念する、キリスト教徒には最も重要な祝日のひとつです。Good Friday(聖金曜日)、Holy Saturday(聖土曜日)、Easter Day(復活祭の日曜日)、Easter Monday(復活祭の月曜日)と週末を挟んで4連休。クリスマス同様に家族で祝うのが習慣でしたが、今では長い週末を利用して旅行にでかける人も多いよう。

復活祭の日曜日、敬虔なクリスチャンである義両親は午前中に教会に行きました。残念ながら、イギリスでもキリスト教徒の数は減少する一方…。かつての教会の建物が、住居やパブに改造されていることも珍しくありません。

最近ではとみに商業化が進み、イースターエッグとバニーのチョコレートやお菓子商戦がものすごいことになっています(笑)。かつて復活祭の日曜日はどこの店も休業していたらしいのですが、今やそんな習慣は消えてしまったかも…。

私達家族は午前中の空いた時間を利用して、バース郊外にある義妹夫婦宅から車で20分くらいの村、チェダーに行ってきました。ここはチェダーチーズの発祥の地。12世紀にチーズ造りが始まり、長年山峡の洞窟を熟成に利用してきたのだとか。

IMG_20140420_112344ドライブの途中で田園風景から急変し、いつの間にか切り立った崖の狭間を走行。ゴツゴツした岩の間に洞窟がたくさんあって、洞窟内では1年を通して温度が一定なんだそうです。チャダーチーズは6ヶ月以上熟成させる必要があるため、天然冷蔵庫として最適だったんですね。

山渓の道を進んでいくと、チェダー村が見えてきます。村の中央にきれいな川が流れ、大通りはティールームやお土産物さんが並ぶ、可愛らしい観光地でした。ブリストルと同様、丘面の住居には石段がたくさん。

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IMG_20140420_123903現在、この村で自家製チーズを製造しているのはChedder Gorge Cheese 社のみということで、チーズ製造のデモンストレーションを見学してきました。

IMG_20140420_115322IMG_20140420_115049かなり大きいですね。下の写真は熟成室です

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  中央が今も洞窟で熟成しているCave Maured。ナッツ系の濃~い味わいです。

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伝統的な手造りスウィーツのお店でも飴造りを実演中

昼過ぎに義妹宅に戻り、午後2時頃一族揃ってチキンとラム肉のローストディナーをいただきました。義妹お得意のライムケーキが美味。

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休暇最後の月曜日は、ヴィレッジフェスティバルがあるというので再びMells村へ。好天に恵まれ、大勢の人で賑わってました。

IMG_20140421_121633イギリスらしい可愛らしいコテッジ

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   ミニコンサート会場やバウンシーカッスルなどの遊具も登場

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豚の丸焼きは、ほぐして野菜と一緒にパンに挟みアップルソースで

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2日前に行ったThe Walled Gardenも大盛況

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近くの聖アンドリュー教会

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夫の家族と庭園の花々に別れを告げ、3時前に帰途につくことに。サテナビが交通渋滞を避けてソールズベリーを抜ける道を選んだため、再び遠くからストーンヘンジを眺めることができました。

 

春休みとEaster(復活祭)の大型連休(その1)

2週間前にスタートした息子の春休みは、この月曜日まで続いたイースター連休で終了し、今日から3学期に突入しました。イギリスの学校では1学期の半ばにハーフターム(1週間の休み)があるので、何だか休んでばかりの感じです。

春休みのハイライトは、まず第1週目の日曜日に挑戦した初カーブーツセール。これは車のトランク(Car Boot)に不用品を積み込み、フリマで販売するというもの。私はなかなかものを捨てられない性質なのですが、息子も同じです。脱捨離を目指し、長いこと屋根裏部屋に放置されていたミニカー類(幼少期に集めていたもの)やDr. Who のフィギュアなどの玩具を、着れなくなった服や靴などと一緒に始末することにしたのでした。 しかし… ものすごい低価格なのに、靴、ダイカストの飛行機模型、ダーレックのフィギュアは、ディーラーとおぼしき玄人達にごっそり買い叩かれてビックリ。それでも、1万円くらいの収益がありました。

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広々とした野原に車と出店がズラリと並び結構な人手。右側は我が家の売り場です

次のハイライトは車の運転。 11~17歳までの子どもが教官について運転を習えるスキームがあり、メカ好きの息子は初めて挑戦しました。実は、事前にかなり不安になり、申し込 まなければよかったと後悔したとか…。でも、やってみたら「めっちゃ楽しかった」そう。

IMG_20140416_100818大型ショッピングセンターの屋上でGo!(通常イギリスでは即路上で練習します)

4月18日(金)から昨日21日(月)までは復活祭の連休でした。主人は木曜日も休暇を取り、まずストーンヘンジとその近くに住む友人一家を訪ねて車で出発。高速から降りて田舎道をドライブすると、菜の花畑やひろびろとした牧草地の景色がきれいです。

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             緑の平原が続く中、忽然と現れた巨大なストーンサークル。              4500年も前に、どのようにして上に石を乗せたのか今も謎です

翌日は、西部にある港湾都市ブリストルまで足を延ばし、長年会っていなかったもう一組の友達家族宅に宿泊。丘陵地帯にある都市なので丘の斜面に建つ住宅が多く、彼らの家の庭の段々をあがっていくと、一番上は2階の屋根と同じ高さでした!

IMG_20140418_134959料理好きの旦那様が作った復活祭のシムネルケーキ

ランチの後に、世界一古い吊橋として有名なクリフトン・サスペンションブリッジを見に行ってきました。エイボン河の渓谷にかかっているので絶景!

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翌日は、サマセット州のメルズ(Mells)という小さな村にあるガストロパブ、The Talbot Inn に立ち寄ってランチを楽しみました。フィッシュ&チップスの盛り付けもおしゃれで、美味しかったです。

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パブの向かい側にあるThe Walled Garden at Mells の庭園にも立ち寄りました。小さな庭ですが、自家栽培の植物を混ぜたカントリースタイルの花アレンジが好評で、多くのウエディングを手がけているそう。

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園内の花を堪能した後は、カフェで伝統的なイギリスのケーキを。左はレモンケーキ、右のアップルケーキは濃厚なクロテッドクリームと一緒に。

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犬がお昼寝しているフラワーコーナーで義妹に白い花束を購入し、義妹夫婦宅へと出発しました。

花便り

イギリスは今週金曜日から例年より遅いイースター(復活祭)の連休を迎えます。学校は先週から2週間の春休みに入り、子ども達はのんびり、ゆったり。毎日天気のいい日が続いているので、外に出るとそこかしこで春爛漫の花景色を楽しめます。

桜といえば日本の花という印象がありますが、ロンドンでも沿道に桜の樹がたくさん植えられています。日本では花びらが一重のソメイヨシノが主流で、ほんのり淡い桜色の花びらはどこか儚げ。満開に咲きほこる姿からは幽玄な美を感じます。一方、イギリスは濃いピンクの八重桜が多く、薄緑の葉とともにぼんぼりの ような花が固まって咲くのです。とても華やかな反面、日本の桜のような情緒は感じられません。

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左のタイプが主流。右は白の二重ですが、やはり葉も一緒

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沿道はこんな感じ

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公園の散歩道にも桜やりんごの花がいっぱい

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近くのパブではビオラとパンジーが花盛り

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ムスカリや忘れな草など小花が可愛いご近所の前庭

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我が家の中庭で一番最初に咲くのは、あけびの蔓の小さな花です

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     クレマチスと西洋オダマキも咲き始めました。オダマキはこちらでAuntie’s Bloomer(叔母さんのブルーマーパンツ)と呼ばれています:)

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フロックスの花は夕暮れ時になると強い芳りとともに開きます

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昼間はこんな感じ

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         前庭に2種類、中庭に4種類あるイングリッシュローズの蕾も膨らんできました。               複数種の虫が次から次へとつくのでこれから格闘の季節です(笑)

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              最後まで見てくださってありがとうございました。最近ちょっとグレード               アップした息子のパンケーキでお茶をどうぞ

イギリスでも大気汚染がニュースに

日本では中国から飛来する黄砂や有害物質MP2.5が騒がれてますが、今週はロンドンでも大気汚染が大問題に!火曜日、路上に駐車してある車に乗ろうとしたら、まるで細かな泥の雨が降ったかのように、うっすらと埃に覆われていました。原因はサハラ砂漠から飛んでくる砂塵で、それにヨーロッパ大陸からの汚染物質が混じっているらしいのです…。長年ロンドンに住んでいますが、こんなに騒動になったのは初めて。

ニュースでは、呼吸器系や心臓に疾患のある子どもやお年よりに注意するよう呼びかけが。花粉アレルギーの私もモロに影響を受けています。でも、イギリスでマスクをしていたら’怪しい人’になってしまうので、ホメオパシーの錠剤と目薬で何とかやりすごす日々。車にこびりついた埃をみて、自分たちの肺もこれを吸い込んでいるんだと思うと、かなりコワイです。

アレルギーの人って損ですよね。普通の人は何ともないのに、過敏なゆえに免疫が反応してしまう…アレルギーのない人には解らない辛さがあります。場面緘黙になる子どもは抑制的な気質を持つことが多いと言われますが、彼らも似ている部分があるかもしれません。普通ならちょっと恥ずかしくてもこなせる「人前で話す」という行為を、過度に怖ろしく不安に感じてしまう…。そして、一度口をつぐんでしまうと、次に話すことがもっと怖くなり、反射的に黙ってしまう。そうしているうちに、沈黙することで不安から自分を守るという行為が定着してゆく…。

SMIRAコンファレンスでのマギー・ジョンソンさんの話にもありましたが、「緘黙は自分ではどうにもできない病気ではなく、自分がコントロールできる症状」と意識することが大切なようです。アレルギーと同じで、自分なりの対処法を見つけて、コントロールし克服していくことができるものという本人の意識の転換が、小学校高学年以上は必要になってくるかもしれません。

話は変わりますが、先日ロンドンブリッジ近辺で仕事をしたついでに、「ロンドンの台所」と呼ばれるバラ・マーケット(Borugh Market)に立ち寄りました。久しく見ないうちに駅側がガラス張りになっていてビックリ。その起源を13世紀まで遡るという歴史ある食材マーケットは、毎週水曜から土曜日まで。100を超える店舗がひしめき合い、青果、肉、魚介類、パン、チーズ、ケーキ、ハム、飲み物など、国産品のみならず各国のグルメ食材が勢ぞろいします。

IMG_4094多分、Stony Street 側が正面

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                 駅側から見るとこんな感じ。モダンなガラス張りのビルの向こうに見えるのはサザーク大聖堂

IMG_4073 みるからに美味しそうなパンがいっぱい

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巨大なチーズと骨付きハムが目を惹きます

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彩りも美しい絞りたてのジュースいろいろ

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有名パティシエ、Oliver Favrel のおしゃれなベイカリーも出店

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インドのパンジャブ地方特有の手作りチャツネとピクルス

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オーガニックトマトの専門店

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花屋さんもあります

マーケットの周囲には常設店やストリートフーズのストールも並びます。スイス名物のラクレットが美味しいKappacasein、本場スペインのチョリソロールで知られるBrindisa、日本の味そっくりのプリンが人気のReal Franceなど、列ができるほど有名な店も多く、食べ歩きするにはもってこい。天気のいい日には、お隣のサザーク大聖堂の中庭に座り込んで食べてる人が多いみたいです。

IMG_4081ストリートフードの露天はただいま準備中

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 パエリアを売るお兄さん

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               「自家焙煎のコーヒーはロンドン一」と呼び声も高いMonmouth Coffee にはいつも行列が。薫り豊かで本当に美味です

ロンドンブリッジ駅の西側には、ヨーロッパ一の超高層ビル、ザ・シャードが登場。今年3月から、87階あるビルの展望台に登れるようになりました。ロンドンの中心部を流れるテムズ河南岸は、かつては荒廃した倉庫街だったんです。それが、2000年を記念するミレニアムプロジェクトで大開発され、リバーサイドは今やロンドンで1、2を争う人気観光スポットに。国会議事堂から東へ、大観覧車ロンドンアイ、テ-トモダン美術館、グローブ座など、タワーブリッジまで散策を楽しめます。

IMG_20140227_130421歴史的な景観の中に威風堂々とそびえ立つガラス張りのザ・シャード

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               テートモダンとセントポール寺院を結ぶミレニアムブリッジからの風景。中央に見えるのはタワーブリッジです

今朝まで3日間、我が家はインターネットが繋がらない状態で、ブログの更新ができませんでした(で、記事が長くなってしまったのですが…)。先週日本ブログ村に登録したせいか、昨年夏にブログを開設して以来初めて「いいね」を押していただき、とっても励みになりました。ツイートしてくださった方も、どうもありがとうございます。

 

今年一番のポカポカ陽気

今日は朝からよく晴れ渡り、今年一番の温かさとなりました。午後には最高気温が20度近くまで上がり、歩いていると汗ばむほど。

実は、今日は私の誕生日でした。夫はサプライズギフトで祝ってくれるタイプではないので(両親が海外赴任族で8歳から寄宿学校暮らしだったため、そういった経験に乏しく、今でも誕生日や記念日が苦手です)、いつも自分でさっさと計画を立てます。

最初、テートモダン美術館にポール・クレー展を観に行くつもりだったのですが、最高気温が16度まで上がるという予報を聞き、予定を変更。この間ウォーキング中に発見したカフェでブランチを食べ、森林公園ハムステッド・ヒースにお散歩に行くことにしました。

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         シャビーシックな内装が素敵なカフェ内には、ギフト雑貨も置いてあります。                        込み合っていたので店内が撮影できなくて残念。

IMG_3933IMG_3932      所謂イングリッシュブレックファーストの具を積み上げたブレックファースト・スタック。ヴィンテージの食器が可愛くて、とっても美味。オリーブ入のパンと一緒に。

ハムステッド・ヒースの近くに駐車したのですが、陽気がいいためかヒースを目指して歩くカップルや家族連れがいっぱい。みんな考えることは同じですね。公園内は人で賑わい、午後2時過ぎには芝生に寝そべる人が続出。イギリス人はちょっと陽気がいいと、季節に関係なく、いきなり半袖になるんです。さらに、少し暑いくらいの陽気だと、公園には上半身裸になる男性が続出!–今日も数人いました(笑)。

IMG_3954修復工事が終わったばかりのケンウッドハウス

3月に入って春の花が咲き始めていましたが、この陽気で色々な花が一斉に開花した感じ。例年より3~4週間早いような気がします。

IMG_3934イギリスの春の風物詩、ラッパ水仙は6分咲くらい

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 クロッカスはすでに盛りを過ぎたかな

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 桜も満開に近い感じ

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 何とシャクナゲまで咲いていてビックリ

車を止めたのは、”Billionaires Row(億万長者通り)”と呼ばれ、10億単位の屋敷が連立する通り。コリント式の円柱がついた美術館のような建物や、バッキンガム宮殿のごとく立派な鉄柵がある家屋も。贅を凝らした屋敷はたいてい高い塀や鉄柵で囲まれていて、人が出入りしているのを見たことがありません。

IMG_3961建築様式もサイズも様々ですが、この様にでかくて立派なお屋敷ばかり

が、今日はある家の門にピンクの風船が飾られ、ゲートが開いているではありませんか!風船はこの家の女の子の誕生会が催されているという印です。「マミーと同じ誕生日の女の子がいるよ」と息子がいうので覗いてみると、およよ…。門の横に怖そうなバウンサー(警備員)が2人立っているではありませんか!お金持ちのお嬢さんになるのもナカナカ大変そうです。

IMG_3960帰り際に覗いてみたら、2人のバウンサーは門の前から奥へと移動してました!

春のおとずれ

ロンドンでは全く雪が降らないまま、すでに2月も半ば….。昨年のクリスマスあたりから暴風雨が相次ぎ、南イングランドを中心に各地で洪水の被害が出ています.。うちの辺りは洪水は大丈夫ですが、庭の木塀が風で倒された家が続出。ケント州の友達の家では、屋根の瓦が吹き飛んだとか…。

イギリスの学校には学期の半ばにハーフタームと呼ばれる1週間の中休みがあり、先週末からノーサンプトン州にある主人の実家に来ています。

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高速を走る車の中から撮影した2月の田園風景

暖冬のせいもありますが、空気にはもう春の気配が。義母の庭や散歩にでかけた先で、草春の目印をたくさん見つけました。

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スノードロップはイギリスの春を告げる代表的な花

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       近くにあるブリックスワース・カントリーパークでお散歩。この辺りでは洪水の被害はなかったものの、貯水湖の近くには大きな水たまりがある箇所も

昨日は朝から暗い雲が立ち込めていたので、外出せずに息子とバナナケーキを作ることにました。義母が新しく購入したオーブン付電子レンジで試してみたら、なかなかの出来。

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今日はオレンジの芳香に誘われてキッチンに行くと、義母と息子がママレード作りにいそしんでいました。アーガクッカーにかけたジャム用の大鍋で、飴色のママレードがぶくぶく煮詰まって、本当にいい香り。

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これがジャム用の大鍋

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        煮沸消毒したジャムジャーに入れて、あとは蓋をするのみ。義母が所属する婦人団体Women’s Instituteのバザーで販売する予定だとか

 ところで、先週のバレンタインデーは皆さんチョコレートに縁がありましたか?イギリスでは、バレンタインデーは女の子が男の子に愛を告白する日じゃないんです。反対に、男性が女性への愛情を示す日なのです。愛の証はチョコレートでなく、情熱の赤いバラ(+贈り物)。

そのため、2月14日はフローリストが1年で最も忙しい日となります。店内は赤いバラで埋め尽くされ、バラの値段が急上昇。最近ではスーパーが花販売競争に加わったのでそうでもありませんが、昔は赤いバラの値段が3倍以上になっていて驚いたものです。

恋人同士だけでなく、夫から妻にも花を贈らないと顰蹙もの。うちの場合は今までの苦い経験を踏まえ、事前に欲しいものをリクエストすることにしています。今年は花はなしにして、Hotelというブランドのチョコレートを所望。家族全員で美味しくいただきました。

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赤いバラの代わりに春の花のブーケを購入。ヒヤシンスの静謐な香りが大好きです

 

 

チャイナタウンの旧正月

今年の旧正月は1月31日(金)でした。ロンドンでは旧暦元旦の後の日曜日に、チャイナタウンで「春節」の祝祭イベントが行われます。今年は2月2日(日)に行われたこのイベント、イギリス人にもお馴染みになってきたためか、それとも中国人留学生や旅行者が増えているためか、年々規模が大きくなってきているよう。

Chinese New Year 005久しぶりに朝から良い天気だったので、我が家でもチャイナタウン行ってきました。ロンドンは今年に入ってから雨の日が多く、毎日、毎日、雨ばかりで 本当にウンザリ。気象庁によると、先の1月はイギリス南部で観測史上最も降水量が多かったとか。でも、これで終わった訳ではなく、まだしばらく続くそうです…。

正午を少し回った頃にレスタースクエア駅に着いたのですが、すでに構内もすごい人。チャイナタウンに隣接する主要 道路が遮られ、広い範囲が歩行者天国になっていました。通りには赤い提灯が飾られ、食べ物や新年の飾り物などを売る屋台もたくさん。お祝いの爆竹があちこ ちでパンパン鳴って、お祭りムードを盛り上げます。

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私たちの目的は、獅子舞を見学しがてらDumplings’ Legendというレストランで点心を食べることでした。ここは小籠包が美味しいことで有名なんです。2年前に偶然入って初めて小籠包を食べ、それ以来のお気に入りとなりました。少々高めですが、味が良く量も多いのでお勧めです。

さて、レストランのある通りに辿りついたのはいいんですが、ちょうど獅子舞がこの通りを練り歩いていて、前に進めないほどの大混雑。通りの隅っこの、獅子舞が行われているのと反対側に立っていたら、ラッキーなことに太鼓の大音響と共に獅子が私たちのいる方へ。でも、背の低い私は人の頭で見えない!

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獅子が次のお店に移動し、少し人波が引いたすきに、私たちは目的のレストランへ直行。でも、予測どおりレストランの外には長い行列が…。「1時間待ちじゃない?他に行こうか?」と弱音をはく夫を尻目に、どうしても小籠包を食べたくて踏ん張りました(笑)。

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<店内ではガラス越しに小籠包を作る様子を見学できます>

30分ほど並び続けて、やっとレストランの中に入りもう少しというタイミングで、何と再び獅子舞がやってきました!その時、息子が撮った映像です。

このレストランでは、入口にレタスとお祝儀の入った赤い封筒(紅包)がつるされていて、獅子舞を終えた獅子がぐーんと背伸びしてレタスをパクリ。他のお店では2階からレタスがするする降りてくる場面も。獅子が食い散らかしたレタスの残骸(?)を受けたのは、お店のスタッフ!これって縁起がいいのかな—彼は周りにいたお客さんの肩をぽんぽん触って、幸運のお裾分け(?)をしてました。

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<お待ちかねの小籠包が出てきたのは3時頃でした>

しかし、何故に白菜でなくレタス?中国語でレタスは「生菜」と書いて「ションサイ」と発音。「成財」と同じ発音になるため、縁起が良いということらしいです。息子の肩にもレタスのかけらが飛んできたので、今年は何かいいことあるかも?

ロンドンのクリスマス

12月15日になんとか無事帰国できました。が、忙しさとネット環境不備のため、今日までブログの更新ができませんでした。クリスマス前にと思っていたのに、結局ギリギリです…。でも、文章と写真はすでに準備しておいたので、投稿しますね。

2週間ほど前、友人に会うためにウエストエンドの繁華街に行ってきました。デパートが建ち並ぶオックスフォードストリート界隈は、普段も買い物客で混雑するのですが、クリスマス時期はそれに輪をかけたすごい人混み。クリスマス直後には恒例の大バーゲンセールが行われ、デパート前に寝袋持参の強者たちが行列を作ります。

イギリスではクリスマスが一年で最も大きなイベントで、日本のお正月のような感じ。11月下旬には街にクリスマス飾りやイルミネーションが灯され、どんよりした灰色の街がぱっと華やぎます。でも、今年は….なんかとっても地味–もしかして予算がないのかな、と勘ぐってしまったほど。それでも、それぞれ趣向を凝らしたデパートのショーウィンドーは今年も楽しめました。

IMG_3616         1909年創業の老舗デパート、Selfridgesの正面玄関で待ち合わせ。                         最先端を行くファッションとグルメ賞賛のフードホールで評判です

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今年のXmasディスプレイはミニュチュアのサンタクロースが主役

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       庶民派デパート、John Lewisではクリスマスにちなんだ動物などのディスプレイ。                                タオルで作った七面鳥

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コンピューター関連の機器で作った白熊?

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John Lewis の店内ディスプレイ

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ミンスパイなどクリスマス食品のハンパー(詰め合わせバスケット)

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ウエディングドレスの専門店

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オックスフォードストリートの飾り付け(地下鉄駅入口から)

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                         明かりが灯るとこんな感じ。この通りを走れるのはブラックキャブと呼ばれるタ              クシーと2階建バスのみ IMG_3638

オックスフォードストリートの脇道

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我が家の植木鉢入りツリー。3年前に2000円くらいで買った小さな木が年々育ってます。IMG_3663  IMG_3665

皆さん素敵なクリスマスをお過ごしください

 

ハリーポッターの魔法

先週末、息子と一緒にロンドン郊外にある『ハリーポッタースタジオツアー』に行って来ました。このアトラクションは昨年3月にオープンしたのですが、我が家は興味がなくて、日本の友達に訊かれるまで知らなかったという(笑)。ラッキーなことにタダ券をいただき、一日かけて楽しんできました。

当日は余裕をもって家を出たのに、Euston駅が大混雑していて切符を買うのに長蛇の列。予定していた急行を逃してしまい、あわてて次の電車に飛び乗ったら大失敗!鈍行だったぁ…。目的駅まで20分のはずが50分もかかってしまい、私は焦りまくり。一方、息子は落ち着き払って座っていました--というか、恥ずかしいから他人の振りをしてたのか…。

Watford Junction駅についたのが12時10分ころ。本当は専用のシャトルバスに乗る予定だったのですが、20分前に会場入りするよう言われていたため、慌ててタクシー乗り場へ。運転手さんに「何時のチケット?」と訊かれ、「12時半」と答えると、「余裕、余裕。遅れたって、ちゃんと入れてもらえるから」とのことでした。

考えてみれば、大人£29(約4900円)、子ども£21.50(約3500円)とけっこう高価なので、まあ少し遅れても門前払いはないですよね…。ちなみに、チケットは完全予約制で、当日券は買えません。

最初に映画館仕様の席に座って映像を観た後、銀幕のスクリーンがさっと上がると、現れたのはホグワーツの大広間へと通じる大きな木の扉。なかなか心憎い演出です。この日誕生日の人達が呼ばれて(複数人いた)、彼らが扉を開けました。

IMG_3411         クリスマス飾りを施した大広間。床は本物の石ですが、壁はプラスティック製で本         物そっくりに彩色してあるんです。自由に撮影できて触れるものもいっぱい

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         ダンブルドア校長をはじめとする先生達がお出迎え。手前の”The Owl Podium”は本物の金でメッキしてあるとか

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 それぞれの映画で使用したコスチュームもいっぱい展示されてました

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ダンブルドア校長のオフィスとキャビネットのディテール

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魔法薬の教室の一部と、これ誰?

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            ウィリアム王子とキャサリン妃もトライしたという魔法の杖を振るレッスン。                    ギフトショップには各キャラクターの杖がちゃんと販売されてました

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中庭には3階建ての夜の騎士バスやホグワーツの橋などが

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映画に出てくるクリーチャーも勢揃い。ダイアゴン横丁は歩いて抜けられます

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圧巻はホグワーツ城の1/24スケールモデル

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帰りはちゃんとシャトルバスで駅に戻れました

本物の舞台セットの中を実際に歩くこともでき、コスチューム、小道具から特殊効果テクノロジーに至るまで一挙に公開されていて、とてもよくできてるなと感心することしきり。子どものお付き合いで最初と最後の映画しか観ていない私でもかなり楽しめたので、ファンには必見ですね。ハリーに扮した子どもも結構いましたよ。

息子はというと、私よりもクールな感じだったかな(笑)。ハリーポッター本は初版から空前のブームを巻き起こしましたが、息子(グループ)はそれほど興味を示さず。映画は友達と一緒に全部観てるんですが…。関連グッズを買い集めることもなかったので、私もほとんど知識がないという訳です。ちなみに、息子のマイブームはというと、3~4歳の頃『サンダーバード』、6~9歳『ドクターフー』、9~10歳『スターウォーズ』という感じでしょうか。昔からメカに心惹かれるようです。

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お土産はパンフとチョコレート