17回目の結婚記念日

イギリスでは4月下旬から連続して、チェルシーフラワーショー、ロイヤルアスコット競馬、ウィンブルドン、ヘンリーレガッタといった社交イベントが目白押し。“The Season”と呼ばれるこの社交シーズンは、もともとイギリス王室がロンドンに滞在する時期に、王侯貴族と上流階級の人々が華やかな社交行事を楽しんだもの。もちろん、今では一般人もお金を出せば参加できます。

イギリスの春・夏は気候がよく学年末の時期でもあるため、ウエディングやパーティ、BBQ、学校関係の行事も目立って多くなります。社交カレンダーとは縁のない我が家でも、ここのところ何かと忙しい日々が続きました。

先週の土曜日、7月18日は私達夫婦の17回めの結婚記念日でした。あれからもう17年も経ってしまったのかと思うと嘘みたいですが、息子の背丈はとっくに私を追い越し、この夏15歳になるんですよね…。時間が経つのが本当に早いです。

せっかくの記念日だし、日本から友達が来ているので、結婚式を挙げた北ロンドンのハムステッドで午後を過ごすことに。ハムステッドは森林公園、ハムステッドヒースの西側にある高級住宅街。名作映画『メリーポピンズ』のロケ地(バンクス家の邸宅)でもあり、精神分析学者のフロイトや詩人キーツが住んでいた家が博物館として公開されています。

駅から離れた場所だったらまあ駐車できるだろうと車で出かけたら、住宅街全体がしっかり駐車規制されてました…。以前はもっと緩かったはずなんですが、大失敗。「全く、車で行こうなんて何考えてるんだ!」と夫と息子に非難されつつ、何度も同じ場所をぐるぐる周って有料スペースを探すこと20分。お隣の駅に近い場所にやっと車を停めて、式場だったBurgh House へ。

IMG_20150718_173633

Burgh Houseは1704年に建築されたクィーンアン様式の邸宅で、現在は地元の歴史館として無料公開されています。ウッドパネルを施した広間でウエディングやコンサートが行われ、階下にはカフェが。庭にもあちこちにテーブルが並んでいます

IMG_20150718_173556IMG_20150718_163410

当日はウエディングが行われていて、ドアが閉まっていました。私達の時はこのドアが開いていて、庭に出たらウエディングゲストの他に一般客も…

IMG_20150718_171459~2IMG_20150718_171533

庭の一番奥まった席で緑に囲まれてお茶をしていたら、山鳩がやってきました

ハイストリートのお店はどんどん様変わりしていますが、路地を少し入ると昔ながらの家並み。ハムステッドは、かつてのヴィレッジの面影が色濃く残る魅力的なエリアです。

IMG_20150718_173936IMG_20150718_174035

それほど大きくないものの緑あふれる素敵な住宅がいっぱい。ロンドナーが住んでみたいと憧れるエリアのひとつというのも頷けます

IMG_20150718_174159IMG_20150718_174226

フラスクウォークという石畳の路地にあるJudy Greens Garden Storeはいつ見ても素敵

6時に友達と待ち合わせ、地元カムデンで醸造しているビールとモダンな英国料理が評判のガストロパブ The  Horseshoe へ。目抜き通りヒースストリートにある人気のパブですが、時間が早かったためレストランへは一番乗り。ゆったりと落ち着いて話ができました。

IMG_20150718_185453

メインはウサギ肉のマスタードソース焼き。2人前からオーダーできるので、友達とシェアしたんですが美味でした

IMG_20150718_175825IMG_20150718_180239

食事を終えた夜8時ころ。まだ明るいので腹ごなしに静かな路地をぶらぶら散歩していると、ふと時間のない世界に迷い込んだような不思議な感覚になりました

バラの季節もそろそろ終りです

あっという間に今年も半分終わり、7月に突入してしまいました。イギリスのバラの季節は6月ですが、今月に入って最後の花を咲かせている樹も。イギリスの住宅にはたいてい前庭があって、それぞれの家庭で植えた花やハンギングバスケットが道行く人たちの目を楽しませてくれます。

実は、所属しているTAのエージェントに頼まれて、この春からエージェントが経営するフリースクールで日本語を教え始めました。以前、通信教育で日本語の教え方の初級講座を学んだものの、いざやってみるとすごく難しい…。でも、アニメおたくのティーン君を相手に、週1回の授業を楽しんでいます。学校へ向かう道すがらお馴染みになったバラたちも、もうそろそろ見納めかな。

IMG_20150626_121748IMG_20150619_143636

3階建の住居の壁にしなだれかかるように生い茂る白いモッコウ薔薇

IMG_20150626_121817

うちの狭い庭では無理だろうと断念したんですが、こんなにも成長しちゃうんですね。やっぱり買わなくて正解でした(笑)

IMG_20150703_121927

淡いピンクが浮かぶ上品な白のクォーターカップ咲き

IMG_20150522_121932IMG_20150618_183704

完璧なクォーターロゼット咲き?と発色が美しい一重の小輪

我が家のバラはピンク系、赤系が終わって、白バラのClaire Austin が花盛りです。でも、茎が伸びる前にちゃんと剪定しなかったため、長い茎が伸び放題。パーゴラの上部だけに花が集中してしまいました…。四季咲きなので、花が終わったら短く切り込んで、9月にはもう少しバランスよく花がつくようにできればと思ってます。

IMG_6578IMG_6498

蕾をつける前に茎がやたら長く延びるため、どう処理すればいいのかが悩みの種

IMG_6500IMG_6557

今年はというか、去年もでしたが、どのバラもひとつの茎に蕾がたくさんつきました。ひと枝だけでもブーケみたいで、お得感があります

IMG_6574IMG_6576

前庭のMary Rose にもたくさんの蕾がつき、一気に咲きました

IMG_6603IMG_6619

    こちらはフルーティな香りの Abraham Darby。中輪のはずが大輪でしかもブーケ状に咲くので、重くて支えるのが大変です

IMG_6416

庭のバラはあまり花持ちがよくないため、惜しみなく切っては活けて楽しんでいます

カタツムリとの闘い 

5月も今日でおしまいです。5月最初の週末、久しぶりに主人と散歩に出かけ、帰りがけにガーデンセンターでクレマチスを買いました。というのも、昨年すくすくと蔓を伸ばしていた淡いグリーンの八重咲きが、どういう訳か途中で折れて枯れてしまったからでした。

今回選んだのは、剪定が簡単で手もかからないクレマチス・アルピナ。マクロペタラという名のモーヴ系ピンクの花は、切り花にもうってつけの感じ。よくばって蕾がたくさんついたのを購入し、1本だけ伸びていた蔓をフェンスに這わせることにしました。

IMG_6270IMG_6271

で、翌朝見てみると、蔓の先っぽの新芽がナイ!あれっ?? でも、蕾だった花が咲き始めて、なかなかゴージャスです。

2日目の朝、新芽の横についていた葉っぱもスッカリなくなり、やっとのことで「あ~、虫に喰べられたぁ!」と気づいたのでした。しかし、他のクレマチスは全く大丈夫なのに、なんで新しく購入した花だけが??

IMG_6285せっかく伸びはじめた蔓が、こんな姿に…

どうやら犯人はカタツムリ、もしくは私の大嫌いなナメクジらしい…(よく考えてみたら、昨年枯れてしまったクレマチスもカタツムリにやられたんですね)。急いで土にまく粒上の駆除剤を買いに走り、ネットで「カフェインを嫌うから紅茶をまくと良い」というアドバイスを見つけて、さっそく実行。よせばいいのに、上からたっぷりかけてしまいました。

翌朝、おそるおそる庭に出てみると、ひょえ~っ!地面には大きなカタツムリ3匹と小さなナメクジが2匹、そしてフェンスには3cmくらいの茶色い毛虫が…!背中にゾゾっと悪寒が走りましたが、なんとかせねばなりません。夫と息子は朝の支度で忙しく、すぐ来てくれそうにないし…。仕方なくキッチンから長めの割り箸と袋を持って来て、虫たちを箸でつまんで袋へ。

「私の大事なクレマチスが~!」と、息子に訴えたら、「マミー、自然のままにすべきだよ。虫も生きなきゃいけないんだから、自然淘汰だよ」と…。小学校の頃からエコロジーやフェアトレードを教え込まれているせいでしょうか?とっても冷たい答え。でも、頼みこんで虫入りの袋だけは外のゴミ箱に捨ててくれました。

それからは、あらかじめ割り箸と袋を持って庭に行き、カタツムリ+αの袋詰めを外のゴミ箱に捨てる毎日です。雨が降ると、10匹以上の収穫(?!)があるんです~。もしかしたら、芽を食べてしまったのはケムシかもと思い、ケムシを退けるという白い粉の除虫剤も購入。花が咲き終わったクレマチスの葉っぱに、いっぱいふりかけたのでした。

IMG_6299

5月中旬には天候が崩れて、いきなり霰が降りました~

蔓の芽を喰べられ、全体に紅茶と白い粉を振りかけられた可哀想なクレマチスは、なんとなく茶色っぽくなり、急速に元気をなくしてしまいました…。終わった花を全部カットして、肥料を少しあげたんですが…。

カタツムリとの格闘に入ってから2週間半ほど経過しましたが、葉っぱだけになったクレマチスは元気のないまま。でも、よ~く見たら硬い木の部分から、小さな芽が出ているのに気づきました。葉っぱだけ?それとも蔓になる?

それを確かめる前に、息子のハーフターム(1学期の中間休み)がやってきて、義母が手を負傷したとSOSが。息子と一緒に1週間夫の実家に滞在することになりました。

IMG_6378IMG_6375

義母はガーデニングが趣味なので、広い庭は花盛りでした

IMG_6349

これはチャイブの花

IMG_6385IMG_6404

窓辺のイングリッシュローズ、ジェネラスガーデナーは今年も元気。今日一番花が開きました

IMG_6368IMG_6400

昨日は天気が良かったので散歩に出かけ、義母に野の花をプレゼント

夕方、ロンドンに戻ってきたら、夫が水やりを忘れたため窓辺の4つの鉢うえのうち、3つが枯れていました…。中庭の花にはタップリ水をやってくれたらしいんですが。

IMG_6305

ビオラさん、さようなら…

そして、気になっていたクレマチスを見に行くと、1週間の間に紫陽花のアナベルが勢いよく伸びて、今度は陽が当たらないという問題が出てきそうな…。

IMG_6409 (2)

1週間前に見つけた芽はちゃんと葉っぱに育っていましたが、蔓ではないみたい…。今日はカタツムリが3匹。闘いはまだまだ続きそうです。

 

 

ひと足遅れの花便り

4月上旬に日本から戻ってきたら、知らないうちに中庭の植物たちがぐ~んと成長して、緑いっぱいになってました。全く手入れせず、肥料もあげてなかったのに、植物って健気ですね。

バタバタ忙しくしている内に季節が駆け足で過ぎてしまいましたが、今年の春の風景を少しだけおすそ分けします。

IMG_20150429_193252

4月中旬の日曜日の夕暮れ、家に帰る道すがらふと空を見上げると、まだ青い空に薄い月が出ていました。散りかけの桜の大木の下を通ったら、冷たい風とともに花びらがはらはら。

IMG_20150428_193059偶然桜の花吹雪みたいな写真が

IMG_20150424_173031IMG_20150424_173058

     今年はぼんぼりのように咲くロンドンの八重桜の季節を見逃してしまったよう…。でも、代わりに知人宅でりんごの花を満喫しました

うちの小さな中庭で一番早く花を咲かせるのは、フェンスいっぱいに蔓を巻きつけているアケビの花。今年は、その蔓にアルピナ系のクレマチスも加わりました。実は、タグの写真についていた葡萄色の小さな花が気に入ってアケビとは知らずに苗を購入し、後で「フェンスにあの不思議な実がいっぱいぶら下がる?!」と後悔したのです。でも、4年経っても一度も実をつけません(ほっ)。

IMG_6273目を凝らすと、濃い臙脂色のアケビの花も見えます

IMG_6258

アケビというのは不思議な植物で、ひとつの株に雄花と雌花が別々に咲きます(雄雌同株)。写真の大きい方の花(実際は萼)が雄花で、右側の小さいほうが雌花。昆虫によって受粉するらしいのですが、うちの庭では4月に蜂は見たことないし…。

IMG_6253IMG_6310

昨年植えた白い花たちが一気に増えてました。花にも本当に色々な個性がありますね。

 

春の兆し

1月の初めに日本から戻って以来、五里霧中のような感じで
何をするにも現実感が薄い毎日
霧の中にすっぽりと囲まれてしまったようで
出口を見つけようともがいていました。

久しぶりに帰った我が家では
キッチンのオーブンが壊れて使えず
今年で15年目になる車も故障中
そのうえ、予期せぬ爆弾のようなメールが届いて
ただでさえ沈んでいた気持ちが、さらに降下することに。

そんな時に話を聞いてくれた友達と
いつもマイペースの家族がいてくれて
何とか心のバランスを保つことができたような気がします。

TAの仕事には戻れませんでしたが
単発の仕事が舞い込んできて
急に忙しくなったのも良かったのかもしれません。

でも、いったん仕事が切れたら
やっぱりモヤモヤは晴れてなくて
またまた無力感に襲われる日々。

これではいけない、何とかしなくちゃと焦り
気分を上向きにするために
自分の好きなこと、今やりたいことを
とにかく実行してみようと思い立ちました。

偶然にもネットでアイスショー”Art on Ice”のチケットを譲りたいという人がいて
試しにコンタクトしてみたらトントン拍子に話が進み
ローザンヌへ一泊の旅にでかけることに。

IMG_20150212_161004

ロンドンからジュネーブまで飛行機で1時間半、ジュネーブからローザンヌまで電車で40分ほど。
知り合いが誰もいない土地にひとりで行くなんて、何年ぶりのことか…。

IMG_20150211_141022IMG_20150211_141008

まずホテルに荷物を置いて起伏の多い街をぶらぶら観光。まだ雪が残る中、陽光が暖かかったので外で遅いランチを摂りました。何の変哲もないサンドウィッチだったのに、ライ麦パンとマスタードがめちゃ美味しかったです。

IMG_20150211_144048IMG_20150211_144541IMG_20150211_144818IMG_20150211_145101

カフェから階段を上がるとすぐローザンヌ大聖堂。小高い丘の上にあり、街を見降ろせました。

IMG_20150211_213946

夜は無事にアイスショーを鑑賞。結構リンクに近い席で高橋大輔、ステファン・ランビエール、カロリーナ・コストナー、ジョアニー・ロシェット、ボロソジャル&トランコフ等をガン見してきました。チケットを譲ってくれた熱烈なフィギュアファンの女性と少しおしゃべりも。彼女はVIP席で公演後のパーティにも参加したそう。

IMG_20150212_105341IMG_20150212_103401

翌日は曇り空の下でレマン湖付近を散策

IMG_20150212_110225IMG_20150212_110135

オリンピック博物館を通りぬけてエリゼ写真美術館に行く途中、シュールな彫像がいっぱい。写真の彫像は何かルネ・マグリッド風じゃないですか?

ラクレットチーズをお土産に、夕食の支度に間に合うようにロンドンに帰りつき、ふたたび日常に戻りました。

ちょうどバレンタインの日から
息子の学校のハーフターム(学期中間の1週間休み)が始まったので、久しぶりに主人の実家へ。

IMG_20150214_090658

主人と息子からのチョコとカードに感激

どういう訳か義父と義母が順番に風邪(インフルエンザ?)で寝込んでしまい
1週間ずっと家事を担当するはめになりました。
帰国中に息子を預かってもらったので、少しはお返しができたかも。

天気はあまり良くなかったのですが
空気に春の兆しが感じられ、早春を告げる花々が咲き始めていました。

IMG_20150217_160712

IMG_20150221_141313

IMG_20150217_160440

こんな風に季節はまた巡り、新しい生命が芽吹いていくんですね。自然の力はすごいです。

私のひとりごとに最後までお付き合いくださった方、ありがとうございました。次からやっと、緘黙の話題に移れそうです。

もう12月ですね

早いもので、今年もあと残すところあと1ヶ月となりました。ふと気づけば、11月のブログ更新はたったの1回だけ…。

心配事がどんどん深刻になってきて、立ち往生したまま何もする気になれない毎日--学校で子ども達と向き合って忙しい時間を過ごすのが、とっても救いになっています。笑ったり、泣いたりしながら日々色々なことを吸収し、少しずつ成長している子ども達の姿を見ていると、こちらまで元気をもらえます。

IMG_20141124_075912

だんだん寒くなってきて、通勤路の草むらに霜の降りる日もちらほら

11月29日は主人の誕生日だったので、久しぶりに家族で外出しました。行き先はテムズ南岸にあるデザインミュージアム。インテリアデザイナーのテレンス・コンラン卿が1989年に開設した小規模なモダンデサインの博物館です。何のことはない、無料チケットの期限が切れる直前だったという理由から、テムズ河沿いの散歩がてら行って来たのでした。

IMG_20141130_143733IMG_20141130_143740

途中、キングスクロス駅で地下鉄を下りて、ちょっとだけショッピング。ヴィクトリア王朝時代に建てられたネオゴシック様式の重厚なセントパンクラスの駅舎は、6年がかりの大改装工事の末2007年にリニューアルオープンしたもの。左側は、ユーロスターが発着する駅に直結するセントパンクラス・ルネッサンス・ホテル

IMG_20141130_150857

ロンドンブリッジ駅で下車し、曇り空の下タワーブリッジの袂を通ってデザインミュージアムへ

IMG_20141130_150945IMG_20141130_153944

ロンドン市庁舎ではクリスマスデコレーションを設置中。右はデザインミュージアムで観た”Women Fashion Power”。女王、女優、政治家など、それぞれの地位を築いた女性たちがどのようにファッションを武器にしてきたか、コルセットの時代から現在まで150年の変遷を辿った展示です

IMG_20141130_162630デザインミュージアムを出たのは4時半過ぎ。既に薄暗いテムズ河岸の散歩道に電灯が輝き始めて

IMG_20141130_163436

対岸の夜景。右側に見える建物はロンドン塔です

IMG_20141130_164224

ヘイズ・ギャレリアのクリスマスツリー

秋も深まってきました

今週はずっと風邪をひきそうな感じを引きずっていて、ちょっと怠けてしまいました。小学校に入学したばかりの時期って、子どもたちが病気にかかりやすいんですが、うちのクラスでも毎日45名の欠席者が出ています。風邪やら、水疱瘡やら、りんご病やら多分クリスマスまでこういう状態が続くのではないかな。息子がレセプションの時もクラスで風邪が流行り、私も感染してクリスマスに声が出なかった思い出が(大人が感染すると、症状が酷くなります~)。

子どもたちは至近距離でクシャミをするし、鼻を拭いた手で触ってくるしで、クラス担任も先週頭痛に悩まされ、もうひとりの先生は2日間お休み。私は昼間は大丈夫なんですが、早朝と夕方に咳が出て、今朝は土曜日のウォーキングをキャンセルしました。

風邪なんかに負けるものかと、ここのところハニーレモン入りの紅茶を飲んでいます。コテッジホリデー中に購入したダンスターの養蜂家のハチミツが大活躍。自家製の天然ハチミツは無添加で熱処理をしていないため、市販のものとは香りや味わいが全く違いますね。エクスムーアの野に咲く花の蜜かと思うと、過ぎ去った夏がとっても恋しい

IMG_6162IMG_6157

       ラベルにはダンスターの観光名所が描かれていました。蓋のところまでたっぷり入っていて、味も、お値段も申し分なしです

だいたい朝740分くらいに家を出て、直線コースで車を走らせ勤務先の学校に向かいます。道が混んでなければ20分くらいの距離なのに、このところ冷え込んできたためか、ずっと渋滞続き。近くに大規模なセカンダリースクールがあるため、子どもを学校に送っていく保護者の車が列をなすのです。

IMG_20141010_075916IMG_20141010_075904

     運転中に車中から撮った朝の通勤風景。郊外の村と林の中を通ってまっすぐ続く、のどかな直線コースです

うちの学校は新しく設備が充実していて、お隣に障害児のための児童センターがあります。学校内には保育施設も併設され、入口は何と自動ドア!ロビーと受付だけ見ると、学校というよりも公共施設みたいな感じで、最初はビックリしました。

レセプション専用の校庭はけっこう広いんですが、学校の近くには雑木林があって、木曜日の午前中に「Forest 探検」の授業があるんです(こんなに設備の整った学校って珍しいかも)。で、子ども達は汚れてもいいように探検用の私服に着替え、長靴をはいて出かけます。

私は踝までのブーツのまま2度付き添ったんですが、今週は雨が多くて地面がぬかってました。滑って転ぶ子や、水たまりで遊ぶ子もいて、みんなドロドロ!担当するASD児がひとりで走って行ってしまうので、後を追っかけるのが大変ですが、林で自然に触れる授業っていいですね。みんなが採った葉っぱや木の実は、後で学習教材として使います。

先週、私も長靴が必要と思い、近くのショッピングセンターに車を走らせたんですが、種類がなくて仕方なく、ネットで安いのを購入。届いてみたら、「あれっ、こんなに丈が長かったんだ~」。しかも履きにくくて、あまり実用的じゃないんです。置き場所もないし、もっと丈の短い、脱ぎ着が簡単のじゃないと、学校では使えなさそうIMG_6156IMG_6161

    最近雨ばかりのお天気です。右がネットで購入した15ポンド(2600円くらい)の長靴

180cmはあろうモデルが着用すると、丈が短く見えるんですよねスカートやコートも同じような感じで、156cmしかない私はよく失敗します。で、いざショップに出向いてもサイズや色が無かったり — ただ、ここ10年ほどで色々なブランドがPetiteというサイズを出し始めたので、助かってます)。

返品すると送料が高いので、雪の日のためにそのままキープすることにして、水曜日の午後に地下鉄でロンドン中心部まで遠征しました。暫く振りですっかり様変わりしたコベントガーデンの雑踏の中を、傘をさして歩き回ったものの、季節がらかブーツばかり。流行りのHunter社の長靴は80ポンド(14000円くらい)もするし。そのうちに頭痛がしてきて、風邪が悪化してきた模様。早々に切り上げてきましたが、来週の探検どうしよう

IMG_6156IMG_4951

       今週は秋雨が振り続け、冬の到来を感じさせる気候です。でも、庭のイングリッシュローズはまだ咲き続けています。この白い蔓バラはClare Austin

再来週の月曜日から2週間ほど帰国する予定なので、その前にちょっと頑張って記事をあげたいと思ってます。マギーさんから返事をいただいたので、やっと続きを書けそうです。日本は連休中なのに、台風19号が来襲しそうですね。皆さんどうかお気をつけて。

9月の夏休み(その4)

今回コテッジを借りたダンスター村の西隣には、その辺りではちょっと大きなマインヘッド(Minehead)という町があります。チェーン展開している大型スーパーやガソリンスタンド等があって便利ですが、観光やショッピングには物足りないかな

金曜日に地元の特産品市が開かれると知り、いそいそと出かけてみたら、「あれ、これだけ?」という感じでがっかり。それでも、コーニッシュパスティとスコッチエッグを買い、近くのスーパーで果物と飲み物を調達して、車で5分ほど西に行ったところにあるセルワージー村(Selworthy)へ。

可愛らしい集落や村、農地、牧場、ムーアランドを含むその周辺50k㎡は、ハニカットエステート(Holnicote Estate)と呼ばれ、ナショナルトラストの所有地です。そのためか、昔ながらの藁葺き屋根の家屋や牧草地が、ベストコンディションで保存されているよう。

IMG_6013

緑の樹木のトンネルを抜けてドライブ

IMG_5990 - Copy

セルワージー村のナショナルトラストショップ近くでテーブル付ベンチを発見

IMG_6005

朝調達した食品を並べてピクニックランチ。手前が炭鉱夫のランチだったコーニッシュパスティ

食後にクリームティーで有名なペリウィンクル・コテッジのカフェの営業時間を確認してから、近くの港町ポーロック(Porlock)へ出発。

IMG_6016

美しい町並みに旗飾りがはためいていました

IMG_6056

IMG_6033IMG_6051

        断崖の多いエクスムーアの海岸は石がゴロゴロ。写真右に見える石垣のようなものはPill Box     と呼ばれる掩蔽で、第二次世界大戦に上陸してきたドイツ軍を銃撃するために造られたそう。右はTorr Stepsを真似て海中に橋(足場?)を建設中の息子

IMG_6000 - Copy

    午後4時頃、再びセルワージー村に戻り、絵葉書に出てくるような茅葺き屋根のペリウィンクル・コテッジでティータイム

IMG_6064IMG_6057

    噂のクリームティーは今まで食べた中で2本の指に入る美味しさ。地元のおばあちゃんが1日3回焼いているというスコーンは、ほんのり温かく軽くて上品な味。セッティングも素敵です

IMG_6079

腹ごなしにボシントン村(こちらもナショナルトラスト所有)をぶらぶら散歩

IMG_6088

日が沈む前に海まで歩きました。浜の石はポーロックの海岸よりも小さめ

長くなってしまいましたが、夏休みシリーズはこれで最後です。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

関連記事:

9月の夏休み(その1)

9月の夏休み(その2)

9月の夏休み(その3)

9月の夏休み(その3)

1週間のコテッジホリデーの後半は、ブリストル海峡を臨む港町や村を周りました。仕事疲れに運転疲れが加わったためか、主人が肩凝りに悩まされ、なるべく近場でということに…。本当は、風光明媚といわれるデヴォン州の海岸をもっと見たかったので、ちょっと残念。

(おそるおそる「私が運転しようか?」と申し出てみたんですが、家族からキッパリと却下されました(笑)。というのも、曲がりくねった狭い田舎道でバッタリ対向車に出遭うと、10m以上バックする羽目になることもざら。おまけに、交通量が少ないためか、みんな結構スピード出してるんですよね。ご近所ドライバーでトロトロ運転してる私には、とてもとても…)。

まずは、ダンスターから西へ40分ほどの距離にあるデヴォン州の港町、リンマス(Lynmouth) とリントン(Lynton) へ。切り立った崖のくねくね道を走っていると、道の真ん中に羊がいてビックリ!本来なら海の向こうにウェールズが見えるはずなんですが、濃い靄のせいで全く見えず…。木・金曜日は朝からずっと靄がかかっていて、海辺の写真は全部ぼんやり霞んでいました。

IMG_5898

IMG_5912

        ごろごろした石だらけのリンマスの浜辺。水は美しく澄んでました。息子が凧を買って揚げようと          するも、足場が悪くて断念

IMG_5900IMG_5914

      崖の下にあるリンマスと崖の上にあるリントンの町は、水動力のケーブルカー            で結ばれています。高低差は150mだとか

IMG_5927IMG_5945

リントンのアート&クラフトセンターとエクスムーア博物館

IMG_5940IMG_5939

IMG_5934

      ティーガーデンがあるカフェでランチ。私と主人は海の町恒例のフィッシュ&チップス、        息子はガーモンハムを巻いた鶏肉にチーズがとろけるハンターズチキンを堪能

ひなびた感じのエクスムーア博物館(入場料1ポンド・約170円)は2時に開館というので、先にランチにしたのですが、ゆっくり話しながら食べていたら、崖の下の駐車場の駐車券が時間切れになりそう…。どうしても博物館をのぞきたかった私は、主人と息子に車を取りに行かせたのでした。携帯で連絡しあうということにして別れたんですが、そこから問題が発生!

博物館に行ってみたら、”Open” のサインが出てるのにドアは閉まったまま。入口の前に人か集まってたんですが、ノックしても応答なし…。電話番号もない小さな博物館なので、夏休みが終わって平日は閉館になったのかもしれません。急いで主人の携帯に電話したら、電波が届いてなくてかけられず!別れる前にチェックした時は大丈夫だったのに…。イギリスの田舎では携帯が繋がらない場所がけっこうあるのです。

小さな町なので、20分ほどして何とか巡り合えたんですが、「あ~、良かった!」と思ったのもつかの間。主人が、「博物館の前に駐車したんだけど、鍵を差し込んだままロックしちゃった」と…。探し回ってクリーニング屋さんで針金製のハンガーをもらい、僅かに開けてあった窓から針金を入れて色々試した後、何とか鍵を釣りあげることができました~。

ちょうど小学校が終わる時間で、お迎えのお父さん・お母さんに注目されてしまいました(汗)。まるで泥棒 – でも、こういうハプニングが旅の醍醐味かもしれませんね。

IMG_5948IMG_5953

帰り道の風景。途中で車を止めて灯台まで歩きだしたのですが、あまり遠いので途中で挫折

IMG_5957

IMG_5969

半野生の馬がいる平原で凧揚げを楽しむ息子

おまけ:

エクスムーア国立公園内の道には、鹿や野生馬に注意!の道路標識がたくさん立っています。水曜日の夕方、コテッジに戻る道にはキジが何羽もいて、もう少しで轢きそうになりました。

 IMG_5880

   10月~1月のキジ狩猟シーズンに備え、養雉農家で育てているキジが自由に歩き回ってるんです

関連記事:

9月の夏休み(その1)

9月の夏休み(その2)

 

 

9月の夏休み(その2)

私達家族が滞在しているサマセット州西部は、その大部分が広大なエクスムーア国立公園(Exmoor National Park) に含まれています。イギリスにはムーア(Moor)と呼ばれる、酸性土壌の上に低木や背の低い草のみが繁る広い荒野が点在しているのですが、エクスムーアもそのひとつ。ムーアという名前はついていますが、ムーアランドだけでなく、森林や緑の丘陵、ドラマチックな海岸線や湖、複数の河など、損なわれていない自然を楽しめる地区です。

IMG_5785IMG_5738

IMG_5974

       今回借りたコテッジの外観とメインベッドルーム。季節外れなのでお値打ち価格でした。お隣が聖ジョージ教会で、息子が使っている寝室の窓の向こうは墓地!

エクスムーア国立公園内には数多くのウォーキングコースがあり、私達もそのいくつかに挑戦。近くの森に「イングランドで一番高い樹」を見に行ったんですが、そこは”Tall Tree Trail”という名の通り、高い木ばかりなので「えっ、これ?」という感じでした(笑)。

IMG_20140902_140657IMG_20140902_140801

        イングランドで一番高い樹は、高さ60.05m(2009年計測)のモミの木。右の写真の人(主人)と比べると、その大きさが分かります

IMG_5790

IMG_5797

        「コウモリ城サーキット」では靄のかかる丘をゼイゼイいいながら登ること40分あまり。              コウモリ城跡という説明にワクワクしていたら、鉄器時代の砦(集落)跡と説明があるだけ…      丘の麓でクマさんがゴメンナサイ

 IMG_5807

『嵐が丘』に出てくるヒースの荒野も

IMG_5828

      ターステップス(Tarr Steps)は紀元前1000年に造られたとされる古代の橋。流れの         速いバール河に大石版を渡した橋は2012年の洪水で流され、再築されたばかり

IMG_5868

サマセット州とデヴォン州の堺にある町、Exbridge のパブでランチ

IMG_5861

フィッシュ&チップスの魚が巨大!ビール入の衣がカリッと揚ってました

IMG_5862

3種類の魚の燻製プレート。西洋わさびのソースが美味でした

IMG_5748

こちらはダンスターの海辺。引き潮で遠くまでこんな感じ

IMG_5759

IMG_5766

海岸に沿ってホリデー用コテッジ?が立ち並んでいました

IMG_5765

間取りは、キッチンとトイレと部屋がひとつのよう

IMG_20140902_162505

       コテッジに帰る途中、「自家製ハチミツあります」の看板を発見。普通の民家の庭先にハチミツを      入れた棚が置いてあって、買った分のお金をカゴに入れるシステム。味見もできました

IMG_20140902_162452

「徐行してね」のサインも手描き

IMG_20140902_163057

            地元Styles社 のアイスクリームは羊のミルク製。濃いクリームとブラックベリーの酸味がベストマッチでした

IMG_20140902_183529

             Scrumpy社のアップルサイダーは「サマセットの味」?アルコール分6%

別に取り立てて有名な場所に行ったり、ものすごく美味しいものを探して旅してる訳では全くないのですが、家族で森林や緑の丘を歩きながら話をしたり、普段ない体験をしたりするのが、我が家のホリデーです。

関連記事:

9月の夏休み(その1)