ガーデニングの春休み

今年のイースター(復活祭)の週末は、例年より早く3月末にやってきました。これまでは、4月の第1週目の週末に当たることが多く、その後に学校の春休み(イースターホリデー)が続いて丸々3週間くらい休みというパターン。でも、今年はイースターの週末とは別に、先週から2週間の春休み中です。(私が日本語を教えている特別支援校は私立なので、イースターの週末から長~い春休みに突入しました)。

昨年の4月は家族で帰国したのですが、息子の全国試験が間近に迫ってきたこともあり、今年は2週間家で過ごすことに。この春休みのプロジェクトは、ずーっと放ったらかしにしていた中庭の手入れです。

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今年も小豆色のあけびの花が満開。1本の苗が5年でこんなに成長しました

我が家の庭は、イギリスの平均的な家の中庭と比べると、3分の1くらいの大きさしかありません。家屋は別名「ロンドン長屋」と呼ばれる、テラスドハウスのひとつ。同じ外観の建物が棟続きで並ぶ中の1軒なんですが、大通りに近いせいか、設計上しかたかなったのか、庭がものすごくコンパクトなんです。

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ロースト料理に便利なローズマリーも花ざかり

こちらでは、100年以上前に建てた住居を、修繕しながら延々と使い続けるのがふつう。住む人はどんどん移り変わり、その間に植えられた木樹が大木化してることも多いんです。うちはエドワード王朝時代(1910年頃)の住宅なんですが、引っ越してきた時は小さめの木が1本あったのみ。その木も虫がついてしまい、結局は伐採しました。

5年前に庭を大改造した際、ミミズ&ナメクジ系が苦手な私は、あまり庭仕事をしなくても済むように、三方の塀に沿って花壇を作ってもらいました。芝生は手入れが面倒なので、庭の大部分は敷石にしたのです。

でも、この敷石がくせものだった!1年、2年と経つうちに、だんだん石の色が黒ずんできました。パティオ専用の洗剤があるんですが、うちの場合は流した洗剤がすべて花壇に入ってしまう――ということで、昨年はブラシでごしごし擦って水洗いしたのでした。でも、薄汚れた感じは否めず…。

今年こそなんとかしなきゃと思っていたら、息子が「この間、ダディがもらってきた圧力洗浄機を使えばいいじゃん」と。シェッド(納屋)に変な機械がおいてあるのには気づいてたんですが、それが洗浄機だったとは。ということで、息子が担当して敷石を洗浄してくれることになりました~。

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ここのところ天候が変わりやすかったので、雨の合間をぬって毎日少しずつ作業。           洗浄した箇所は違いがこんなにくっきり

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最後に敷石の隙間に砂を入れて完成。

以前、セントポール大聖堂の建物が黒ずんで汚れてしまったため、長期間かけて大々的な洗浄作業を行いました。その時は「ふ~ん」と思っただけでしたが、うちの敷石の汚れも車の排気ガスや大気汚染のせい?私達家族ってそんなに悪い空気の中で暮らしてるんだ~と複雑な心境になりました。

その後、花の苗を求めてガーデンセンターめぐりをしたんですが、欲しかった多年草はけっこうなお値段…。まずは前庭用のラベンダーを3本と、花壇の隙間用にロベリアやバーゲンの小花の鉢をゲット。

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ラベンダーは鉢植えに。花壇はまだスカスカですね…                        窓辺に飾ったミニ水仙は1ポンド(約160円)でした

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     昨年、カタツムリと毛虫に食べられてしまったクレマチスにも芽が!            今年こそ無事に成長しますように

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手作りクッキーでコーヒータイム

バイリンガルと緘黙(その2)

日本での滞在後半に大きな問題が持ち上がり、ロンドンに戻ってからも心配事が多くてなかなかブログを更新する気持になれませんでした。もし更新を待っていてくださっている方がいたら、どうもすみませんでした。

天気が悪いせいか、年齢的なものもあるのか、通常それほど酷くない時差ボケが長引いたのもこたえました…。夕方5時(日本時間の午前2時)頃になるとめちゃめちゃ眠くなり、夕食後は起きていられないくらいで。家事はそこそこにして早めに眠りにつくものの、朝2時頃目が覚めてしまい、それからほとんど寝付けず…。

ちょっとつらい毎日でしたが、こちらに戻った翌日に眠い目をこすりながら学校に行ったら、子ども達が「淋しかった~!」と抱きついてきてくれたのが本当に嬉しかったです。

さて、ここから本題に入ります。

私が今TAとして働いているレセプションクラスは、東欧から来た移民の子どもが多く、やはり英語よりも母国語の方が得意です(ちなみに、うちの学校では白人系イギリス人はマイナリティー)。

今学期(秋ターム)の前半、全員がカーペットに座って活動する「カーペットタイム」で、輪になって「今朝何を食べたか」を順番に言いあいました。そうしたら、東欧出身の女の子2人が何も言えずにうつむいてしまったんです。担任は何度か軽く促したんですが答えはなく、「じゃ、また次にね」と隣の子に移りました。

彼女たちは、個々やグループのアクティビティでは元気が良い方で、かなりお喋りなんです。だけど、皆の前で発言するのは、誰でも緊張するもの。まして、英語は彼女たちの母国語ではありません…。

次に担任がしたのは、相手の名前を呼んでからボールをその相手に転がすゲーム。この時は、全員がちゃんと声を出すことができました。「友達の名前のみ」+「ボールを転がす動作」で、声を出すハードルが少し下がったんじゃないかな。

毎日のカーペットタイムは、1回20分~30分くらいで1日に4回程度。この時間はクラス全員で国語や算数の勉強をしたり、歌を歌ったり、読み聞かせをしたり、ゲームをしたり(現在は、朝一番にアルファベットの発音を覚えるフォニックス(Phonics)を学んでいます)。この時間を利用して、皆の前できちんと話すという練習も少しずつ重ねています。家庭でのインフォーマルな会話から、学校へのフォーマルな会話への移行ですね。

例えば、「好きな果物は何?」という質問をすると、4~5歳の子どもは「バナナ」、「リンゴ」と一言で答えることがほとんど。担任は「私の好きな果物はーから始めてね」と毎回声をかけ、徐々にきちんとした文章で答えるよう練習させてるんです。

もちろん、最初のうちはひとことでも全然オーケー。文章で言えたら褒めるのは当然ですが、普段声の小さい子が頑張って大きい声を出したりした時には、「頑張ったね」と随時コメントが。担任がひとりひとりの子どもの能力をしっかり把握していて、それに合わせて声掛けをしているのに感心させられます。

秋タームも後半に入った現在では、クラス全員がちゃんと発言できてます。毎日繰り返して「場を経験する」ことで、少しずつ自信がついたみたい。バイリンガルの子も、そうじゃない子も、毎日新しいことに挑戦しながら、場数を踏んで経験値をあげています。失敗することもありますが、「失敗しても大丈夫」と思える雰囲気なんですね。

カーペットタイムは特にインファント(小学校の幼児部・5~7歳)で使われるんですが、カーペットにペタンと座ることで、気安い雰囲気が生まれるように思います。雑談も多くなるし、日本の小学校の雰囲気と比べると、とっても気楽な感じ。これは私だけの感想ではなくて、息子の学校にいた日本人駐在員の子ども達がよく言っていたことです。ちなみに、授業の速度もなんかゆるい感じ(笑い)なんですが、まあ一長一短ですね。

ところで、クラス担任は教師歴3年目で、イギリス人とモロッコ人のハーフだそう。「今までに場面緘黙の子はいた?」と訊いたところ、「一人いたけど、自然に話せるようになったわ」とのこと。彼女の子ども達への接し方、授業の仕方を見ていると、「うん、うん、そうだろうな」と頷けます。

関連記事:

イギリスの学校ではASD児が場面緘黙になりにくい?(その5)

 

秋も深まってきました

今週はずっと風邪をひきそうな感じを引きずっていて、ちょっと怠けてしまいました。小学校に入学したばかりの時期って、子どもたちが病気にかかりやすいんですが、うちのクラスでも毎日45名の欠席者が出ています。風邪やら、水疱瘡やら、りんご病やら多分クリスマスまでこういう状態が続くのではないかな。息子がレセプションの時もクラスで風邪が流行り、私も感染してクリスマスに声が出なかった思い出が(大人が感染すると、症状が酷くなります~)。

子どもたちは至近距離でクシャミをするし、鼻を拭いた手で触ってくるしで、クラス担任も先週頭痛に悩まされ、もうひとりの先生は2日間お休み。私は昼間は大丈夫なんですが、早朝と夕方に咳が出て、今朝は土曜日のウォーキングをキャンセルしました。

風邪なんかに負けるものかと、ここのところハニーレモン入りの紅茶を飲んでいます。コテッジホリデー中に購入したダンスターの養蜂家のハチミツが大活躍。自家製の天然ハチミツは無添加で熱処理をしていないため、市販のものとは香りや味わいが全く違いますね。エクスムーアの野に咲く花の蜜かと思うと、過ぎ去った夏がとっても恋しい

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       ラベルにはダンスターの観光名所が描かれていました。蓋のところまでたっぷり入っていて、味も、お値段も申し分なしです

だいたい朝740分くらいに家を出て、直線コースで車を走らせ勤務先の学校に向かいます。道が混んでなければ20分くらいの距離なのに、このところ冷え込んできたためか、ずっと渋滞続き。近くに大規模なセカンダリースクールがあるため、子どもを学校に送っていく保護者の車が列をなすのです。

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     運転中に車中から撮った朝の通勤風景。郊外の村と林の中を通ってまっすぐ続く、のどかな直線コースです

うちの学校は新しく設備が充実していて、お隣に障害児のための児童センターがあります。学校内には保育施設も併設され、入口は何と自動ドア!ロビーと受付だけ見ると、学校というよりも公共施設みたいな感じで、最初はビックリしました。

レセプション専用の校庭はけっこう広いんですが、学校の近くには雑木林があって、木曜日の午前中に「Forest 探検」の授業があるんです(こんなに設備の整った学校って珍しいかも)。で、子ども達は汚れてもいいように探検用の私服に着替え、長靴をはいて出かけます。

私は踝までのブーツのまま2度付き添ったんですが、今週は雨が多くて地面がぬかってました。滑って転ぶ子や、水たまりで遊ぶ子もいて、みんなドロドロ!担当するASD児がひとりで走って行ってしまうので、後を追っかけるのが大変ですが、林で自然に触れる授業っていいですね。みんなが採った葉っぱや木の実は、後で学習教材として使います。

先週、私も長靴が必要と思い、近くのショッピングセンターに車を走らせたんですが、種類がなくて仕方なく、ネットで安いのを購入。届いてみたら、「あれっ、こんなに丈が長かったんだ~」。しかも履きにくくて、あまり実用的じゃないんです。置き場所もないし、もっと丈の短い、脱ぎ着が簡単のじゃないと、学校では使えなさそうIMG_6156IMG_6161

    最近雨ばかりのお天気です。右がネットで購入した15ポンド(2600円くらい)の長靴

180cmはあろうモデルが着用すると、丈が短く見えるんですよねスカートやコートも同じような感じで、156cmしかない私はよく失敗します。で、いざショップに出向いてもサイズや色が無かったり — ただ、ここ10年ほどで色々なブランドがPetiteというサイズを出し始めたので、助かってます)。

返品すると送料が高いので、雪の日のためにそのままキープすることにして、水曜日の午後に地下鉄でロンドン中心部まで遠征しました。暫く振りですっかり様変わりしたコベントガーデンの雑踏の中を、傘をさして歩き回ったものの、季節がらかブーツばかり。流行りのHunter社の長靴は80ポンド(14000円くらい)もするし。そのうちに頭痛がしてきて、風邪が悪化してきた模様。早々に切り上げてきましたが、来週の探検どうしよう

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       今週は秋雨が振り続け、冬の到来を感じさせる気候です。でも、庭のイングリッシュローズはまだ咲き続けています。この白い蔓バラはClare Austin

再来週の月曜日から2週間ほど帰国する予定なので、その前にちょっと頑張って記事をあげたいと思ってます。マギーさんから返事をいただいたので、やっと続きを書けそうです。日本は連休中なのに、台風19号が来襲しそうですね。皆さんどうかお気をつけて。

恐怖症の克服は認知行動から?

TAの仕事も2週目が終わり、やっと子どもの名前と顔が一致するようになりました。私は人の名前を覚えるのがすごく苦手で、今回もなかなか覚わらず…。

クラスには黒人の男の子が4人いるのですが、そのうちの2人が顔も背格好もよく似ているんです。クリクリした目も単髪ヘアスタイルもそっくりで見分けがつかず、毎回「◯◯君だよね?」と確かめるという情けなさ…。昔、イギリス人ママ達が日本人の男の子2人を見て、「兄弟なの?よく似てる」と言っているのを聞き、「えっ、全然違うのに」と思ってましたが、きっとこんな感じだったのかも。

今のところ、私の仕事はASD児のA君とB君から目を離さないようにしながら、教室内または外の子ども達の活動を監督するというものです。先週はA君が体調を崩して3日間休んだので、他の子ども達の相手をする時間がたくさん取れました(B君は幼稚園時代から特別支援を受けているせいか、A君ほど問題はありません)。

火曜日、5人ほどの男の子が初めて専属校庭の片隅にある「泥んこコーナー」に足を踏み入れました。持参した長靴を履き、わいわい言いながらショベルやスコップで土を掘り始めたんです。私がテーブル席で数人の女の子達に名前の書き方を教えていると、「見て見て~!カタツムリがいた!」という声が。どれどれと思って見に行くと、男の子が差し出すスコップの上に乗ってたのは、小さなミミズでした!

《実は、私ミミズとかナメクジとか、ヌメヌメした軟体・環形動物がダメなんです。恐怖症に近い感じで、見ると背筋がゾゾッとなるんですよね…。単に形態が気持ち悪いのと、小学校の頃の強烈な記憶が恐怖心と結びついてしまったようです。私の通っていた小学校は確か3年生のころ鉄筋の新校舎に建て替えたんですが、旧校舎は県下で最も古い木造の建物でした。古くて暗い保健室にガラスのフレームに入った上半身の内蔵模型(?)があって、その中にぎょう虫の模型が!!(書くのも嫌ですが、形態が似てますよね)「こんなのが体の中に入ったらどうしよう」、と心底恐怖を感じたんです》

話を子ども達に戻すと、私は一瞬何も言えず、固まってしまいました…。別の子が、土の中にミミズを発見して、指でほじくり出すのも見てしまいました(涙)。でも、私の気持ちにはお構いなしに、子ども達は次々にミミズを掘り出し、小さい可愛らしい手のひらにのせて、「また、見つけた~っ!」と、嬉々として見せに来るんです。

ミミズが近くに来た時、教育関係者という本分をついつい忘れ、後ずさりして逃げました~!子ども達は面白がって、追っかけてくるし。いつの間にか、クラスの3分の2ほどを巻き込んだ、追いかけっこ大会になってしまったのです。子ども達の歓声があまり大きかったためか、担任が出てきて「そんなに大声を立てたら駄目でしょう!」とお説教されるハメに。スミマセン、私の責任です…。

翌日、雨上がりの道を学校に向かう途中、アスファルトの上に何やら不気味なものが…。5~7cmくらいの大きなナメクジが、何匹も何匹もいるのです!それも、オレンジがかった色やら、グリーンのやら、うわ~っ。校庭にいないことだけを祈りながら教室へ入り、昨日の失敗を担任に再度謝りました。この日から、子どもがミミズを見せに来ても、「よく見つけたね。でも、土の中に戻そうね」と冷静に言えるように。何事も経験、経験。というか、心の準備をしておくと、何とか対処できるみたい。

でも、担任から「実は、来週wormery(ミミズの観察キット)が来ることになってるのよ。でも、プラスティックの器に入ってるから大丈夫よ」と告げられているんです。うわ~っ、教室内でも気が抜けない。明日(というかもう今日ですが)学校に行くのが怖いです。

イギリスの小学校

実は、1週間半前から地元の小学校でTA(教育補助員)の仕事を始めました。近隣の学校の新学期が始まったばかりの月曜日、所属するSEN TA(特別支援員)のエージェントから連絡があり、10月頭まで単発の仕事をしないかとのこと。翌日面接に行き、1週間のトライアル期間を経て無事雇ってもらえることになったのです。

最初は、「4年生クラスのTA」という話だったんですが、実際はASD児が2人いるレセプションクラス(1年生の前の学年)に配属されることに。学校側はASD児がひとり入学することは把握していたものの、蓋を開けてみたらもっと大変な子がもうひとりいて、急遽人員が必要になったようです。今学期いっぱい、毎日午前中だけ勤務する予定です。

昨年度のASD児専門校での体験と、レセプションクラスでの研修体験を評価してもらえたようで大感激。それと、エージェントの信用も大きいですね。英語がネイティブではない中年の日本人を雇ってくれるなんて、イギリスの学校って太っ腹!男女雇用均等法どころか、人種・性別・年齢均等雇用法ですよねまあ、急遽TAが必要になって困ってたんでしょうが。ちなみに、担任は英国生まれの若いイスラム教徒の女性です。

もし私が海外からイギリスに来たばかりの母親で、子どもの先生達が白人のイギリス人じゃなかったら、複雑な気持ちになると思います。ちゃんとした英語の発音を学べるのか、それに「せっかくだからイギリス人の先生がいいな」って思うんじゃないかな。でも、イギリスは英連邦諸国から大量の移民を受け入れてきた歴史があり、インド系やカリブ系移民の2世や3世は、れっきとした英国生まれのイギリス人なんです。最近では東欧からの移民も多いし、イギリスの大学で学んだ外国人がそのまま就職するケースも。なので、職員室もクラスも多国籍なところが多いようです。

イギリスの小学校職員は女性が多くて、校長先生も女性ということが珍しくありません。独身の先生も多く、先日ふと周りを見回してみたら多分私が最年長かも。でも、担任はとっても親切で、まだ慣れない私に気を使ってくれてるよう。うっかりミスをしないよう、頑張らなくては。ちなみに、ASD専門校では、校長も副校長も若い独身女性でした。

レセプションクラスの子どもたちは45歳で、日本だとまだ幼稚園の年中さん。遊びながら、徐々に集団生活や基礎学習の準備に慣れ、しっかりと基礎学習を始める1年生に備えるという感じです。どの子も本当に可愛くて、母性本能を刺激されまくり!かなり困ったちゃん状態のASD児のお世話を中心に、泣いてる子をなだめたり、一緒に遊んだり、殆ど保母さんみたいな感じですね(笑)。現在は、担任の他にもうひとり先生がいて、TAの私を含め常に34人の大人がついています。

教室の外にはクラス専用の小さな校庭があり、今のところは全員揃ってカーペットに座り、担任の話を聞いたり、本を読んでもらったり、歌ったり、踊ったりする時間(カーペットタイム)の他は、自分の好きな活動を選べます。4つのテーブルに毎日違うアクティビティが用意されている他、絵本コーナーやPCコーナー、キッチンコーナー、水遊び、砂遊び、ペイント、遊具などなど盛りだくさん。だんだん文字や数字のアクティビティを増やしていって、遊び感覚で国語や算数などを学んでいくんですね。

男の子がかなりリアルな赤ちゃん人形を入浴させたりしてるのを見ると、ああイギリスだなって思います(笑)。赤ちゃん人形は、ちゃんと白人・黒人、女の子・男の子と分かれているんです。残念ながら、黄色人種の赤ちゃん人形はまだ見たことはありませんが。でも、キッチンコーナーにはにぎり寿司の玩具があります。

学校が始まったばかりですが、社交的な子、友達とくっついてる子、大人しい子、ひとりでいる子など、かなり個性が出てきています。引っ込み思案な男の子が2人いて、ひとりでいることが多いのが気になっていたんですが、話しかけると小さい声で答えてくれるし、萎縮している様子はなく、マイペースな感じ。最近になって、グループで遊べるようになってきたので、ほっと一安心。今のところ、緘黙になりそうな子はいないようです。

2人の先生は、先週から1週間に3人ずつ子ども達のアセスメントを始めました。身体面、心理面、性格、集団生活の様子、学習能力など、一人ずつ観察しながら細かくチェックしていて、とてもいいシステムだと思います。私がお世話をしているASD児は幼稚園では全く問題なしと言われたらしいのですが、小学校ではすぐに気づいて、私が雇われた訳です(もうひとりのASD児は、それ程問題なく学校生活をこなしています)。これからアセスメントをして、特別支援チームと共にしっかりとした対処法を決めていくのだろうと思います。

ところで、学校は車で20分くらいのところにあるんですが、6車線道路に乗って信号付の大きなroundabout(円形交差点)を通らないと辿りつけないんです。毎朝心臓がギューっとなる思いをしたくないので、私は6車線道路の近くに車を止め、地下道を使って道路の反対側にある学校に歩いて通っているのでした