サンドウィッチの秘密の花園

今週の火曜日、イングランド南東部にあるケント州のサンドウィッチという町に行ってきました。この海辺の町に「秘密の花園(Secret Garden of Sandwich)」があると聞き、ずっと前から訪ねてみたいと思ってたんです。ケント州に住む友達にも会えたし、一石二鳥でした。

ところで、サンドイッチの語源は四代目のサンドウィッチ伯爵、ジョン・モンターギュにちなんだもの。トランプゲーム好きの伯爵が、ゲーム中に片手で食べられるようパンに具を挟んだものを作らせたのがその始り――だと思っていたら、実はこれは間違いでした。サンドイッチ状の食べ物は18世紀前からあって、当時は単に”bread and meat”や”bread and cheese”と呼ばれていたとか。よって、発明者はサンドウィッチ伯爵ではないのですが、この食べ物に彼の名がつけられたのは事実のようで、1760年代から1770年代にかけて一般にも普及したようです。

これが四代目サンドウィッチ伯爵。著名な政治家で海軍卿や国務大臣も務めており、多忙でカード賭博(?!)なんかする暇はなかったという説も。忙しくて食事を摂る暇がなく、サンドイッチを常用していたんでしょうか?彼は探検家ジェームス・クックを支援したことでも知られ、ハワイ諸島の旧名「サンドウィッチ諸島」と南大西洋のサウスサンドウィッチ諸島は、彼を記念して名付けられたそうです。ちなみに、サンドウィッチ伯爵は代々貴族議員を務めていて、現在の11代目伯爵も上院議員なんだとか。

ロンドンのセントパンクラス駅からサンドウィッチへは急行で1時間20分ほど。ここのところお天気が悪く、最高気温が20度前後の曇った日が続き、この日も曇り空。無人の駅で友達が待っててくれて、16世紀に建てられたギルドホールのある広場でランチを食べました。それから、中世の趣を残す田舎町をのんびり散策しつつ花園へ。

人口5000人ほどの小さな町ですが、チューダー様式の建物がそこかしこに残り、当時イギリスの主要港だった面影が忍ばれます。13世紀、イギリスに初めて象が運びこまれたのはこの港だったとか。石畳の狭い通りをけっこうなスピードで車が行き交うので、よそ見してるとちょっと危険。ストゥー川にヨットが停泊する風景は情緒たっぷりでした。町中からサンドウィッチ湾までは少し距離がありますが、世界的に有名なゴルフコースが2つあります。

秘密の花園の本名(?)はサリュテーション・ガーデン(The Salutation Garden http://www.the-salutation.com)。高い壁に囲まれた瀟洒な屋敷と3.7エーカーの広大な庭園は1912年にエドウィン・ラッチエンスによって設計され、近年復元・改良されたもの。赤煉瓦の邸宅は現在レストランとカフェを併設するブティックホテルになってます。

季節柄か植物が奔放に生い茂っているという感じで、伝統的なボーダーにワイルドな植物が混じってるのがユニーク。私達の前にいたグループの一人は、テッポウウリを勝手に触って中身を噴射させてました。

野草を想わせるような花も多く、天候のせいか何となくそこかしこに秋の気配。

一番奥には温室や菜園もあり、美味しそうなリンゴや野菜が実り始めていました。そんな中に赤紫蘇発見!今までガーデンセンターでも、ハーブガーデンや菜園でも見たことがなかったので大感激。入口付近で植物の販売もしていたので、もしかしたらあるかもと期待が膨らみました。

二重のコスモスですが、こんなのは初めて。

その後、この写真の一番奥に写っているベンチに座って久々のオシャベリを楽しみました。

メインの庭から屋敷を望むとこんな感じ。家屋敷の周囲は仕切られていて、「白黒の庭」など異なるテーマの複数の庭(部屋)を楽しめます。

ティータイムは園内のカフェではなく、来る途中で見つけたScrumalicious Cake Company(http://www.scrumaliciouscakecompany.co.uk)で。ほんのり酸っぱいルバーブケーキがめっちゃ美味でした!

お土産はこの£2(約280円)の赤紫蘇。すでに何度かサラダに入れて食べました。以前、青紫蘇の種を日本で購入し、毎年栽培してた時期があったのですが、種が古くなったためか発芽せず…だから嬉しいサプライズでした。

不安のメカニズム(その3)

前回、不安から起こる様々な症状とその原因に関する記事の翻訳を載せました(『不安のメカニズム(その2)』)。一般的な症状の中には、場面緘黙の特徴的な症状「声が出なくなる」や緘動の症状である「動けなくなる」はありませんでした。

これらは一般的に出る症状ではないため、不安からおきる症状として広く認識されていないということ…。だから、「わざと話さない」とか「意固地」とか思われてしまうんですね――その反面、家庭や学校外では普通に話せるので、保護者は「今は恥ずかしがり屋でも、成長すれば大丈夫だろう」と思いがちです。

子どもが自分から「学校で話せない」と言い出すことは殆どないと思うので、担任に「学校でひとことも話しません」と指摘されて驚愕する保護者も多いのでは?だからこそ、学校側が「あれっ」と思ったら、放っておかないで保護者に相談して欲しいと思います。

子ども自身は「自分と他の子との違い」に早い時期から敏感に気づいているよう。「なぜ自分は他の子のように話せないのか?できないのか?」――幼児の心の中でそれはとても大きな問題です。が、幼心に「話せないことは悪いこと」と感じ、そのことに触れられることを嫌がる子が多いんじゃないでしょうか?

問題に気づくまでに時間がかかると、かかった時間だけ緘黙が定着してしまい対応がより大変になる可能性があるので、とにかく早期発見が第一。専門家の助言がなくても、子どもの不安を減らす工夫はできるはず。気づいたらすぐ、どうしたらその子が安心できるのか、よく観察してその子に合った対応をすることが大切だと思います。

Country Living誌の記事を翻訳していて気になったのは、「何種類かの症状が重ねて出る人もいる」という部分。不安だから緘黙状態になっている訳ですが、重症の場合は「身体全体が硬直」「動きが緩慢になる」、いわゆる「緘動」の症状が出てしまうことも(これは筋肉の緊張に関係在るんでしょうか?)。

他にも、心臓がドキドキしたり、緊張でお腹が痛くなったり、頭が真っ白になったりすることもあるかと思うんです。そういう時、子どもはそれを隠そうとして、身体がこわばって姿勢がぎこちなくなったりするのでは?授業中にそんな状態だと、相当疲れるはずだし、授業が耳に入らなくなるでしょう。

以前にも書きましたが、私は中学生になるまですごい内弁慶で、非常に大人しい子どもだと思われていました。学校ではとにかく目立ちたくなかったです。

小学校2年生くらいのある日、授業中にお腹が痛くなったんです。「お腹痛~い」「先生に言わなくちゃ、でも怖い」「保健室に連れて行かれるかも」「もしかして盲腸?死んじゃうかも」などと、頭の中は不安でいっぱい。

心臓ではなく頭が鼓動してるような感じで、冷や汗まで出てきたのですが、絶対に気付かれたくない。とにかく平静を装うよう努力しました。休み時間まで多分20分ほどだったと思うのですが、時間が永遠に過ぎないのではないかと思うくらい長かったです。

ところが、チャイムが鳴って授業が終わった途端、私の腹痛はきれいサッパリなくなってしまったのです!(きっと不安のために腹痛が増長されたんでしょう)たしか国語の時間だった覚えがあるのですが、全く授業どころじゃありませんでした。

(この時の先生はそれほど神経の細やかな人ではなかったと思うんですね。まあ、当時はひとクラス45人くらいいたので、授業を進めるのに集中してたのかもしれませんが…。子どもの細かな変化に気づく先生、さり気なく支援できる先生というのは、それほど多くないのかもしれません)

あと、私は授業中に手を挙げることはありましたが、いつも当たらないように願ってました…。答えが解っていても、立ち上がってみんなの前で言うのは恥ずかしい。でも、手を挙げないと解ってないと思われる――胸の中には常にこんな葛藤があったんです。でも、「当てて欲しくない」という気持ちが強いほど、当てられるんですよね…。きっと、隠れよう隠れようとする態度が、かえって悪目立ちしてたんでしょう。

それから、自分ではちゃんと手を挙げてるつもりでも、傍から見ると中途半端な挙げ方だったんだろうなと…。よく観察すれば自信がないのがミエミエだっただろうと思います。小学校までは、休み時間に自分が属する「おとなしい子小グループ」にいる時だけが、ほっとできる時間でした。

緘黙であっても、授業中でも割とリラックスして見え特定の友達となら小声で話せる子、話せなくても休み時間は友達と元気に遊べる子から、緘動で授業中は先生に手を添えてもらわないと字も書けない子まで、緘黙の状態は様々です。

だからこそ、ひとりひとりの子どもをよく観察して、その子にあった対処法・支援法を考えてもらいたいと思います。

緘黙が長期間に渡ると、社会不安障害、パニック障害、強迫性障害(OCD)など不安に起因するメンタルヘルスの問題を併発することが多くなるよう。多分、思春期に入ると「集団の中の自分」を客観的に捉えるようになり、人と比較して「自分ができないこと」を自覚し、自己否定したり、自信をなくして悩み・苦しむことが大きな原因じゃないかと思えるのです。

(緘黙であっても、自己肯定感をキープできることが重要になってくると思います。のびのびできる家庭環境、得意なこと、打ち込めることがあるといいですよね)。

それまで抱えてきた他の不安の症状も、緘黙と同じように悪化したり、固定化してしまうのではないか?そうなると、もう自分ひとりでは克服が難しくなるかもしれません。

複数の不安の症状が表面化し、勉強面で遅れが出たり、登校拒否や不登校になってから保護者が動き出しても、子どもが思春期だと支援に抵抗を覚えることも..。

小学校の低学年くらいまでは、周囲の子どもも「他者と自分の差」にそれほど頓着しないもの。大人のような疑問や偏見はまだなく、「この子はこういう子」と丸ごと受けとめる年齢だと思います(反面、あまり考えずにストレートにものを言うので要注意ですが)。

やはり、早期発見・介入は大切だなと思わずにはいられません。

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不安のメカニズム

不安のメカニズム(その2)

 

不安のメカニズム(その2)

何だかあっという間に2週間以上が過ぎてしまいました。年度末で仕事が忙しかったのと、やっと家のDIY内装を終え、家中の大掃除と片づけに追われていたからなんです。先週の月・火曜日に主人の従弟と初めて会う彼のお嫁さんが家に泊まりに来たんですが、階段のカーペット施工もギリギリセーフ。10日は親戚が6人集まって手巻き寿司を楽しむことができました。さて、不安のメカニズムの続きです。

不安の科学:不安が身体に及ぼす影響 (Country Living誌の記事をざっと訳したものです)

人が不安になるような状況に陥ると、自動的に「Fight or Flight(闘争か逃走)」と呼ばれる連鎖反応が起こる。この反応は神経系が引き起こすため、思考とは無関係に起こる。「自律システム」と呼ばれるこの部位は、交感神経系と副交感神経系との2つに分かれ相互に作用する(例えば、呼吸や心拍など)。不安が引き起こされる状況に陥ったとき、交感神経系が支配し始め、「闘争か逃走」の反応が始まる(これは時に「アドレナリンカスケード」と呼ばれる)。

まず、不安体験は人によってそれぞれ違うことを覚えておこう。以下に並べた症状すべてが出る人もいれば、全く症状がない人、もしくは何種類かの症状が重ねて出る人もいる。また、ここに列挙されていない特異な身体的症状が出ることもある。

1. 胸の痛みや心臓の動悸

  • 心臓発作の兆候だと思うかもしれないが、そうではない。不安を感じている、またはパニック発作を抱えている場合、「Fight or Flight(闘争か逃走)」に備えるため、心臓はより速く鼓動し体により多くの血液を送り込む。
  • この作用は過換気(不安による過呼吸)を引き起こし、酸素過多になることがある。これが、胸の痛みにつながる血管の収縮を引き起こす。
  • 不安によって引き起こされる胸の痛みは、胸の異なる部位で感じられることが多く、痛みは現れたり消えたりする。
  • アドレナリンの急激な上昇は、心臓を傷つけることはない。
  • もし心臓発作ではないかと疑ったとしても、恥じ入る必要はない。多数の人が心臓発作を起こしていると信じ、救急病院に行った報告がある。彼らはそこで問題が完全に心理的なものであると説明される。

2. 息切れ

  • 上記と同じことが、息切れや胸の圧迫感を感じる理由にも当てはまる。
  • また、呼吸することを意識しすぎて、過呼吸になり酸素を摂取しすぎることもある。

3. 肢体への影響や筋肉の痛み

  • 不安は様々な方法で肢体に影響を与える。まず、胸痛と同じ様に酸素を摂取しすぎると、筋肉に刺激や痛みを引き起こすことがある。また、痛みは以下の原因によって引き起こされる可能性がある。
  • ストレスの増加により引き起こされる筋肉の緊張:日常的にストレスを受けると、筋肉が固まって痛みの原因となることがある。
  • 姿勢:不安は人の姿勢にも影響を与える。体の保ち方、座り方、眠り方、歩き方などに影響を及ぼし、筋肉の感じ方を変えるかもしれない。これは身体全体が緊張状態にあるため、通常より動きが速くなったり、遅くなったりして、完全にリラックスできないからだ。
  • 生活の質の低下:不安なときは、身の回りの管理を怠りがちになる。健康的な食事や適度の運動、水分補給など、これらのすべてが肢体の感触に影響を与えうる。

4. 皮膚の痒みや痺れ/ふらつき

  • 不安になると、痺れや疼きのような感覚を覚えることもある。身体のどこでも発生する可能性があるが、顔、手、腕、足に感じることが最も一般的だ。これは「闘争か逃走」を支援する身体の最重要部に血液が急送されることにより起こる。あまり重要でない部位は血液が回らず、脆弱さや、麻痺、痺れを感じたりする。
  • この症状は過換気や酸素摂取量の増加によって、特に肢体や顔に起きることもある。

5. 体温:暑さ、発汗、震え

  • 「アドレナリンラッシュ」に起因する覚醒状態が体温の上昇につながる。体は冷やそうと反応するため、これが発汗に繋がる。
  • こうした発汗が、身体を寒く感じさせる。特にパニック発作の後、体が冷え始めると同時に過熱を防ぐため汗が流れるので、寒さや震えを感じやすい。

6. めまい

  • アドレナリンが増加しパニック状態になると、心臓がより強く鼓動するため血圧が上昇。この血圧の上昇が、ふわふわした感覚やめまいを感じさせる。

7. 頭痛

  • 不安やパニック発作により、ストレスが蓄積されて緊張型頭痛を引き起こす。鈍い痛みも鋭い痛みもあり、さまざまな部位で発生する。

8. 睡眠の問題

  • ストレスや緊張が蓄積すると、心配が絶え間なく続き、気持ちの切り替えができないため、睡眠が困難になることもある。最善の対処法は、心と体を落ち着かせるためにマインドフルネスや瞑想テクニックを試みること。
  • 一方、パニック発作や長びく不安は、身体的にも精神的にも人を疲労困憊させる。このような場合は、体の声に耳を傾け休むべきだ。

9. 胃の不快感

  • 「闘争か逃走」状態の間、血液の流れは必要ない部位――例えば胃から迂回する。このために、不安に襲われると頻繁に胃の中で「蝶」がはためくような感覚にみまわれる。
  • パニック状態になると、急にトイレに行きたくなることもよくあることだ。これは、「闘争か逃走」状態にある時、体がその動きを減速させるかもしれない不要な重量を取り除こうとするからである。
  • 胸の痛みが心臓発作だと誤解されるのと同様、胃に蝶がいるような感覚は嘔吐と誤解されることがある。

10. 聴覚の変化

  • 不安を感じ心臓の鼓動が速くなると、周囲の音に集中するのは難しいかもしれない。反対に、潜在的な危険を過度に警戒している場合は、普段は気にならないような音に非常に敏感になったりする。

11. 目のかすみ

  • アドレナリンラッシュの間は、視力がぼやけることも多い。これは、「闘争か逃走」に備えるため、より多くの光を取り込もうと瞳孔が拡張されるからだ。しかし、光をより多く取り入れることで、視界がぼやけることもある。目のかすみは、過換気によっても引き起こされることがある。

12. 吹き出物やニキビ

  • 不安やストレスが吹き出物を誘発する理由は複数ある。
  • ストレスホルモンが増産され、皮脂の分泌が増えることがある。
  • 発汗が増すため、毛穴が詰まることがある。
  • 気持ちが落ち着かずイライラしているため、顔、首、肩など肌を触ることが多くなる。これによって手についた汚れが肌に移り、吹き出物が出やすくなる。
  1.  過剰な心配や杞憂
  • 不安な状態のとき、最悪のシナリオを思い描いてしまうのはよくあること。自分が狂ってしまうのではないかと恐れる人もいる。今までにないような不安やパニック状態に陥ったとき、この未知の感覚が脳を刺激し、その原因について過剰に心配しすぎることがある。

<不安の症状>

人は心配したりストレスを感じたりすると、多くの場合、身体的、心理的、行動的症状が出る。

最も一般的な身体症状:

  • 心拍数の増加
  • 筋肉の緊張の増加
  • 足の震え
  • 手足の痺れ
  • 過換気(過剰呼吸)
  • めまい
  • 呼吸困難
  • 頻尿感
  • 気分が悪くなる
  • 胸が苦しくなる
  • 緊張性頭痛
  • ホットフラッシュ
  • 発汗が増える
  • 口が渇く
  • 震え
  • 窒息感
  • 動悸

不安がもたらす最も一般的な心理的症状(思考または変化した認識):

  • 抑制力を失うかも/ おかしくなってしまうかもしれないと思う
  • 死んでしまうかもしれないと思う
  • 心臓発作を起こしているかもしれない/病気かもしれない/気分が悪い/脳腫瘍かもしれないと思う
  • 自分の不安を人に見透かされていると感じる
  • 物事がスピードアップ/スローダウンしているように感じる
  • 環境とその中の人たちから隔離されたように感じる
  • 逃げたい/ その状況から抜け出したいと思う
  • イライラして周囲のすべてが危険だと感じる

私たちが不安なときに行う最も一般的な行動は回避である。不安を引き起こす状況を避けることは、即時の救済をもたらすものの、それは短期的な解決策に過ぎない。その時は回避することが最良の策であるように見えるかもしれないが、次に同じような状況に直面したとき不安はまた戻ってくる。回避することは、「危険だ」というメッセージを心理的に強化するだけだ。回避することの問題点は、その状況に対する恐怖の実体や直面したときに何が起こるかを、実際に確かめられないことだ。

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「声が出なくなる(酷い時には体が動かなくなる)」という場面緘黙の症状は、一般的な不安の症状には入っていません。でも、人前で話すことへの不安・恐怖を回避するのが緘黙です。

最後の部分を読むと、回避を繰り返すことによって「人前で話すことは危険」というメッセージが強化され、よりいっそう話せなくなるということが理解できます。緘黙が強化され、固定してしまわないうちに、少しずつ実際に声を出してみて「な~んだ、思ったほど怖くないぞ」という体験を積み重ねていくことが大事なんだなと改めて思います。

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