息子の緘黙・学童期 7~8歳(その14)安心できる人と空間

早春の花が次々と咲ほころぶ中、寒さがぶり返して今日は雪が降りました。明日の予報もまた雪マークですが、積もりはしないよう。桃の節句も終わり、かなり日が長くなってきています。

   

亡き母が大事にしていたお雛様といただきもののお茶菓子

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息子の緘黙話しの続きです。

2年生は進歩が止まってしまった感のある学年ではあったのですが、それなりの進歩もありました。

新たに日本から来た転入生と仲良くなって(転入生は自分の過去を知らないと思いこんでいて、アプローチしやすいらしい)、春休みに一緒に公園で遊んだりしました。

なんせ来たばかりなので、当然英語もあまりしゃべれない状態。母子ともに英語での生活に不慣れでした。

息子がリードして英語で積極的に話しかけ、売店でその子の分までアイスクリームを注文した時にはビックリ!「こうやって買うんだよ」と自慢したかったんでしょうね。

その子のお母さんは赤ちゃんを産んだばかりで、息子たちにはあまり注意が向きません。それも息子が大きな声を出したり、気兼ねせず会話したりできる要因だったかも。

よく緘黙児はコントロールフリークと言われますが、自分が主導権を握っている状態だと不安がなくなるよう。学校では借りてきた猫のようにしているのに、こんなに変わるんだ――その豹変ぶりにはしばしば驚かされました。

うんと年下の子や、英語やイギリスでの生活に不慣れな転入生やその母親、怖くない大人に対しては安心――本人がそう意識していなくても、自然に感じ取って反応している様でした。

また、この頃息子が安心できる場所に、自家用車の中というのがありました。運転席には私が座っているし、自分と友達が座っている後部座席はスモークガラスなので安心感が倍増。外からは自分の姿が見えないから、隠れているような感覚だったのかなと思います。

同じ音楽教室に通っていて、B君を通じて友だちになったクラスメイトのS君(お互いの家を行き来する仲で、S君ママとも話せていた)は、かなりのいたずら好きでした。窓を半分くらい開けて、近くを歩いている人に向かって、

「こんにちは、マダム!」

そう大声で叫び、姿を見られないように頭を引っ込めるのです。

それを何度も繰り返しながら、移動する車の中で大笑い。

そのうちに息子も笑いだして、いつの間にかいっしょにゲームに参加しているじゃないですか!楽しい雰囲気だと、普段できないことができてしまうんですね。

ひょんなきっかけで、安心できる場所や人が判明したりするものです。もし判明したら、そのシチュエーションをスモールステップに利用してみない手はありません。

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