2019年SMiRAコンファレンス(その2)SMとASD


講演1:場面緘黙と自閉症スペクトラム障害:コミュニケーションに影響を与える二つの症状:  類似点、相違点、重複部分 Selective Mutism and Autism Two conditions affecting communication: Similarities, differences and overlap

イングランド北西部のマンチェスター市に勤務する教育心理士のクレアさん

講演の一番バッターは、昨年のコンファレンスでも『SMとASDの併存(詳しくは『2018年SMiRAコンファレンス(その5)』をご参照ください)』というタイトルで短い報告をしてくれた教育心理学者のクレア・キャロルさん。今年はそのテーマをもっと掘り下げて、より詳しく説明してくれました(資料は、クレアさんが勤務するマンチェスター市のOne Educationスキームから)。

今回のコンファレンスで最も注目を集めた議題なので、複数回に分けてお伝えしたいと思います。

まずはクレアさんの紹介から。

クレアさんは2000年に教育心理士の仕事を始め、2004年に自閉症の専門家に。場面緘黙の研修を受けたのは2014年とのこと。

クレアさんの長男、グレッグ君(仮名17歳)は、SMとASDの両方を抱えています。ASDの診断は幼少の頃におりたものの、SMは10歳(2012年?)になるまで診断されなかったとか。

(イギリスでは2006年にTVで場面緘黙のドキュメンタリー番組が放送されてから、少しずつ場面緘黙が知られるようになりました。私の息子が2005年春にSMを発症した当時は、SENCOを含む学校関係者も全く知識がなかったのです)。

グレッグ君は家の外では話さなかったものの、学校では答えが明確な質問には、声を出して答えることができていたそう。クレアさんは「緘黙児は学校で全く話さない」と思い込んでおり、長年息子さんの緘黙に気付いてあげられなかったことを悔やんでいました。

当時は専門家の間でも場面緘黙のトレーニングは殆どなかったそうです。早期発見が重要なのに10歳まで診断されなかったことを後悔し、「誰にも同じ思いをして欲しくない」と。その思いが、このSM とASDの研究に繋がっているよう。

SMiRA委員会のメンバーは、自分の子どもがSMだった、または現在も当事者である方が殆ど。それだけに、研究や啓蒙活動にも熱が入るんだと思います。

講演の内容は:

  • 自閉症とは何か? 場面緘黙とは何か?
  • 何故この二つは混同されるのか?
  • 違いは何か?
  • 類似性は何か?
  • 重複する部分はあるのか?
  • 次にすべきこと

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2019年SMiRAコンファレンス(その1)

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