悪化するコロナ禍とメンタルヘルス


 

日本でもニュースになっていると思いますが、急拡大しているコロナ変異種の感染を防ぐため、ロンドンを含むイングランド南東部が急遽ロックダウンされました。先週の土曜日に何の前触れもなく、いきなり…。

感染率が再び上昇してきて、みんな危ないなとは感じていました。だから、私の周りでもクリスマスに親戚や友人と集まるのをやめた人が多数。我が家でも金曜の夜、主人が実家に電話してキャンセルの提案をしたんです。

でも、「一回目のワクチン接種は済ませたし、感染対策を万全にするから来て」と押し切られ、土曜の朝も感染対策の話をしていました。そうしたら、午後4時にいきなり警戒レベル4(それまで3が最高)との発表が!

義父母のところは警戒レベル2なので、クリスマス当日のみ1家族だけゲストを招くことが可能です。でも、宿泊は不可のため義妹家族もキャンセルする羽目に…。二人とも落胆が大きかったよう。

科学者達はクリスマスの規制緩和(イギリス全土でクリスマス前後5日間限定で3世帯が合流可)は危険だと、ずっと警鐘を鳴らしていました。ウェールズとスコットランドの首長は、先週頭に方向転換。でも、ジョンソン首相は動きませんでした。それが、感染が急増してから、いきなり180度変更…。

新たな変異種はすでに9月半ばに発見され、じわじわ拡大していたんだとか。感染が止められなくなってからロックダウンしても遅すぎる!ジョンソン首相の政策はいつも後手後手。政府への信用は地に落ちています。きっと、世界もそう見てることでしょう…。

変異種の感染力は従来種の7割増とのこと!TVでハンコック保健相が「感染防止はお手上げ状態」と告白したのを観て、本当にぞっとしました(それでも、町にはいまだにマスクをしていない人がいるんです!)

私が勤める学校でコロナ感染者が出てから2週間半――その間にウォーキング仲間の中学生の娘さんのBFが陽性になり、家族全員が隔離してPCR検査。別の友達もその友達が突然嘔吐・頭痛に襲われ、念のためPCR検査…。幸い、全員陰性でしたが、いよいよ感染が身近に迫ってきた感じです。

警戒レベル4だと、必需品の買いだしと運動以外の外出は禁止。でも、一緒に住んでいる家族以外に、ひとりの人と外で会うことができます。が、その際もマスクと2mの距離を保つことが必須。今までも大変だったのに、更に厳しい状況に突入してしまいました…。

現在のところ、クリスマス翌日にイングランド全域の3度目のロックダウンが囁かれています。専門家たちは4月になるまでは過酷な状況が続くだろうと。

この急な政策変更で、クリスマス前のかきいれ時だった商店やサービスは大打撃。クリスマス用に仕入れた商品やストックが無駄になってしまいました。ただでさえ大変な年だったのに、その心情や経済状況を思うとやり切れません。

また、この緊急処置でクリスマスを独りぼっちで過ごさなければならない人が大量に出現。寒くて暗いイギリスの冬、明るいニュースや希望が全く見えない中、クリスマスだけが唯一の楽しみだったのに…。

長びくコロナ禍で人々の心がすでに疲弊しているところへ、もっと強力な変異種の出現。みんなの心が折れてしまわないか本当に心配です。心が疲弊していると、人のことを思いやることが難しくなりますよね…。

先週、最後の生徒のオンライン授業を終えて少しクリスマスの話をしたら、

「私が親族にコロナを感染させないか心配なの」と言うのです…。

12歳の女の子でも、楽しみなはずのクリスマスを前に大きな不安を抱えている――大人も子どもも同じように不安の渦の中。例え子どもが何も言わなくても、心のケアを怠らないことが重要だと思いました。

政府は教育に重きをおいて、9月の新学期から学校閉鎖をせずにやってきました。でも、殆どの地区の学校でコロナ感染による一部閉鎖が日常茶飯事になっているのです。子ども達は毎日不安の中で学校に通っている訳ですが、友達や先生と会えることが心のケアにも繋がっているし…。

こんな状況で多感な時期を過ごさなければならない子どもたち。この体験がトラウマになったり、将来に影響することがなければいいのですが…。

今まさに、メンタルヘルスケアの必要性をひしひしと感じています。イギリス人にとっては1年最大の祝日であるクリスマス。今年は集うことが難しいけれど、誰もが美味しいものを好きなだけ食べて、温かく気持ちよく過ごせるよう願っています。

皆さんも良いクリスマスを。

    息子が3歳の時、幼稚園で作ってくれたクリスマス飾り。あれからもう17年。大学から帰省した息子がいるだけで、我が家はぱっと明るくなりました

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