息子の緘黙・学童期 7~8歳(その15)自転車の練習

イギリスでは寒さは緩んできたものの、雨の多い肌寒い天気が続いています。先週の水曜日、雪がちらつく夜に『トーベ・ヤンソンの素晴らしき人生』と題したトークイベントに参加して、素敵な時間を過ごしました。そうしたら、翌日の誕生日から予期せずムーミン関連のグッズをたくさんもらうことに。偶然って不思議ですね。

    親密なトークイベントが行われたのは、私が結婚式を挙げた会場。左がトーベの姪のソフィアさん、右が出版社のナットさん。右のグッズは日本から

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息子の緘黙話の続きです。

中古の自転車を買って、息子が自転車に乗る練習をし始めたのは確か6歳になる前だったと記憶しています。

もちろん補助輪付きで始めたのですが、補助輪が外せるまでに延々と時間がかかったことだけは、よーく覚えています。

息子は足はまあまあ速くてバランス感覚はいいんですが、とにかく身体が固い。ぶきっちょなところもあるし、運動神経は良くないと思います。というか、不安からか新しいことになかなか挑戦しないので、一体どの程度運動神経が良い/ 悪いのか判断しかねていました。

例えば、男の子の友だちと公園に行くと、彼らは遊具の屋根に飛び乗って、屋根と屋根の間をひょいひょい渡ったりすることも。でも、息子はなかなか屋根に上ろうとしないんです。

皆がするように塀をひょいっと飛び越えたりもしないし…。へっぴり腰でやっと屋根に上ったと思ったら、おそるおそる歩いてるし…。慎重すぎるのか?それともできないのか?

ちなみに、7歳になったころ、身体を使った運動をさせようと息子を説き伏せてトランポリン教室に通わせてみました。が、どうしても合わなかったようで長続きしませんでした(^^;

その点、音楽の習い事は長続きしたので、やはり適正というものがありますね。

話を自転車に戻すと、ある程度慣れて速く走れるようになった時点で、補助輪を外してみました。「ちゃんと後ろを支えてるから大丈夫だよ」と言いながら何度か一緒に走った後、息子に気づかれない様に手を放してみたんです。

「あー、できたね!」と、後ろからすかさず褒め言葉をかけました。

が、途中まですいすい走っていたものの、最後にバランスを崩して倒れそうに…。ケガはしませんでしたが、私がなにもいわずに手を離したのがショックだったよう…誉め言葉も全然効かなかった(^^;

ちょっと大きめの自転車だったので、地面に足がつかない状態だったのも恐怖だったかもしれません。

このあと、補助輪なしではもう乗ろうとしなくなりました。すぐ補助輪をつけなおして、「また練習しようよ~」と折に触れてしつこく誘う私。

自転車で走ることは好きだったみたいで、気が向くと家の前の道を一人で何往復もしていました。

そうすると近所の人や子どもと出会う機会が多くなります。

ある夕方、ひとりで道の端まで行った息子。家の前に立っている私のところに戻ってきて、

「マミー、危機一髪だった」

「どうしたの?」

「どっかの子が『お前なにやってんだ?』って聞いてきた。だから、『別に、なんにも』と言って急いで引き返してきた」と。

(そうか、全く知らない子とも話せたんだね)

その会話をしている間にお隣のお爺さんが出てきて、挨拶。

息子は小声で「Oh, bother(うざっ)」と呟きながらも、ペコンと頭を下げて私と日本語で話し続けたのでした。

それから、補助輪を一つだけ外す、またつける――と繰り返している内になんと補助輪が壊れてしまいました(*_*; もう取り付けられない!

それで、補助輪なしで乗らざるを得なくなり、ちゃんと乗れるようになったのです。それは7歳を過ぎてからのことだったと思うのですが…。とにかく疲れました。

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