マギー・ジョンソンさんの『小学校中・高学年&ティーンの支援』(その4)


この3月に開催されたSMIRAコンファレンスで、イギリスの緘黙治療の第一人者、マギー・ジョンソンさんが、小学校中・高学年&ティーンのための支援方法について講演されました。その内容をKnetと拙ブログに公開する許可をマギーさんから得ましたので、概要を少しずつ翻訳してご紹介したいと思います。

なお、内容の著作権はマギーさんに属しますので、この記事の転記や引用は固くお断りします。年が上の子どもへの支援の詳細は、緘黙支援のバイブルと呼ばれるマギーさんとアリソン・ウィンジェンズさんの著書『場面緘黙リソースマニュアル(Selective Mutism Resource Manual Speechmark社)』に掲載されていますの第二版(2015年春/夏出版予定)に新項目として掲載される予定です

《緘黙に苦しむ小学校中・高学年生&ティーンの支援》

場面緘黙アドバイザリーサービス 言語療法士マギー・ジョンソン著/ ケント州コミュニティヘルスNHSトラスト

恐怖症

セカンダリースクールの子ども(12~16歳・日本では中1~高1に当たります)と、恐怖症について話し合う方法。子どもの承諾があれば、保護者、友達、兄弟姉妹も参加可能です。

<恐怖症について話し合う>

1) 怖いと感じるもの、感じないものを分類

下記の中から怖いと感じるもの、感じないものを、子どもに分類させる(正しい答えはないので、自分の気持ちに正直に答える)。

(例) サメ、水、車、トラ、ピエロ、子ネコ、橋、野菜、ボタン、警察官など

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・        怖くない                   水、ピエロ 、子ネコ、野菜、ボタン、警察官                                 怖い           サメ、車、トラ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・          2) ディスカッション1

上記に挙げた全ての項目は、現実的な危険の有無に関係なく、ある人たちにはパニックを起こす原因となります。多くの人がボタンやネコ、ある種の野菜などへの恐怖症を持っています。

脳はどんなものでも、危険なもの・脅威としてプログラミングすることができるのです。そのため、私達はパニックをおこし、恐怖を引き起こすものや出来事をなんとか避けようとします。

それと同時に、どのように対処するか学び、コントロールできると感じていれば、サメやトラなどを全く恐れない人もいるのです。

3) ディスカッション2

次に、あなた自身に起こったこと--「話すこと」をリストに加えます。

あなたは常にパニックを感じている訳ではなく、多分できるだけそれを回避することで、「話すことへの恐怖」に対処することを学んだのです--私がサメが出没する海で泳いだり、子ネコ恐怖症の人がペットショップに行くのを避けるのと同じように。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
怖くない                                  水 、ピエロ、子ネコ、橋、野菜、ボタン、警察官              怖い                     サメ、車、トラ、話すこと

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      4) 結論

危険についての認識は人によって異なる。

安全と感じることができるには:
1) ルールに従う (例: 道路を横断するなど)
2) 知識と経験を得る (例: 綱渡り、ライオンの調教師など)
3) 医学的(例: 喘息、ハチ刺され、ナッツアレルギーなど)もしくは、他の恐怖症と同様に心理的にリアクションを抑制する方法を学ぶ

*みく注: マギーさんは場面緘黙を恐怖症と捕らえると判りやすいとアドバイスしています(イギリスでは場面緘黙は「人前で話すことへの」恐怖のためにおきる症状であり、心理的な病気ではないという捉え方が強いように感じます)。余談ですが、ボタン恐怖症なんて最近まで聞いたことがなかったのに、実はイギリス人のママ友がそうであることが判明。普通に2、3個ついてるのは大丈夫らしいんですが、いっぱい集まってるとゾゾッとするそうで、ボタンのついている服はなるべく避けているんだとか…。私は田舎育ちで、虫とか昆虫とか慣れているハズなのに、ミミズのようなヌメヌメした動物を見るとゾゾっときます。小学校の同級生に蝶が苦手な子がいて、彼女が神経質なまでに蝶を避けていた様子を今でも覚えています。恐怖症って不思議ですね。

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