イギリスでは先週末に夏時間から冬時間に切り替わり、時計を1時間遅らせました。お陰で朝起きる時は比較的明るいのですが、夕方は4時すぎるとつるべ落とし的に暗くなってしまいます。あ~っ、また長くて暗いイギリスの冬が始まるんだなと思うと、ちょっと憂鬱…。でも、今のところ秋晴れの日もあるし、紅葉が美しい季節です。
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10月は場面緘黙の啓蒙月間です。アメリカのケリー・メルホーンさんが毎年恒例のSM H.E.L.P. 10月サミットを開催。今年はASD(自閉症スペクタル)との併存と場面緘黙に付随して起こる可能性がある他の不安障害に焦点を当て、専門家を含む8名のゲストを迎えてケリーさんとの対談形式で行われました。
講演者 1 :ケリー・メルホーン
SM H.E.L.P.の主催者。場面緘黙の診断を持つ子どもの母親で、緘黙の子どもやティーンの治療の専門機関に公認された行動分析士補でもある。過去 6 年の間 SM について多くのことを学び、情報を発信してきた。
場面緘黙の子どもが持つ特性や症状
娘の診断が下りたのは4歳半のことですが、もっと小さい頃から兆候がありました。現在は小学6年生になり(注: 米の学校システムは日本と異なります)、治療を続けて6年。幼少の頃は話せないことの他に下記の特性・症状が目立ちました。
- 質問に応答することが困難
- 自発的に会話をすることが困難
- 非言語コミュニケーションをとることが困難
- 身体がフリーズしたり、動くことも難しくなったりする
- 不安な時、対応が遅い
- 通常のアイコンタクトが困難
これらは話せない場所(学校など)のみで起き、安心できる場所(家庭)では起こりませんでした。従って、不安からくる症状であることは明確。でも、年齢が上がるにつれて、これらの特性が徐々に変化していき、ちょっと挑戦的なものになっていったのです。
娘は頭痛や腹痛を訴えることが多くなり、自らの感情をコントロールすることが難しいようでした。特に、学校から帰宅した後や夜寝る前に癇癪を起こすことが増えていきました。
そこで、2019年に場面緘黙協会のコンファレンスに参加し、緘黙の背景にある不安が引き起こす特性について更に学びました。
娘に当てはまったのは、
- 人や物事をコントロールしようとする
- 反抗的な態度
- 扇動的な態度
- 怒りっぽい/ 癇癪を起こす
- 完全主義の傾向
娘に当てはまらなかったものは、
- 集中することが困難
- 睡眠の乱れ
- 公衆の前で食べることやトイレに行くことが困難
これらの症状や特性に悩まされている保護者の皆さんは安心して下さい。不安が要因となって起こるのです。私自身、そのことを理解するのに随分時間がかかりましたが、それが解ったとき安心でき、「私はダメな母親なんだ」と自分を責めるのを止めることができました。
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みく注:
ケリーさんのリストには感覚過敏が入っていませんが、こうやってまとめてみると解りやすいですね。腹痛などの身体症状が出る、感情のコントロールが難しい、登校渋りなどもリストに入るかも。私も息子が緘黙だった頃(4歳半~10歳頃まで)、様々な特性や症状に悩まされたものです。
「自分の育て方が悪いのではないか?」 保護者はどうしてもそう思ってしまいがち。情報共有・交換することで、自分だけではないと安心でき、解決策も見つかるかもしれません。そういう意味でも、情報を共有できる場所があることはとても大切だと思います。
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