息子の緘黙・幼児期3~4歳(その1)

 

息子の3歳の誕生日は夏らしい好天に恵まれました。自宅の小さな中庭に遊具を並べ、気心のしれた友達7、8人とママ達を招いて午後の誕生会。リラックスして楽しい時間を過ごすことができました。

9月から新年度が始まると、一番仲良しだった日本人の友達がフルタイムで幼稚園に通いはじめ、平日いっしょに遊べなくなってしまいました。プレイグループには引き続き週3回ほど通ったものの、親しい子たちが入園してゴッソリ抜けてしまい、遊び相手不足に…。

イギリスでは公立の幼稚園は3歳から、小学校は4歳から(学年内に5歳になる子ども対象)です。なので、息子自身も入園する年齢だったのですが、息子の幼稚園は誕生日が早い順から1週間に2名ずつ入れていくという方針。8月中旬生まれの息子の番が来るのは、10月中旬と一番最後なのでした。

入園までの時間がぽっかり空いてしまったため、9月のはじめに予定されていた3歳時検診を済ませた後、私と息子だけで1年半ぶりに日本に里帰りすることに。

3歳児検診ってどんなことしたんだっけ、と母子手帳を調べてみると…

  1. 粗大運動
  2. 微細運動
  3. ことば/言語
  4. 行動
  5. 排泄

発達のチェックポイントは上記の5項目。優しそうな女性の小児医さんに誘導されて、歩いたり、ホップしたり、丸などの形を真似して描いたり。個室だし、私が一緒で安心できたのか、臆することなくすんなりこなした記憶があります。手帳には、すべて年齢に見合った発達に○がつけられていました。

ことばの発達については、当時息子は90%くらい日本語で話してたんですよね…。検査では医師の質問を私が和訳して息子に訊き、その答えを英訳して伝えるという。この年齢だと3語以上の文章で話す時期ですが、「こんなんでちゃんと判るの?」と疑問に思いました。

でも、私が心配していたのは言葉の発達よりも、息子の引っ込み思案な性格でした。新しい環境に慣れにくく、新しいことにチェレンジするのを躊躇し、慣れた玩具や遊びを好む傾向が強くなっていたからです。女医さんの「何か困っていることはある?」という問いかけに、こんなに引っ込み思案で大丈夫なのか相談しました。

その頃、BBCテレビで『Child of Our Time』という人気番組シリーズを放送していました。2000年にスタートしたこの番組は、ミレニアムに誕生した25人の子どもの成長を、20年かけて追跡調査していくというもの。子どもの性格や社交性にスポットを当てた回で、専門家が「幼児期に形成された性格や社交性が大人になっても続く」というようなことを話していたため、「この子はずーっと引っ込み思案のまま?」と、めちゃくちゃ気になっていたのです。

うろ覚えなのですが、女医さんからは心配し過ぎないなよう言われたような。母子手帳の備考のところには、「大人しいけれど、能力はちゃんと持っている」とあり、その後に「社会的には引っ込み思案」との記述…。ちなみに、当時から痩せぽっちで体重は14キロ弱でした。

さあ、次は日本まで飛行機の長旅です!息子の初めての里帰り(息子の緘黙・幼児期1~2(その3))では、スチュワーデスさんに驚かれ、他の乗客に「可哀想なくらい泣いてたね~」と声をかけられるほど超大泣き…。今回は主人はいないし、私一人でどうしたものかと、乗る前から戦々恐々としていました。

息子のお気に入りの玩具、お菓子、絵本、食料品など、思いつくものを全部バッグに詰めこみ、イザ搭乗。すると、成長したためなのか、驚くほどスンナリと順応(?)できたのです。

まずは、キッズセットを持ってきてくれたスチュワーデスさんに笑顔で挨拶し、褒められるという幸先のいいスタート。もらった玩具で遊んだり、持参した絵本を読んだり、アニメ映画を観たり。キッズミールもちゃんと食べることができました。1歳半の時のように、機内を行ったり来たりすることはなかったのですが、よく喋って何だかハイテンションだったような…。静かになったなと思ったら、いつの間にか眠ていて、嬉しい驚き!(以前はこういう状況ではウトウトするだけでちゃんと眠れず、疲れて泣き叫ぶというパターンだった)

着陸時にはやはり耳が痛くなって泣きましたが、予め飴を舐めさせておいたためか、先回と比べたらもう楽勝という感じ!着陸後に、何故かはしゃいで足で前の席をぐいぐい押すというエピソードも。その席に座っていた年配の女性にお詫びすると、「(子どもは)おひとり?」と訊かれ、「はい、そうです」と答えたら、「やっぱりね」と言われてしまいました…。ひとりっ子なので甘やかしていると思われたんでしょうね。

故郷で初めて会った人達にもとても愛想が良く、3歳になって成長したんだなと感激。ただひとつ気になったのは、教師をしていた父親に「この子は日本語ばかりだけれど、幼稚園で困るんじゃないか?ちゃんとイギリス人として英語で育てたほうがいい」と言われたことでした。

私は幼稚園に入ったら英語ばかりだから、自然に話すようになる。そんな環境で日本語をキープできるよう、幼稚園でも日本人の友だちができるといいな、などと気楽に考えていたのでした。

 

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息子の緘黙・幼児期3~4歳(その1)」への2件のフィードバック

  1. こんにちは。ひろえです。
    私の息子が3歳半なのでちょうど気になっていたことでした。
    先日、主に偏食について専門家に息子をつれて診てもらったところ、この年齢であればありがち
    な事と言われ、その対処法などを教えてもらったところです。
    我が家の場合は、子供が食べれる食事ばかりを与えていて親と子供の食事が
    異なっていたのですが、子供が好んで食べる食事と親と同じ食事の2種類をプレートに載せて出すとの事でした。親が美味しそうに食べ、子供には強制はしないようにと言われました。
    身長、体重は標準で、活動的であればシリアスに考えなくても良いという感じみたいです。
    診察は、子供の様子を親に聞くというのと、子供におもちゃを与え遊びかたや色や形を聞く、指さしで回答できるのはしていましたが、返事をするものは答えることが出来ず、私が代わりに質問すると私の膝に顔をうずめ、答えていて簡単な返事も出来ませんでした。
    診察としては、とっても内気で親への依頼心が強いのでお友達とのかかわりを増やし小さなグループで遊ばせるようにすると良いと言われました。保育園では、トイレというのも先生に伝えることができる日もあれば、気がついてくれるまで我慢している日もあるようです。保育園自体には慣れてきていて大好きなお友達も数人できた中でリラックスした笑顔をみせるようになってきています。
    ただ、来年の頭に、日本に帰国することになりそうで、環境が変わることがどのように影響するのかちょっと気になっています。2歳から3歳にかけて外出先では最低1回は起こっていた癇癪がほぼ
    無くなり、精神的に随分と楽になりました。

    ゴールドコーストは秋を迎え、肌寒い日が続いていましたが、昨日、今日と暖かくで気持ちの良い
    天気です。
    またブログにお邪魔させていただきます。

  2. ひろえさん、コメントありがとうございます。

    ゴールドコーストにお住いなんですね。夏にクリスマスを迎えるって、どんな感じなんでしょう?(サンタがサーフィンに乗ってやってくるって本当ですか?)

    イギリスでは、子どもと親が別の時間に食事をすることって多いようです。子どもは5時半か6時頃ファーストフード的なものを食べて、大人は子どもが寝た後にゆっくり食事をするというパターン…。大人には好都合かもしれませんが、これを長く続けると子どもの味覚が育たないような気がします。

    診察をしてくださったお医者さん、優しそうな方でしたか?また、診察室は落ち着いた感じだったでしょうか?敏感な子どもは周りの環境に左右されやすく、相手の大人と気が合いそうかどうか瞬時に判断すると思います。また、時間が立つと徐々に警戒心が解けることも多いと思うんですが、診察は短時間ですものね…。

    保育園での生活に慣れてきたということで、良かったですね。お友達ができて笑顔が出てきたのは本当に嬉しいニュースです。

    来年帰国なさるんですか?日本語環境に変わることがプラスになるかもしれませんね。3、4歳はまだまだ小さいので、別に幼稚園にも行かなくていい年齢だと思います。イギリスの学校は5歳になる年から始まるのですが、今考えると学校を始めるには早かったなと…。また、もっと小さい面倒見のいい学校を選べればよかったなとも思っています。子どもの性格に合った学校というのはなかなか難しいですが、家庭で楽しい体験を積み重ねて自信をつけられるといいですね。ゴールドコーストでの残りの暮らしを、思い切り楽しんでくださいね。

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