場面緘黙とは?(その4)

マギー・ジョンソンさんのワークショップから(その2)

場面緘黙の支援を始めるにあたり、

まず第一に、純粋な場面緘黙かどうか、他に併存している問題はないかを見分けることが重要。

純粋な場面緘黙児は、話せる人のパターンが大体決まっていて、話せる人とは年齢にあった会話力&ソーシャルスキルを持っていることが前提とされる。

純粋な緘黙の場合は、緘黙に対する取り組みだけでいいが、その他の場合(3、4、5)はそれぞれ併存している問題への対処が必要になる。純粋な緘黙に比べ、回復はゆっくりになる傾向が強い。

また、場面緘黙は心理的な問題であり、子どもの気分に左右される感情的な問題ではないこと(例えば、機嫌が悪いときに緘黙になるということはない)に注意。

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うちの息子の場合は、

3)の「英語が第二言語」、というバイリンガル環境が大きく影響したと思っています。

母親の私が日本人なので、赤ちゃんの時から日本語で話しかけ、イギリス人の夫(大学で日本語専攻)には「必ず英語で!」と念をおしてたんですが…。

しゃべり始めたときは、やはり日本語が先に出てきて、夫はいつの間にか日本語で話していました。でも、周りはイギリス人ばかりだったので、そのうちに英語も自然に話すようになると思っていたのです。

2歳になる前に現在の家に引っ越し、初めて親しい日本人の友達ができました。3歳になって幼稚園に入る頃には、日本語75%、英語25%くらいの割合だったように思います。

入園3ヶ月目に日本人の男の子がクラスに入り、即親友に。でも、台湾人の男の子も交えて3人で遊んでいたので、英語力もかなりついてきていました。

そして、4歳半で小学校に入学。親友とは違うクラスになって不安だったところに、英語の問題が浮上してきたのでした。

息子の学校では、早生まれの子は9月でなく1月入学という制度。そのうえ誕生日順に日にちをずらしてクラスに入れていくので、8月生まれの息子は1月下旬に最後に入ることに。もう友達関係がかなりできあがったクラスに入らなくてはならず、随分気後れしたと思います。

この年齢の子どもは、数ヶ月違うだけで体の大きさも、言語能力も、できることも随分違います。小さくて繊細な息子は、クラスのみんなが英語でベラベラしゃべっているのを見て、かなり萎縮したようでした。

登校一日目を終えたひと言目が、「マミー、僕の英語みんなみたいに上手じゃない…」でした。

息子の小学校は多国籍の子ども達が集まっていて、入学時に英語ができない子は結構いたはず—でも、普段から自己評価のひくい彼は、「自分が一番ダメ」と思い込んでしまったようでした。

新しい環境への不安に言葉の不安が重なって自己評価がぐぐっと下がり、毎日ものすごく不安だったんだろうなと思います。

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