2月はいろいろな出来事があって、ただでさえ短い月なのに、あっという間に終わろうとしています。イギリスでは春めいた気候から、また寒さが戻ってきました。
学校の休みと重なった今年のバレンタイン。主人も休みを取っていたので森へ散歩に出かけました
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私が住んでいる地区では子どもの音楽教育に熱心で、毎週土曜日に音楽教室(4~6歳まで)を開催。この年齢の地元の小学生なら、誰でも入れます。内容は歌が中心で、あとはタンバリンやカスタネットを演奏する程度ですが、毎年発表会も。
そして、小学2年(7歳になる年)の春期から、楽器(バイオリン、コルネット、フルートの中から選択)の個人指導を開始。ある程度うまくなったら、吹奏楽と管弦楽に分かれて、能力別のブラスバンドやオーケストラにも入団できます。
楽器のトライアルで息子はコロネット(トランペットより小さいので児童向)を選びました。理由は、初めて挑戦したのに結構音が出て、先生に褒められたから。また、人前で口を使って「吹く」ことが、「話す」練習になるのではないかと考えたからでした。
吹奏楽器のレッスンは、車で15分ほどのところにある地元のセカンダリースクールを借りて行われていました。この時から、私たち夫婦は息子の送り迎えを9年ほど続けるはめに…。
この頃、息子の学校での緘黙症状は「囁き」から「普通の声」へと前進し、教室で先生たちと短いやり取りをすることができていました。
50分の1対1のレッスンだったら、わりと早く慣れてコルネットの先生とも自然に会話ができるようになるかも?
そう考えて、最初は場面緘黙のことを告げませんでした。もし問題が出てきたらその時に対処すればいいやと、ごく気楽に考えていたのです。
初めてのレッスンは私たち夫婦も同席。6歳児なので特別なことではなかったと思うのですが、殆どの子は最初からひとりで行けてたかも。
息子は返事をしないものの、先生の言葉に頷きながら最初から音を出すことができていました。いっぱい褒めてもらった上、新品のコルネットを貸りて帰ることができ、自宅でも上機嫌で練習。真新しい練習帳にはexcellent(優秀)と記されていて、私も嬉しくなってしまったことを今でも鮮明に覚えています。
ちなみに、試しに私も吹いてみたら、全く音が出せず(主人はもう少しマシでしたが)…。息子はそれを見て得意そう。自信のない子どもにとって、こういう体験こそが重要なのかもしれませんね。
翌週のレッスンでは主人が教室で付き添いましたが、3回目のレッスンからはひとりで受けられるように。
私たちがいない方が気楽かも。先生と話せたかな?
期待しながら待っていたのですが、学期末に先生に訊くと一度も会話できていないとのこと…。うーん、やっぱり壁は厚かった(連絡帳にひと言書いてくれても良かったのにな(^^;)。
レッスンは上手くいっていたし、先生は息子が話さないことをさほど気にかけていない様子。子どもを見守ってくれるタイプなんだなと、安心できました。
その時に、初めて場面緘黙のことを手短に説明しました。話さないのは先生のせいではなく不安からだということ。返事をしなくても、本当は話しかけられるのが嬉しいということを強調し、息子のことをお願いしたのでした。
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