家族で8日間ほど北欧を旅行していて、またまた更新が遅れてしまいました。ストックホルムからロンドン行きの便が遅れ、火曜日の午前0時半頃にやっと自宅に帰りついて、即ベッドへ。翌日からいつもの日常生活に戻ったと思っていたら、突然の訃報が舞い込んできました。
ここ2年ほど、お誕生日のサマーガーデンパーティーに招待してくださった年上の友人が、病気で急逝されたとのこと…。
あまりに突然だったので、一瞬何のことか理解できず…。その時一緒にいた友達にも心配をかけてしまいました。旅先で倒れられて入院され、手術のかいもなく亡くなられたそうです。
昨日、お葬式と自宅でのお別れ会に行ってきました。昨年の誕生パーティーの時のように、空は青く澄み渡り、雲ひとつない快晴。明るいチャペルに彼女の好きだったプッチーニの曲が響き渡り、とても温かで親密な雰囲気の中で、式がとり行われました。
お棺の上には白と黄色のバラの花。いつも朗らかで明るく、とてもチャーミングだった彼女にふさわしいアレンジでした。イギリス国内だけでなく、日本やヨーロッパから駆けつけた参列者もいて、人との繋がりを大切にしていた彼女の温かな人柄が忍ばれました。
でも、直接お顔を見てお別れした訳ではないので、なんだか白昼夢をみているよう…。
彼女が大事にしていたお庭で行われたお別れ会は、いつものホステス役がいなくて、ぽっかり空洞が空いたみたいな感じでした…。キッチンで料理の腕を振るい、にこやかに庭に運んでくる姿がどこにもない。手伝いの指示をだしたり、賑やかに話題を振りまいてくれる人がもういない。
庭のテーブルに並べられた外注の料理や使い捨ての紙皿を見て、いかに彼女が心をこめて料理を作り、細やかな心遣いで盛り付けや食器選びをしていたか、思い知らされたような気がしました。もうあんな風に、彼女の手料理がここに並ぶことは二度とない--ご自慢の菜園も雑草におおわれ、主人不在の大きさを物語っているかのようで…。
どうしてもっと頻繁に連絡しなかったのか、悔やんでも悔やみきれず。いつもあると思っている当たり前の日常の脆さ、危うさを思い知った気がしています。当然と思っていたらいけないんですね
突然病に冒され、不安に陥れられたご本人のショックや思い、そしてご家族の悲しみはどれほどのものか…。彼女のご冥福を心からお祈りしたいです。
これからでも遅くない。今できることは、できるだけ今やっておこう。後回しにするのは、極力やめようと自分に言い聞かせています。