秋から冬へ

11月に入ってからもう9日間が過ぎてしまいました。今年はエルニーニョ現象の影響なのか、例年よりかなり暖かな気候が続いています。ここのところ雨が多く、毎日どんよりした曇り空ばかり。でも、10月中はイギリスには珍しいほど、気持よく晴れた日が何日も続きました。

そんないい天気に恵まれた10月の半ば、ブルガリアから友人家族がやってきました。10日間ほどうちに滞在して、休みをとった主人と一緒にロンドン巡り。昔の思い出の場所だそうで、リスの餌を持ってセントジェームスパークに何度も行ったとか。ロンドンに公園多しといえど、セントジェームスパークほど人馴れしているリスがいる公園はないかも…。なでられるほど至近距離まで近づいてきたり、人の手から食べ物をもらうリスもいます。

ある日の午後、彼らの三歳になる娘を男性陣に任せて、女二人で散歩に出かけることに。彼女に初めて会ったのは、5年ほど前にブルガリアに行った時。山登りが好きな彼ら(当時はまだ子どもがいなかった)は私たち家族をリラ山脈に案内してくれたのですが、これが本当にキツかった(笑)。朝10時に山小屋を出て、夜10時に戻るまで誰も一度もトイレに行かず、延々と歩き続けた想い出は一生ものです。今回は、澄みきった高い秋空のしたいつもの散歩コースをぶらぶら歩きながら、お互いの5年間について語り合うことができました。

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今は使われていない鉄道高架橋と沼に潜むワニ(誰のイタズラ?)

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週末には一緒にグリニッジ天文台まで行ってきました

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 ヴィクトリア&アルバート博物館のコスチューム館。コムデやヨージヤマモトも

IMG_20151014_151720IMG_20151014_162318IMG_20151014_160838     自然史博物館はとにかく広くて、1日かけても観きれない!ムーミンみたいなマナティー(海牛)に遭遇

彼らが帰った後、急に気候が変わって横殴りの激しい雨が振りました。そしたら、あれっ、寝室の天井から雫が…雨漏りだ~!エドワード王朝時代に建てられた我が家は、住宅が棟続きになった「ロンドン長屋」と呼ばれるテラスドハウスのひとつです。築100年以上経った家の張り出し窓の平屋根は、5年毎くらいに大修理してるんですが、先回10年間保証と言われたにもかかわらず、またまた同じ場所から雨漏り…。

そして、ロンドンでは屋根専門業者というか、評判の業者や腕の良い職人は予約がいっぱいで、なかなか捕まらないんです。しかも、カウボーイと呼ばれる素人まがいのペテン師も多くて…。見えない場所だけに「ここも修理が必要」とふっかけられても、判断が難しい。何度か引っかかって、「ああやられた。今度こそ」の繰り返しなのです。

先日、やっと二人の業者が見積もりに来てくれて、そのひとりに臨時で補正修理をしてもらいましたが、根本的な問題は据え置き状態…予約がいっぱいなうえに天気が悪すぎて仕事が溜まっていく一方のようです。

それ以来、家も、家庭も、仕事も、あっちこっちで色々な問題が起きて、今あっぷあっぷしているのでした…。

それでも、先週の木曜日には息子と一緒にベルギー人の音楽家、ヴィム・マーテンズ(Wim Mertens)のコンサートに行き、すこし息抜きできました。ピアノと管弦楽カルテットかなと思っていたら、ピアノソロ。時々歌も入るのですが、高音の歌声はちょっと苦手かも…。

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フランドル地方出身のこのアーティストの作品を吹き込んだカセットテープ(前世紀ですね)をくれたのは、もうずっと前に亡くなった女友達…。ピアノ中心のミニマルだけど情緒的な旋律を聴いていると、心に様々な情景が浮かんできます。

潮風に吹かれながら彼女と一緒に歩いた伊良湖岬の海岸。もう決して帰ってこない時間や季節…懐かしい人たち。

偶然見つけてチケットを衝動買いし、初めてコンサートに行ったんですが、やっぱり生演奏っていいですね。吹奏楽をやっている息子(友だちが行けなくなって、ピンチヒッターで付き合ってくれた)が「ステインウェイのグランドピアノだ」と教えてくれたものの、私には??? でも、ピアノの音色に包まれるような様な心地よさというか、音に触れられそうな感覚でした。キラキラした音から深みのある音色まで、感性のままに自由自在に操れるってすごい。

   1時間半の予定でしたが、複数曲のアンコールが3回も。しかも、一番最後の曲は観客のリクエストに答えて、多分最も有名なこの曲を弾いてくれました

Disk

コンサートの後にCDサイン会に参加。今年出した最新アルバムを無視して、好きな曲が入ったCDを購入。よく見てみたら、何と83年の作品だったのでした!

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