不思議の緘黙児

学校の夏休みも今週でおしまい…。イギリスではすでに初秋を感じさせる気候になってきました。今年は冷夏で猛暑日はほとんどありませんでしたが、昔のようにイギリスらしい夏だったと思います。

     今年も予期せず保育園時代からの旧友とロンドンで再会!来英は多分これが最後ということで、お気に入りのスポットを歩いて、語って。ハイドパークでは草間彌生の巨大な『南瓜』に遭遇

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緘黙の子どもの考え方や行動って、時としてすごく不思議に思いませんか? 身近にいる保護者や家族でさえ「何故??」と首をひねることも多いのでは?

うちの息子の場合:

1) 人に自分のことを知られるのを極端に恐れる

息子は小学校の4年生くらいまで作文が苦手でした(と思っていました)。他の子達が1ページ書くところ、息子は3、4行しか書かないのです…(;_;)

実は、息子の国語力を伸ばそうと、小2ごろからセリフ入りの漫画もどきを交互に描く遊びをしていました。セリフが多くなっても、私に聞くこともなく自分で文章を書きます。また、ドリルをやらせるとそれなりにできるので、国語(英語)は苦手かもしれないけれど、「何故学校ではこんなに書けないのか?」と謎でした。

小3の終わり頃だったと思うのですが、担任から「◯◯君は長い文が書けるようになりました」と言われました。ノートを見たら、課題は自分で物語を作るというもの(イギリスの公立小学校では通常、教科書もノートも学校に置いてあって、家に持ち帰るのは宿題のみ。親は懇談会の時にのみ各学科のノートを見ることができるのです)。

あれっ、もしかして自分について書くのが(先生や皆に知られるのが)嫌だった? それまでは、自分のことを書く課題が多かったような…。

多分、自分のことを書かなくてもいいので、やっと安心して作文に取り組めるようになったのではと思ったのでした。

2)「この人は大丈夫」と思うと、1対1なら本性を出す

息子の「話せる人ヒエラルキー表」では、大人の女性や子どもがけっこう話しやすい人に含まれています。

若くてきれいなベビーシッターさんが家に来てくれると、調子に乗って甘えまくり(『息子の緘黙・幼児期2~3歳(その3)』をご参照下さい)。

また、小2の夏休みに、当時16歳位だった友達のお兄ちゃんに半日ほど息子のベビーシッターを頼んだことがありました。その彼にも我儘をいって色々やらせ、私達が帰宅した際、二人は庭で水遊びをしてびしょぬれ状態(^_^;)

私が時々会う日本人の友人が遊びに来た際は、すぐに打ち解けて話しだし、調子に乗って歌ったり踊ったり、自慢の玩具を披露したりしてました。

3) 人が大勢いる場所でも、日本語でなら私と話す

日本語だったら周囲には何を言っているか分からないためか、大抵は知らない人の中で秘密の暗号のような感じで使うことが多かったです。

英語(外国語)でなら声が出やすいという日本人のお子さんも多いかも。

4) 転校生に自分から話しかける

息子の小学校は転校生が多かったのですが、小2の頃から転校生に自分から話しかけるようになりました。後で訊いたところ、「転校生は僕が話せないことを知らないから」とのこと…。

普段学校でほとんど話さない子が、いきなり転校生にアプローチして話しかけたら、皆に変だと思われますよね?でも、そこまでは頭が回らなかった様…。

そういえば、転校生のG君を家に連れてきたことがあったのですが(G君の希望)、お母さんがお迎えに来た際、「◯◯君は学校では喋らないんだよ!」と告発!「まあ、そんなはずないでしょ?!」と驚かれ、説明に困ったのでした(^_^;)

傍から見たら変でも、子どもは色々考えたり、感じたりしながら、自分なりに緘黙打開策を練っているのかもしれませんね。

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