母子登園の日々 - 息子の緘黙・幼児期3~4歳(その4)

 

入園の翌日から、私ともうひとりのママの付き添い幼稚園生活が始まりました。午前中のクラス(公立幼稚園は2時間半のみ)に参加して、子どもたちと一緒に遊んだり、お世話したりする毎日。息子を遊ばせているとよってくる子が結構いるので、保育士助手みたいになっちゃうという…。

息子たちの前に入園した子どもたちは、もうママがいなくても平気らしく、始業後も残っている母親は我々だけ。「よし、息子が独立(?)するまで頑張るぞ」と腰を据えて待つことにしたものの、「いつになるかな…」と一抹の不安がありました。

めいめい好き勝手に遊んでいる40人ほどの子どもたちの面倒を見るのは、若くて可愛らしい担任と3、4人の保育士。ダウン症の子がひとりいて、1人はその子の加配のような感じでした。広い教室内には様々なコーナーがあり、園庭にも自由に出られます。保育士1人は必ず園庭で見守りをしているため、残りの先生達が各コーナーで子どもの相手をしますが、先生のいないコーナーもいっぱいあるのです。

子ども達の近くにいると、「これやって」とか「トイレ行きたい」とか頼まれることが多く、忙しい先生たちの手を煩わせないよう、訊きながら適当に対処してました。そのうちに慣れてきて、お絵描きコーナーでは、「エプロンしてきてね~」「手を洗いに行こうね」と指導しちゃったり――3、4歳児なので、みんな本当に可愛いかったです。

息子のお気に入りは、何と言ってもミニカー&電車コーナー。道路の絵が描かれたカーペットと駐車場セットでミニカーを走らせ、飽きると次は木製の電車セットの出番です。毎日線路を組み立てていたので、今でも私の得意技のひとつ。このコーナーには大抵S君がいて、息子とS君は徐々に打ち解けていきました。

おままごとコーナーには、いつも私を待っていてくれるO君が。初日に彼が作った朝ごはんを褒めて「美味しいね~」と食べる真似をしたら、それ以来毎日作ってくれるようになったのでした――嬉しい!でも、息子そっちのけで「ねえねえ、見て!見て!」とぐいぐい手を引っ張られ、ちょっと困る…。

日本でもそうなのかもしれませんが、イギリスの幼稚園(3歳~4歳)や小学校のレセプションクラス(4、5歳)では、本格的な遊具を揃えている印象です。おままごとコーナーには幼児の背丈に合う木製の台所セットが設置され、調理器具や台所用品の玩具も本物に近い感じ。ゴム製や木製の食品各種が山ほど用意されていて、中には握り寿司やイタリアンや中華料理の模型なども。

そうそう、息子の幼稚園には工具コーナーまであり、幼児サイズですが金槌やノコギリ、クギなど本物の工具が。担任に「ケガしたりしないんですか?」と質問したら、「取り扱い方をきちんと教えてるから、今まで事故が起こったことはない」とのことでした。ちなみに、この園では子どもにあまり切れないナイフを持たせて、野菜スープの材料を切らせたことも。子どもたちは調理実習が大好きでした。

PCテーブルでは幼児向けゲームを楽めるんですが、「えっ、こんな小さいのにもうパソコンゲーム?」と最初は驚きました。仮装の衣装もカラフルで種類が多く、「こんなのあるんだ~」と感心。男の子にはやっぱり、スパイダーマンとかスーパーヒーローが人気でした。でも、息子は結局一度もトライすることなく…。

毎日授業(?)の終わりには、全員がカーペットに座って絵本の読み聞かせや歌、ダンスなどをする時間がありました。最初は息子と一緒にカーペットに座っていたのですが、そのうちに慣れてひとりで座っていられるようになり、私ともうひとりのママはお片付けタイムです。一応、子どもに片付けさせるのですが、そこはまだ幼児のこと。残っている玩具を所定の場所にしまい、最後はだいたい床に落ちた砂(何故か室内に砂遊びのテーブルがおいてある)を掃き集めるのが日課でした。

息子は泣くことはありませんでしたが、私がペアレンツルームに行こうとするとついてきてしまうんです。もうひとりのママも同じだったようで、仕方なく一緒に相手をしていました。彼女がいてくれたおかげで、それほどメゲずにに母子登園を続けることができたと思います。

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母子登園の日々 - 息子の緘黙・幼児期3~4歳(その4)」への2件のフィードバック

  1. こんにちは、ひろえです。お久しぶりです。
    ゴールドコーストは冬が終わりつつあります。こちらは、冬と言ってもダウンを着たのは数えるほどで日本の春のような季節です。最近、こちらに来て初めて花粉症になりました。ゴールドコーストは公園が多く、日本のようにアスファルトが多くて花粉が舞うということもなさそうなんですが、かなりの重症です。今年の花粉は酷いらしいです。
    場面かん黙を疑っていた息子ですが、少しずつ改善していき、以前よりずいぶんと大きな声が出るようになりました。友達とのかかわりも積極的になってきて見ていて本当に嬉しいです。慎重な性格は変わりありませんが、周りの様子を良く見てうまく過ごしている感じです。ちょっと乱暴な友達との距離をうまくとる様子に息子なりに学んだんだな~と感動しています。ゴールドコーストに来て4年ですが、来年には日本に帰国することになりそうです。やっと慣れたオーストラリアの環境を離れて日本で行くのはちょっと子供にとってどうなんだろうと思いますが、いずれ日本に帰国することになっていたので小学校に入学する数年前に帰国することにしました。これからは心配しすぎないで子供の様子を見守りながら助けを出せるようにしたいと思っています。
    これからも記事を楽しみにしています。お体に気をつけてお過ごしください。

  2. ひろえさん

    こんにちは。コメントありがとうございました。

    息子さん、友達と積極的にかかわれるようになって良かったですね!
    自分なりに対処の仕方を身につけ、どんどん成長しているようで、本当に嬉しいです。慎重派の子は人より時間がかかるかもしれませんが、その分人の気持ちもよく解るし、忍耐強いと思いますよ。

    来年帰国ですか--就学前に日本式に慣れている方がいいと思うので、息子さんにとっては最善の策かもしれません。日本語ばかりの環境のほうが、ストレスが少ないかもしれないし。それまでご家族でゴールドコーストを満喫してくださいね。

    オーストラリアの冬って温かいんですね。私も昔から花粉症ですが、イギリスに来てから症状が軽くなりました。多分、アレルギー源がスギ花粉だったからだと思うんですが。
    こちらで売っている薬が殆ど効かなくて、日本から大量にソフトカプセルのを買ってきています。ミントのガムを噛んでいると少し症状が緩和します。あと、ホメオパシーですが、WELEDAのEuphrasia 30というのが効きました。重症ということなので、頭痛がしたり、喉にも影響が出てるかもしれませんね…どうぞお大事に。

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